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2022沖縄キャンプ:最終日 長谷川健太監督コメント

92月
2月9日(水)、チームは南風原町役場 黄金森公園陸上競技場内 グラウンドでトレーニングを実施。本日のトレーニングをもって、2022沖縄春季キャンプを締めくくりました。練習後、長谷川健太監督がオンライン取材に応じました。

長谷川健太監督


ー今年の沖縄キャンプは活動休止や期間延長がありましたが、出来や手応えをどのように感じていますか?

やれることを最低限はやったつもりではいます。あとは(ジュビロ)磐田戦(今週末開催予定のトレーニングマッチ/非公開)をなんとかできることが一つ救いです。磐田戦に向けて準備をして、そこで課題が出たら、時間はないですが(開幕までの)1週間で少しでもいい準備をできるようにやっていきたいと思っています。


ー現在の選手の様子やどのような練習をしているかなどを教えてください。

今はみんな明るくトレーニングしてくれています。ただ、陽性になった選手の負荷、練習量は確保できなかったので、そういう選手に関しては今度の磐田戦も含めて、時間を制限しながらやっていかないとケガをしてしまう可能性があると思っています。それ以外の選手は全体練習に合流して非常に意欲的にやってくれています。不幸中の幸いではないですが、最初に陽性者が数人バッと出て、そのあと広がらなかったのは良かったのかなと思っています。


ー途中から全体練習に参加した選手や沖縄キャンプから合流した選手がいました。そういったコンディションを上げていく必要があった選手の状態はいかがでしょうか。

状態はベストではないと思いますが、なんとか全員が開幕に向けて、という形で意識を高く持ってやってくれています。状態を見ながら、メディカルやフィジカルの部分を相談しながら、しっかりとコンディションを上げさせていきたいと思っています。


ーチーム始動後から、意識を変える、やるべきことの意識付けというところを強調されていたと思います。そういった点での手応えはいかがですか?

実際に試合をやってみないとなんとも言えないので、磐田戦でどんなパフォーマンスを見せてくれるかというところで、いろいろなチェックをしていきたいと思っています。本来であればこちら(沖縄)で練習試合を何試合か組んでいたのですが、それが全部飛んでしまい、そういうチェックをなかなかできなかったので、磐田戦をなんとかやれるというのが本当に救いだと思っています。そこでわかることもあると思いますので、チェックしていきたいと思っています。


ーチームとしての活動ができない期間はどのようなことを考えて過ごしていましたか?

1日でも早く治ってほしいということと、それ以外に陽性者が出ないことを祈るしかなかったです。あとは現状でやれること、リモートで少しでも体を動かすことをやっていたので、一昨年に初めて緊急事態宣言が発出されてJリーグが止まった時のような感じでしたね。やれることが限られている中でも、少しずつチームとして上げていかなければいけない、少しでもフェーズを上げたいという思いがあったのですが、ドクターの指導の下、早急にフェーズを上げるということは再感染の元になるということで、我慢をしなければいけない状況でした。なんとか早く練習を再開したい、再開できた時にはどのような形でやるか。細かいところに時間を掛けて、というわけにはいかないので、ざっくりとチーム全体のやるべきこと、闘うべきところを落とし込まないと時間的に間に合わないというふうに思っていたので、再開した時にどんな形で、どんなトレーニングを、というような話をしてスケジュールを練り直さないといけなかったので、そういう話をコーチ陣とリモートで会議していました。


ー練習が再開してからはどのようなことを意識してやられていたのでしょうか。

開幕に向けて、というよりかはまずは磐田戦に向けてある程度しっかりと闘える準備をしていかなければいけないと思っていました。メンバー選考の部分と、あとはシステムがどうのこうのというよりかは、相手がどうきたとしても、しっかりと自分たちが臨機応変に闘えるような闘い方。攻撃も、守備も落とし込まなければいけないと思ったので、ざっくりと全体的な確認をメインにやりました。


ー沖縄では4試合のトレーニングマッチが予定されていましたが、1試合しかできませんでした。戦術やゲーム体力などの部分で影響があると思いますが、どういった影響があって、どうカバーしていきたいと考えていますか?

それは磐田戦をやってみないとなんとも言えません。先ほども言いましたけど、そこでチェックしていきたいと思っています。


ー全体練習再開後は、出遅れてしまった部分を取り戻すような練習が多かったのか、それとも沖縄SV戦のあとに本来やるはずだったことを追加してやっていたのでしょうか。

沖縄戦のあとに組んでいたトレーニングのスケジュールは全部飛びました。というのも、どの選手も5日間から1週間くらい部屋での缶詰め状態が続いたので、キャンプ前にスケジュールを立てていたトレーニングをやれるようなコンディションではありませんでした。もう一度しっかりとコンディションを上げる。特に心肺機能に関しては、リモートでやれることは限られていたので、もう一度上げて、スプリントしてもケガをしないようなコンディションにまず戻さなければいけないということで、そこを優先的にやりました。感染していない選手に関しては幸いにも早い段階で少しずつ動けるような状況になったので、少ない人数でのトレーニングという形で始め、やっと最近になって20人そろうような形になりました。紅白戦もできるような状況ではなかったので、少ない人数でコンディションを上げて、確認すべきところは確認してというような作業が続いたのがこの1週間だったと思っています。


ー名古屋に帰ってからはどのように調整して仕上げていきたいと考えていますか?

