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明治安田生命J1リーグ第20節 柏戦 前日監督会見

57月
7月5日(火)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、6日(水)に行われる明治安田生命J1リーグ第20節の柏レイソル戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。

長谷川健太監督


ーここ2試合は勝点3を取れていません。その要因はどこにあると考えていますか?

最近のゲームは先制点を取れていないので、先制点を取ることが勝つために大事だと思っています。


ー第17節の浦和レッズ戦では試合の入りの部分が反省点としてあったと思います。選手にどう投げかけていきたいですか?

入りはみんな集中して入れています。(前々節の)鹿島(アントラーズ)戦も先制はされましたが、決して入りが悪かったわけではありません。ロングボールというか、(相手の)前線のターゲットのセカンドボールへの対応が、前半の良くなかったところだと思います。そういうところも踏まえて、湘南(ベルマーレ)戦は終盤にウェリントンや大橋(祐紀)など、体格のいい選手が前線に入ってきても、しっかりと対応ができていました。浦和戦の反省を踏まえ、ここ2試合はしっかりとゲームに入れていると思います。明日の(柏)レイソル戦も序盤が大事な試合になると思います。まあ序盤だけではなくて90分間集中しないと、(柏は)隙を突いてくるようなチームで、一瞬で点を取れる選手が前線にいますので、キックオフと同時に90分間集中力を切らさずに闘わなければいけないと思っています。


ー前節は、体調不良の藤井陽也選手に代わって入ったチアゴ選手がいいパフォーマンスを見せてくれました。明日の起用について、いい意味で迷わせてくれるのでは?

連戦なので、コンディションを見ながらチョイスしていきたいと思っていますが、藤井の体調は戻っています。


ーディフェンスラインの選手はビルドアップに手応えを感じて、すごくトライしているようにも見えます。新しいことを始めたのか、次のステップに進んだのか、どちらでしょうか?

次のステップとして積み上げていっています。はじめは前線だけの絡みだったのが、徐々にインサイドハーフが絡むようになり、攻撃のバリエーションが増えたというところと、そこからスリーバックのサイドの選手がうまく攻撃に絡んでいます。もちろんすべての試合でできているわけではないですが、状況や時間帯によってはいい形でうまく絡むシーンが増えてきています。得点のチャンスを広げるためにも、チームとしてトライしていて、(攻撃の)バリエーションは増えてきているのではないかなと思います。


ービルドアップの求め方というのは、どんどん強くなっているのですか?

もちろんビルドアップも大事ですが、それよりも(相手の)ディフェンスラインをブレイクするような動きがなくなってしまうほうが嫌なので、そこのバランスだと思っています。ボールをいくら保持しても得点は生まれないので、そこからどうやって相手を崩すのかをチームとして突き詰めていきたいです。


ー前節について、リーグ戦で4試合ぶりに無失点で抑えたことは良かったと思います。その一方で、選手たちから「終盤は押し返したかったけど、耐える展開になった」という声が挙がっていました。その要因と修正すべきところをどのように捉えていますか?

(湘南が)ホームチームということに加え、降格圏にいて、勝点2差のチーム相手に「ここで勝てばひっくり返せる」という状況であれば、あれだけの仕掛けはしてくると思います。その中で、勝点が2ポイント上のチームは「勝点1はなんとしても持って帰りたい」という上で「3」を狙いたい、という終盤の展開になると思います。はじめは両チームとも勝つためにやっていると思いますが、だんだんそういう気持ちになるのは仕方ないのかなと思います。もちろん「攻め返したいけど負けたくない」という思いは選手たちにあったと思うので、(プレーを)切るところはしっかり切らなければいけないという状況だった思います。リーグ戦は中盤戦ですけど、下位同士のチームの対戦になると、ああいう終盤の展開になっても致し方ないのかなと。そういう意味では、向こうが「行け行け、どんどん」でくる中でしっかりと守りながらも、終盤は「あわや」というシーンをいくつか作りました。カウンターからそういうシーンを作ってくれたということは選手はよく頑張ってくれたと思います。


ー今節は上位との対戦になります。そういう相手と接戦になった場合の終盤の戦い方についてはどのように考えていますか?

