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明治安田生命J1リーグ第8節 札幌戦 前日監督会見

94月
4月9日(土)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、10日(日)に行われる明治安田生命J1リーグ第8節の北海道コンサドーレ札幌戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。

長谷川健太監督


ー勝った試合の次の準備はメンタル的にもポジティブに取り組めると思います。選手たちの反応、取り組みに変化は見られましたか?

表情が明るく、非常にいい雰囲気でトレーニングできています。連戦は一戦一戦で状況が全く変わってしまうので、勝ったからこそ、次がまた非常に大事な試合になると思っています。


ー前節はゴール前のプレーが増え、得点につながったと思います。なぜゴール前のプレーを増やせたのでしょうか?

ずっと引き続きやっていたことを少しずつ試合の中で表現できるようになってきたということだと思います。特別なにかをしたというわけではなく、継続的に選手たちにずっと話をして、トレーニングしてきたことが少しずつ実になってきていると感じています。


ー裏を取るところとスペースを使うところが噛み合ってきたと感じています。もっと発展させていくために求めたい動きや意識はいかがですか?

あとは最後の精度をいかに上げていくかだと思っています。(前節の)ゴール前で(稲垣)祥と相馬(勇紀)がかぶったシーンは少し声を出せば、というところです。祥のシュートを甲田(英將)がクリアしてしまったりとか、味方に当たってしまったこともあったので、そういうもう一歩のところを仕留めきるような形になってくるとまた変わってくると思います。あとはやっぱり先制点を取れていないという現実があるので、できれば先制、追加点、ダメ押しという展開に。なかなか難しいですが、まずは先制というところにこだわってまた次の試合も闘っていきたいと思っていますが、(北海道コンサドーレ)札幌は簡単なチームではありません。やられたらやり返すということではないですが、そのぐらい強い気持ちを持って闘わないと勝負にならないと思います。「先制点を取らなければ」と固くならずに、思いきってやることが大事だと思います。


ーこれまでの戦いを見ると、どんどんボールを奪いに来る相手に対してどうやってボールを動かしていくかという部分にまだ少し課題が残っていると感じます。次の札幌戦で意識させたいことはいかがですか?

(前節対戦した)湘南(ベルマーレ)も非常にボールを取りにくるチームで、札幌も湘南に負けず劣らずハイプレッシャーなチームですから、しっかりと今やれていることを積み上げていくということが大事だと思っています。急に中3日でなにか新しいことにチャレンジしようと思っても、それのほうがうまくいかないと思います。現実に今やれていることのクオリティを上げていくということを全員が考えてやることが大事だと思います。


ー仙頭啓矢選手はポジションに関わらず自由に動いてボールを受けていると思います。ポジションによって違う役割を求めているのでしょうか。

基本的にはやることは変わりません。チームとしての約束事があるので、ポジションによって若干異なる部分はありますが、仙頭に対して期待する役割はあまりポジションに関係ないかなと思っています。


ー仙頭選手が動いたところに柿谷曜一朗選手が入るなどいい連携が見られたと思います。そういった動きは練習で固めていたのでしょうか。

練習で固めたというよりは、彼らの即興という部分も当然あります。組み合わせの中からいろいろな発見が生まれると思いますので、徳島(ヴォルティス)戦の後半からそういう形でやってみて、それはそれでおもしろい組み合わせだなという発見がチームとしてありました。仙頭の左サイドの部分だったりとか、今度は相馬やマテウス(カストロ)になるとまたタイプが変わってくるので、タイプが変わった時にチームとしても変化や発見が生まれてくれば、それがチームの厚みになっていくのではないかなと思っています。


ー特に過密日程の中では、連勝していくことでさらに勢いに乗っていけると思います。

すごく大事な要素だと思います。なにが一番疲れるかというと、メンタル的な疲れが一番体にきます。勝っていればメンタル的に良好な状態でやれるわけですから、それが連戦での一番の薬だと思っています。


ー連戦を切り抜けるためには起用法も重要なポイントになると思います。次節のメンバーの入れ替えなどはどのように考えていますか?

なかなか直球な質問で答えるのが難しいですね。


ー合流してからある程度時間が経った内田宅哉選手や、前節結果を残した阿部浩之選手らをどう組み込んでプレータイムを増やしていこうと考えていますか?

