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古賀聡監督 11月27日囲み取材

2711月

本日行われた高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2019 WEST第15節でガンバ大阪ユースがサンフレッチェ広島F.Cユースと引き分けに終わり、名古屋グランパスU-18の優勝が決定。この結果を受けて、チームを率いる古賀聡監督が囲み取材に応じ、現在の心境や今シーズンの取り組み、目標とする「三冠達成」に向けてコメントしました。


ー本日行われた高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2019 WEST第15節で、ガンバ大阪ユースが勝利を逃したことにより、同リーグでの優勝が決定しました。現在の心境を教えてください。

優勝と言っても、(全体で)2位以内が確定したに過ぎないので。ファイナルで勝利するまでは、というところですね。リーグ戦では現在10連勝中で、選手たちと「史上最強、最高のチームになろう」とも誓っているので、残り2試合でも成長し、ファイナルに臨みたいと思っています。


ートーナメント方式の大会と、リーグ戦での優勝ではどのような違いがあるのでしょうか?

年間を通して闘うリーグ戦で勝つ者が、一番強いという位置づけになると思います。私たちは大きなウエイトを置いてプレミアに臨んできました。選手たちは自信を深め、アグレッシブさを増しながらここまで来ることができていますから、その歩みを1試合ずつ進めていきたいなと思います。


ーチームの強さはどこにあると感じていますか?

選手たち自身で「三冠を獲る」という目標を定め、そこに向かってきました。少しでも気持ちが緩んだ時には、「これでは三冠を獲れない」と厳しく要求し合い、高め合えたことが一番だと思います。


ーシーズンの中で選手たちが変わったポイントはあったのでしょうか?

クラブユース東海予選での3位決定戦ですね。負ければ全国大会への出場権を得られないという中、1−2という状況だったのですが、自分たちが積み重ねてきた攻守一体の攻撃サッカーをブレずにやり続け、追いついて逆転しました。その試合が一つ、大きなターニングポイントになったと思っています。


ー9月からはトップチームとの兼任となり、難しい部分もあったかと思います。

正直、ハードではありましたけど(笑)、選手たちが毎週、公式戦でアグレッシブなプレーを見せてくれて、成長して勝利をつかんでいく姿に勇気づけられました。それが自分の大きな支えになりましたね。有意義な時間を過ごさせていただいています。


ーアカデミーはトップチームのサッカーを意識した取り組みをしてきました。

サッカーの本質である「ボールを奪ってゴールを奪う」ための手段をどうしていくか、というところで、クラブとしての「攻守一体の攻撃サッカーをして多くのゴールを奪い、お客さんに喜んでもらいながら勝利する」というスタイルは一貫しています。スタッフとしても選手としても、そういう意識はずっと持っています。


ー技術の高さだけでなく、勝負強さも身についてきている印象です。勝負強さは試合で培ってきたものなのでしょうか?

そうですね。いい相手といい緊張感、プレッシャーの中で、毎試合「負けたら終わり」という状況で闘ってきています。その中で選手たちはいろいろなことを学び取りながら、壁に当たった時には自分たちで問題点をピッチ内外で克服していきました。1回1回のプロセスをしっかりと踏んできたからこその勝負強さというか、逆境になってもブレることなく基本的なところに立ち返ってやれています。点は取れるし、先に点を取られても押し返せる。自信につながっていると思います。


ー選手たちは自信を持っていると。

今は自信があると思います。先行されても慌てないですしね。自分たちを出せるか出せないかというところに立ち返ることができますから。それは彼らが培ってきたところですね。


ー選手たちに判断をさせるというのは、「そうさせれば大丈夫」という手段だったのか、それとも鍛えることを目的として選んだ手段だったのでしょうか?

個人の戦術、個人の判断というところを高めてきているので、チームとしての決まりは一切ありません。スタイルがあるだけですよ。そこに向けて個人がどのようにスタイルを体現するか。ボールを奪ってゴールを奪うためになにをするか、ということですね。立ち返りやすいという部分はあると思います。


ーいろいろな指示を出す必要はないと。

言う必要はないですね。そこはもう個人で。「この状況で、こう関わっていくのはどうだろう?」という働きかけはしますけどね。


ー結果としてチームはいい方向に進むことができています。

そうですね。僕も驚いたというか、勉強させられたところです。この年代の選手たちだからこそ、自信をつけた時にはものすごく大きな力になりますし、大きな伸び率があるということを改めて学びました。そういうことの連続です。


ー三冠達成に向けて大きな一戦が待っています。

そうですね。ファイナルに進む権利を得ました。そこで勝つことで3つ目のタイトル獲得、三冠ということになります。そこにこだわってやりたいですね。


ー選手たちも三冠を意識して取り組んでいるのでしょうか?

はい。三冠をより強く意識したのは、ルヴァンカップの(川崎)フロンターレ戦でクラブユース優勝を報告した時です。その時に牛澤健が「必ず三冠を成し遂げます」ということを多くのサポーターたちの前で力強く誓いました。それはチーム全体に自覚と責任を波及させる大きな出来事になったと思います。


ー選手たちの目の色が変わったと。

そうですね。襟を正してというか、背筋が伸びたかなと思います。


ーファイナルに向けて、あとはどれだけチームを仕上げていけるかというところですね。

並のチームですと、消化試合という形でメンバーを落としたりだとか、モチベーションが高まらずに敗れてしまうというケースが多々あると思いますけど、それでは史上最強、最高のチームではありません。あくまで1試合1試合、ベストメンバーで闘っていきたいと思います。