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天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 第2回戦 奈良クラブ戦 PKやり直し後 選手コメント

286月

6月28日(木)、天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 第2回戦のペナルティーマークからのキック(PK方式)やり直しがパロマ瑞穂スタジアムで行われました。名古屋グランパスは7-6で奈良クラブに勝利。PK戦終了後、佐藤寿人選手、ランゲラック選手、八反田康平選手がPK戦を振り返りました。


佐藤寿人選手


—PK戦のみを実施する異例のやり直しとなりました。実施を終えて、どのような感想を抱きましたか?

難しいですよね。いろいろなPKを経験してきていますけど、誰も経験したことのないものだったので、すごく難しかったです。でも、PKやり直しだけでこれだけたくさんのファン・サポーターが来てくれました。もちろんグランパス側もそうですし、奈良クラブさん側も本当にたくさんのファン・サポーターの方々も来てくれていました。そういう意味では注目されるPK戦ではありましたけど、勝って素直に喜べるかと言ったら、決してそうではありませんでした。本来であれば試合が一旦成立して、奈良クラブさんが次に進んでいたところを、やり直しすることになった。それによって、結果を変えてしまった部分があります。逆の立場であれば、到底受け入れられるものではないと思います。そういうことを理解をしてくれた奈良クラブの関係者の皆さんの想いも、この先の天皇杯では背負って戦っていかないといけません。だからこそ、勝って喜べるというようなPK戦ではなかったです。


—フィジカル面とメンタル面、ともに整えるのが難しい試合だったのではないでしょうか?

それぞれの選手にいろいろな状況があると思いますけど、監督が「とにかく眼の前の1本に集中しよう」、「自分の1本を蹴ること、それだけに集中しよう」という形で送り出してくれたので、そこに対して集中できたと思います。蹴る人、ミッチで言えば防ぐ人、それぞれが1本1本に集中すること。今日においてはそれが一番大事だったと思います。そのメンタルの部分でしっかり入れたと思いますね。でも、奈良クラブさんの選手はみんなPKがうまかったので、冷静に見てもどちらが勝ってもおかしくないようなPK再戦になりました。PKをやりながらも、相手が失敗するような雰囲気は全く感じなかったです。本当にどちらが勝ってもおかしくなかったと思います。


—佐藤選手自身は6月6日のPKで失敗。そういう状況下で本日もPKのキッカーを務めました。

一度相手に止められていましたけど、あの時もしっかりとしたコースに、しっかりとしたスピードで蹴れていました。あそこで止められたのは、相手のGKの反応が速かったと思いますし、相手がある程度そこに蹴ってくると予測していたと思います。そういう部分も含めて、今日は読まれても決められるようにしようと思って蹴りました。本当に反応がいい選手でしたし、非常に研究しているとも感じましたね。


—次戦への進出が決定し、リーグ戦再開前に広島と戦うことになりました。チームにはどのような影響が出てくると思いますか?

影響は終わってみないと分からないですよね。天皇杯の結果もそうですし、その後のリーグ戦を戦い終えてみないと、その試合があった方が良かったか否かは分かりません。単純に連戦にはなるので、日程がハードになります。天皇杯とリーグ戦という部分で状況も変わってきますし、環境で言えばボールも変わります。トレーニングはどちらのボールでやるのか。2、3日前に(天皇杯の)ボールに切り替えるのか。そういう難しさはあると思います。今回のPKのやり直しで、この2、3日のPKの練習時だけ久しぶりに天皇杯用のボールを使いました。そういうところの感覚は変えていかないといけません。今回は自分たちが次に進むということで、相手は広島ですけど、奈良クラブさんの選手の気持ちを考えると、そこでしっかり勝っていかないといけないと思います。

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