それはその場の流れというか、ゲームの流れがあるので、押し返せる雰囲気であればいつでも押し返したいと思っているので、この間(湘南戦)も3枚同時にカードを切りました。「なんとかここから1点もぎ取って勝ち切りたい」という思いでした。チームとしてやるべきことをやるしかない、というふうに思っています。「どうすれば押し返せるんですか?」という問の答えがわかっていれば全く苦労はないと思います。試行錯誤をしながらなんとかこの状況を打破して勝点3に結びつけたい、あるいはアウェイで勝点1をなんとか持って帰りたい、ということになると思います。「この場合はこうすればいい」と明確に言えるような監督が一番すばらしいと思いますが、まだ私はその域まで達していないので、その質問を明確に答えられるような状態ではありません。そこは申し訳ないと思いますが、終盤にそういう展開になれば、しっかりと勝利を目指して闘っていけるようなベンチワークをしていきたいと思います。


ー今週は天候的にも準備が難しかったと思います。選手に意識させたことや働き掛けたことがあれば教えてください。

そんなに雨に左右されたわけではないので、天候が悪い中でもいい形でトレーニングができたと思っています。中3日での連戦の2試合目でやれることは限られているので、コンディションをしっかりと整えることがほぼメインでした。あとは、グラウンドでは確認事項をチェックしてトレーニングを終えました。


ー天気予報を見る限り、明日は天候が悪くなることが予想されます。ショートカウンター対策や逆にカウンターを仕掛けるところが大事になってくると思います。

レイソルは奪ってからショートもロングも速い攻撃を持っているので、一瞬たりとも気が抜けません。逆に相手の隙を突けるかどうかというところは、得点するためのポイントになると思うので、隙を与えずにどれだけ隙を突けるか、という展開になるのではないかと思います。


ーここ最近の柏の試合を見ると、無失点に抑えた試合がなく、脆さもあるのかなと感じます。得点できるかどうかが名古屋にとって大事になるかと思います。

チャンスは作れていますし、湘南戦もシュートは9本打っています。湘南に押し込まれたように思われているかもしれませんが、シュート数はほとんど変わりません(湘南は10本)。決定機で言うと、町野(修斗)のシュートシーンは危なかったですし、タリクのシュートがポストに当たったシーンもありました。うちもクロスからマテウス(カストロ)がシュートを打った場面があり、それが一番の決定機でした。あとは、柿谷(曜一朗)のヘディングを決められるかどうかだったと思います。なので、チャンスの数はそんなに湘南と変わらなかったのかなと。ただ、そのうちの一つをどちらかが決めるということが、Jリーグの戦いになると思います。セットプレーを含めて、どちらがこじ開けられるのか。レイソル戦もチャンスを逃さず、こちらが(隙を)突いていけるかどうか。逆に一瞬の隙を突いてくるチームで、細谷真大やマテウス サヴィオなど個の特徴を持った選手がいるので、そういった選手をしっかりと抑えられるかどうかの戦いになるのかなと思います。


ー浦和戦では「埼玉スタジアムの雰囲気に飲まれてしまった」とおっしゃっていました。今回の三協フロンテア柏スタジアムも独特な雰囲気があります。このあたりはいかがですか?

中谷(進之介)はもともとレイソル出身ですし、日立台(三協フロンテア柏スタジアム)でプレーしたことがある選手はたくさんいると思います。埼玉スタジアムの雰囲気とは違い、日立台も日立台の雰囲気があります。サポーターが近いですし。スタジアムが狭いというか、(観客席が)ピッチと近いというのは、選手たちに伝えています。なぜそれを言うのかというと、ボールが(外に)出てもすぐにプレーが再開するからです。ピッチサイドが広い場所だとボールが流れていく時間があるのですが、(狭い場所だと)看板に跳ね返ってすぐにスローインができたり、出たボールをボールパーソンがパッと投げてすぐに始められてしまうことがあるので、そこは警戒しないといけない部分なのかなと思います。観客席とピッチが近いスタジアムに関しては、選手たちにそういう話をすることもあります。あと、今回は関係ないですが、日立台は西日がすごく強いので、夕方の時間に差し掛かるような試合だと気を付けなければいけないという話をしたこともあります。今回はナイトゲームなので西日は関係ないですが、照明の具合などは実際にグラウンドに行かないと、最終的な確認はできないと思います。自分たちのスタジアムとの違いという意味では照明の高さだと思っています。


ー「一瞬でも気が抜けない」という言葉は、そういう部分とも関係がありますか?

そうですね。それぞれのスタジアムに特徴があると思うので、そこにしっかりとアジャストすることが大事です。「ボールが出たから少し休めるな」ではなく、休んでいたらやられてしまうので集中力を切らしてはいけません。スタジアムによっては、そういうところも意識して臨まなければいけないと思います。


ーサポーターにとっても気が抜けない試合になるのではないですか?

そうですね。湘南戦はお互いににらみ合うような90分間になってしまったので、柏も熱いチームですし、我々も熱い戦いをしていきたいと思います。


ーもうまもなく七夕です。短冊に願い事を書くとしたら、どんなことを書きますか?

七夕ということを忘れていました(笑)。「Jリーグチャンピオン」ということを書きたいと思います。