直球な質問なのでどう答えるか難しいですね。彼らにも期待していますし、現状出ている選手にも期待しています。明日の先発メンバーを見て確認していただければと思います。


ー立ち上がりにパワーを掛けていくことが重要になるかなと思います。札幌戦に向けてやってきた作業はどういったことがありますか?

基本的にはどのチームも一緒だと思いますが、中3日、中3日、チームによっては中2日の3連戦になり、連戦の3戦目というのは疲労が徐々に溜まってくる状態です。ですから練習で特別なにかをやるというのはなかなか難しい状況です。基本的にはコンディショニングを第一に考えながらこの3日間を過ごしました。そういう中で(札幌は)特徴的なチームでもあると思いますので、札幌の特徴というところも選手たちに伝えながら、グラウンドでも確認しました。あまり負荷を掛けすぎてしまうと最後まで持たなくなってしまったりという状況もありますので、非常に難しい日程の中での調整だと思います。


ー札幌を率いるミハイロ ペトロヴィッチ監督はどのような監督だと感じていますか?

彼独特の哲学があって、日本ですばらしい結果を残している監督だと思います。ペトロヴィッチ監督と試合をやる時には、いつも自分自身もすべてを出しきって闘うという気持ちです。どの監督とやる時もそうなんですが、(ペトロヴィッチ監督が)広島時代、私が清水時代から何度も対戦している監督ですし、非常に尊敬している監督の一人なので、私もすべてを出しきって闘って、チームとしても出しきるということでやっていきたいと思います。


ー札幌には昨シーズンまで在籍したガブリエル シャビエル選手がいます。どんな選手だと感じていますか?

もちろん警戒するべき選手の一人だと思っています。シャビエルをワントップで使ってくるのか、シャドーで使ってくるかはわかりませんが、きっと明日先発に名を連ねてくる選手の一人だと思います。非常に注意しなければいけない選手だと思っています。


ーどんなところを一番注意しなければいけないと考えていますか?

私よりもみなさんのほうがご存知だと思いますが、非常にテクニックがあって人を使うのがうまい選手だと思います。シュートも器用な選手だと思います。逆に「どこを警戒すればいいですか?」とみなさんに質問したいくらいです(笑)。ざっくりとしたイメージはありますが、どんなところを気をつければいいですか?


ー注意点を一つに絞るのは難しい選手だと思います。対戦していた監督としてどう見ていたのかが気になりました。

ラストパスが出てくる選手なので、近い選手が気をつけて彼のプレーに対して規制を掛けていかないと、ということでやっていました。私自身がマンツーマンでマークをつけるタイプの監督ではないので、特別うまい選手がいるからといってその選手にマンツーマンをつけるという戦法はあまり使いません。全く使わないと言うと嘘になりますが、あまり使わないようにしています。シャビエルに対してもそういう形では対戦してこなかったのですが、危ない選手なので近い選手が気をつけましょうという話をしていました。


ーカバーする選手も大事になりそうですね。

彼がフィニッシャーとしてプレーすることもあると思いますが、周りを使うのがうまい選手ですので、彼からのラストパスに気をつけなければいけないと思っています。ただ、札幌でのシャビエルのプレーがまだあまり確立されていないというか、わからない部分もあります。個人として名古屋に対する思いがあると思いますので、そういう強い思いを持ったプレーヤーは気をつけなければいけないと思っています。


ー裏を取る動きが自然に出るようになってきていることをどのように感じていますか?

開幕当初に比べたら非常に意識が高くなってきて、受け手だけではなく出し手というところが非常に改善されてきていると思います。開幕前にもみなさんに話をしましたが、受け手は去年から動きがあると。ただ、それを使わないがために試合の経過とともに動きがなくなってしまって、外回しの1対1になってしまいます。それを継続的に、受け手だけではなく出し手も意識改革しなければいけないということでスタートした中で、どう動くのか、どういうタイミングで出せばいいのかがチームとして擦り合わさってきたのかなと思っています。もちろん1試合できて、1試合できなくてという繰り返しでチームとしてどんどん洗練されていくと思いますので、引き続きそういう意識を高く持って試合を行っていかなければいけないと思っています。