目標としてきた大舞台で“伊藤洋輝”を表現できるか。
かねてより世界での活躍を見据える男が、
一つのターニングポイントを迎えようとしている。
“本気”だからこそ得られるものを求めてーー。
若武者はがむしゃらに闘うことを誓った。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
FIFA U-20ワールドカップポーランド2019に臨むU-20日本代表に選出されました。メンバー入りを通達された時の率直な気持ちを教えてください。
伊藤 選ばれたと聞いた時は素直にうれしかったです。この世代の立ち上げの頃から目指してきた大会ですし、出場権を獲得してからは大会メンバーに選ばれることを一つの目標としてやってきたわけですから。うれしさとともに、ホッとしたという気持ちもありました。
この世代の主軸を担ってきた反面、所属クラブでは十分な出場機会を得られていたとは言えません。代表としてともに闘うチームメイトにはJリーグで結果を残している選手もいる中で、焦りはありましたか?
伊藤 自分の中で焦りというのはなかったです。たしかに試合に出ているメンバーは多いですけど、代表の場で負けているという感覚はなかったですから。焦る必要はないと思っていましたね。
メンバー選考に対する不安、フィジカルコンディションや試合勘といったプレー面に関する懸念もありませんでしたか?
伊藤 そうですね。個人的にはルヴァンカップでスタメン出場できていたことが大きかったです。昨シーズンはカップ戦ですら十分にプレーできていなかったですしね。もちろん、リーグ戦に出場することが一番だとは思いますけど。
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