長谷川健太監督
難しい試合展開になったと思います。180分のうちの90分が終わっただけなので、アウェイの地でひっくり返し、次のラウンドに進めるように闘っていきたいと思っています。今日は狙い通りの攻撃ができたと思います。オフサイドでゴールは取り消されましたが、形として良かったと思います。(次の試合まで)3日間しかないので、選手の状態を見極めていきたいです。90分で1点を先取し、勝ち越せるように、準備していきたいと思っています。
ー攻撃は前線で起点を作り、ゴールネットを揺らしましたが、守備では厳しい一面も見られたかと思います。
(失点シーンは)厳しいというか、いいボールが入り、(三國)ケネディ(エブス)が少し頭で触りました。内田(宅哉)があそこで触ってしまうとオウンゴールにもなり得るという状況を作られてしまったと思います。相手の質の高いクロスと、中の入りが良かったのだと思います。
ー前回の広島戦に比べ、チームとして闘う姿勢を見せたかと思います。どのように評価していますか?
選手はしっかりと90分を闘ってくれたと思っています。1つ目のオフサイドとなったシーンは、試合後にレフェリーの方がディフレクションだと言っていたのですが、ランゲラックが蹴ったボールを普通に競り合った状況で、どこがディフレクションだったのかよくわかりません。ランゲラックが蹴った瞬間、キャスパー(ユンカー)がオフサイドポジションにいたのは間違いないのですが、佐々木(翔)がヘディングした瞬間にはオンサイドのところにいました。あそこで例えば、山岸(祐也)が勝っていたらオフサイドじゃないのか、と。10メートルぐらいの距離で蹴ったボールが当たってディフレクションということであれば分かるのですが、キーパーが蹴ったボールをお互いの選手が競り合い、単純に負けただけだと思うんです。意図したプレーをしたなかでボールがキャスパーのところにいきました。オフサイドポジションにいたとしてもオフサイドではないと思いますし、そもそもオンサイドにいたこともあって何がオフサイドなんだ、という話です。VARが入った結果、取り消されました。オンフィールドレビューをするわけでもなく、VARレフェリーの話を聞いて、その判定を下しました。先制点が入っていれば違った展開になったと思います。リーグ戦では広島にいいところを出され、うちがやりたいことが全くできない試合展開でしたが、今回はある程度、自分たちの狙いを表現できたと思います。結果的には0−1というスコアで終わっているので、3日間しっかりと準備して、絶好調の広島を倒したいと思っています。
ー試合後に審判団と話す姿が見えましたが、1つ目のオフサイド判定となったシーンについての説明を求めていたのでしょうか?
そうです。山岸が勝っていたらオンサイドでゴールを認められたのか、と。お互いにヘディングで競って、負けたボールがキャスパーのところにいったわけなので。ヘディングした瞬間はオンサイドにいたわけですから、何がオフサイドなのかなと。
ー前回の広島戦後は「完敗だった」と話していましたが、今日の試合でしっかりと闘えた要因はどこにあると感じていますか?
広島の選手のスプリント回数と名古屋の選手のスプリント回数が、アウェイ戦のときと真逆の結果でした。勝った試合は前線の選手のスプリント回数が多くて、逆に広島は少なかったのですが、ホームの広島戦はうちが少なかったと。インテンシティの部分で、全く勝負になっていなかったので、そこを上げていかない限り、今の広島には勝てない、勝負することはできないと思いましたので、そのあたりを選手たちに話しました。選手も理解してくれて、アグレッシブに闘ってくれたと思っています。もう1試合あるのであまり詳しいことは言えませんが、今回は(森島)司と山岸のポジションを入れ替え、前回は出なかったような攻撃が出るようになったと思います。今回の試合の対策をしてくると思うので、3日間で考え、闘っていきたいと思います。ただ、選手はやろうとしていることを100パーセントやってくれたと思います。相手にボールを持たれていても、最後のところで締めることができていただけに、(決勝ゴールの)一瞬のクオリティーはさすがだと認めるしかないと思います。うちはああいう展開でやらせないような強さをつけていかないと、次の90分で勝つことはできないと思います。さらに研ぎ澄ましていけるよう、準備していきたいです。
ー短い時間ではありましたが、ホセ カラバリ選手を起用しました。
どんなプレーヤーか、皆さんも楽しみにしていたかと思います。負けている状況だったので、「思いきっていってこい」と言って送り出しました。