長谷川健太監督
ー開幕戦から中3日で明日の試合を迎えます。当初はその後も連戦の予定だったので、選手起用など考えなければいけないところがあったと思いますが、状況が変わったことによって、チームマネジメントの考え方は変わりますか?
多少変わります。
ーターンオーバーも考えていたのでしょうか?
そこはそんなに大きく変わらないです。18名のメンバーにどういう選手を入れるかというところと、選手起用に関しても若干の変更があります。
ー開幕戦の流れを継続して、より良くしていきたいという感覚もありましたか?
時間的な余裕がない中で開幕戦に出た選手もいて、フィジカル的に出来上がっている状態ではないので、そういう選手に関してはベンチに入れない形になります。どちらかというとコンディション優先で、次節に備えさせたいと思っています。逆にプレシーズンに試合をできなかったため、試合に飢えている選手がたくさんいるので、今回はなるべくそういう選手を起用していきたいと思っています。
ー開幕戦ではマテウス カストロ選手が積極的にクロスを上げていました。彼にほかの選択肢を与えるためにどんな攻撃をしていきたいと考えていますか?
突貫工事で開幕戦を迎えたので、ビルドアップの部分に関してもクオリティーを上げていかなければいけないと思っていますし、攻撃の形も。やりながら各々の特長、感覚をつかんでいくと思います。マテウス、相馬(勇紀)に関しては、仙頭(啓矢)と酒井(宣福)と試合で合わせる機会が1試合もなかったので開幕戦が初めてでした。今後試合を重ねていけばコンビネーションは必ず良くなると思っています。ボランチのところも稲垣(祥)とレオ シルバは1試合も合わすことができなかったので、初めてコンビを組んで試合をやりました。あの2人の関係も試合を積んでいけばさらに良くなっていくと思っています。いろいろなところで、うまくいかなかった部分や意外とできた部分があったので、そういうところの積み上げというのを一戦ごとにしていきたいです。
ーレオ シルバ選手を起点にした速い攻撃が多かった印象です。もっと生かしていきたいパターンですか?
そうですね。そういう狙いを持って彼を獲得したわけですから、彼の特長もチームに落とし込んでいきたいと思っています。
ールヴァンカップのグループステージの闘い方はどのように考えていますか?
どの監督もどのチームも同じだと思いますが、ホームで勝って、アウェイで引き分ける。これで予選を突破できると思います。勝点12を目指して闘っていきたいなと思っています。
ー選手起用の部分ではいかがでしょうか?
基本的には出ていない選手をどんどん使っていきたいと思っています。全員を開幕させたいという思いがあります。もちろん勝負にこだわらなければいけないのでそういうことも踏まえながら、メンバーを考えていきたいと思います。
ー26日に予定されていたFC東京戦が中止になったことで、試合の間隔が空くことになりました。どのように捉えていますか?
チームにとっては非常にポジティブだと思っています。休めなかった選手もいますし、練習を積めていない選手もいますので、トレーニングできる機会を得られたのはプラスに捉えていきたいと思っています。清水(エスパルス)戦が終われば、(サンフレッチェ)広島戦まで1週間ありますので、しっかりと練習して、そのあとの連戦に備えていきたいと思っています。
ー開幕戦では試合状況もあって最後まで攻め続けることができましたが、一方でいくつかピンチの場面もありました。終盤のリスク管理について、選手に求めていきたい部分は?
途中から出た柿谷(曜一朗)が相手にビッグチャンスを与えるようなパスをしたりとか、まだまだ試合に入りきれていないところがあったなと。彼は年末に虫垂炎を患って、復帰しましたが、プレシーズンに試合をできませんでした。動きは非常に良かったので開幕戦で起用しましたけど、やっぱり試合勘がなかったということで、彼もやっていけば良くなると思いますし、やってもらわなければ困る選手です。終盤に長澤(和輝)が出てゲームが落ち着いて、押し込む時間が増えたと思います。先発の11人だけではなくて、プラスアルファの選手をしっかりとチームに組み込めないといけないと思いますし、ある程度のメンバーが開幕という状態にしていかなければいけません。いろいろなメンバーの組み合わせをこれからやっていかなければいけない状況だと思います。(相手が)1人少なくなってから、ミス絡みでピンチになりかけたシーンがありましたが、もう1シーンはオフサイドでしたし、あとは抜け出しかけられたシーンくらいだと思います。そこまで大きなピンチはミス以外ではなかったと思いますので、最後まで集中力を保って闘ってくれたと思います。
ー開幕戦前日の会見で、「おっ」と思う若い選手はいないとおっしゃっていましたが、ルヴァンカップで試してみたい選手はいますか?
メンバーには何人か入れていますが、まだ積極的に若い選手をどんどん使おうという感じではありません。トレーニングの中でもっともっとアピールして、「あの選手いいね、使ってみようか」と思わせるようなプレーを日頃からしてほしいと思っています。ただ、開幕戦以降に若い選手の顔色、雰囲気がだいぶ変わり、「自分たちもやらなきゃ」というような感じになってきたので、今後楽しみにしていきたいと思っています。
ーしっかりアピールしてほしいというメッセージを送っていきたいと。
そうですね。今までも若手を使っていないわけではありません。岡崎(慎司)や堂安(律)、(久保)建英らは若い時から使っていますし。枝村(匠馬)や青山(直晃)は高卒ですぐ使っていました。決して若い選手を使わないということではありません。逆に使いたいと思わせるようなプレー、練習を見せてほしいと思っています。プレシーズンで試合がなかったのは、彼らにとってはアピールする機会が少なく残念だったと思いますので、これから練習試合やトレーニングなどで、遠慮せずに自分の良さを出してほしいです。
ー明日対戦する清水への特別な思いはありますか?
もちろん。自分が生まれ育った街ですし、プレーヤーとしても監督としても在籍したクラブですので、非常に気になるチームの一つです。明日の対戦を楽しみにしています。
ー清水の平岡宏章監督とは、チームメイトとしてルヴァンカップの第1回大会(当時はナビスコカップ)の決勝を戦った経験もあります。
昨シーズンは非常に厳しい状況で監督に就任してJ1に残留させたので、彼自身も今シーズンに懸ける想いはあると思います。平岡監督が率いる清水とやるのは楽しみでもあります。
ー清水はケガ人が多く、特に外国籍選手がメンバーに入れないような状況です。戦い方に変化はありますか?
開幕戦を見ている限りでは、平岡監督のやりたいサッカーをやっているのかなと感じました。(北海道コンサドーレ)札幌に対してしっかりとボールをつなぎながら、自分たちの形を最後まで崩さずに戦って、勝ってもおかしくないような試合をしていました。強気な采配で、非常に前向きな戦いをしていると思っています。
ーFC東京を率いていた時に、自転車でスタジアムに行って気合いを入れたというエピソードが有名です。名古屋に来てから、自転車を使って豊田スタジアムに行くなど、ゲン担ぎはされましたか?
まだないですね(笑)。今は寒いですし、距離がだいぶありますので、もう少し暖かくなっていい季節になったら、自転車でいろいろなところに足を伸ばしていきたいなと思います。今日も雪が舞っていましたので、愛知県は非常に寒いなと感じています。
ー市内から豊田市までは片道30キロほどです。そのくらいの距離であれば大丈夫ですか?
途中で死んでしまいます(笑)。