(開幕の)1週間前に試合があるので、その試合に向けてコンディションを作りながら、全体的なトレーニングをやっとできるような形になるので、全体での確認作業というところをしていきたいと思っています。


ーグランパスでの初めてのプレシーズンキャンプを終えて、改めてチームに対してどのような印象を持ちましたか?

30歳前後の選手がたくさんいるので、非常に理解力が高いなと。指示を出した時に、こちらの意図を汲んでパパっと動いてくれるので、そういう意味では非常にやりやすいと思っています。


ートラブルがあり、心配しているファミリーの方も多くいると思います。

開幕1週間前の試合がどんな試合になるかで現在地がわかると思います。なんとか開幕に間に合わせるようにここから急ピッチで仕上げていきたいと思っていますので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。


ー先ほどコーチの方々とスケジューリングのすり合わせをしていたという話がありましたが、具体的にどのようなことをしてきたのでしょうか。また、選手だけではなく監督も感染対策で大変だったと思います。練習以外での息抜き方法やどんなことを考えて過ごしていたかを教えてください。

毎日、選手たちとのリモートでのトレーニングでどんなことをしたのか、どんな表情だったかをフィードバックしてもらっていました。もちろん私もライブで選手の表情を見ていましたけど、実際にトレーニングを行ったスタッフなどに話を聞きながら、現状どんな感じなのか、ほかにやれることはどんなことなのかということを確認していました。陰性者は接触を避けながら、少しずつ動いていいとなった時に、どんなトレーニングをどれだけやっていこうかというようなことを、その日々の選手のコンディションを見ながら、明日はどこまで上げていくかとか、もしフェーズを上げることができるならどんなトレーニングをやっていくかとか。検査をしながら、確認をして、それで良ければドクターなどに相談しながらフェーズをどう変えていくかということで、状況が日々変わっていったので、そういう日々の状況を見ながら、次の日、その先のトレーニングを毎日話し合いをしながら決めていくような作業をしていました。息抜きと言っても外には全く出られないような状況だったので……。いつもの沖縄キャンプであれば、休日に散歩したりとか、いろいろなところで沖縄そばを食べたりとかもできたのですが、今年は全くできなかったので、ずっとホテルの中で過ごす日々でした。一昨年になりますけど、カタールでACLをやった時にも2、3週間ホテルでバブル状態で動けなかったこともありましたし、ここ最近はそういったことが増えてきているので、少しずつ慣れてきたということもあります。ただ、全く外に出られない、ホテルの中に缶詰めという日が何日か続いた時はストレスが溜まったりもしましたけど、どうしようもないことなので、とにかく時が過ぎるのを待つしかないと思って過ごしていました。


ー自室で過ごしていた期間中、リモートでの全体ミーティングで話したことや選手と個別で話したことがあれば教えてください。

個別で話したことはほぼほぼないですが、(陽性診断を受けた選手が療養施設から)出られそうな時には「どうだ?」というような形で声を掛けていました。メンタル的にまいっている選手が多くて、「1日でも早く名古屋に帰りたい」と言う選手もいました。「そんなこと言わないで、しっかりと検査してこっちで練習しよう」というような話もしながら、少しずつ、「検査して陰性であれば残って頑張ってやります」という選手も出てきました。陽性反応が出て隔離生活となっていた選手たちは、やはりメンタル的にやられている感じがしましたね。そういう時期に全体のミーティングをしても意味がないというか、そろった時にみんなでやろうと思っていましたし、こちらに来る前に名古屋である程度ミーティングをやったので、改めて全体でミーティングをするような機会を設けなくてもいいのかなということであまりそういうことはしなかったです。


ー練習再開後はコンディションを上げるようなトレーニングをしていたという話がありましたが、内容としてはチーム始動後のような感じでしょうか。

今季の始めとそれから少し経ったあたりの中間くらいですね。長いオフというわけではなかったので、5、6日くらいのオフ明けというような形でした。ただ、ボールを使えるようなグループ練習がまだ解禁になっていなかったので、始めは個人で走るとかディスタンスを取りながらで、フェーズ0のような状況でした。そういった形から始めて、だんだんグループ練習が許可されて、グループでも時間をわけたり、人数を制限するような段階を経て、やっと全体練習ということになりました。練習をやり始めてからは先ほども言ったように人数的にも10人ちょっとくらいしかいなかったので、やれることが限られる中で、まずは心肺機能にもう一度刺激を与えて、スプリントをしてもケガをしないような体作りというところも刺激を入れながらということで、やっとここ2、3日で人数もそろってみんなでやれるようになってきました。


ー取捨選択が必要な中で、どのようなことを強調してやってきたのでしょうか。

なにを、というわけではないですが、とりあえず試合をやれるような、こんな形で試合をやるんだというところをしっかりと落とし込まないと、磐田戦でなにも得るものがないと思っていました。もちろん沖縄SVとの試合でもある程度はできましたが、全く試合をやれていない選手もいるので、全体的にこういう形でやっていくんだということを、細かいシチュエーションにわけながらやりました。ただ、やりきれていない部分もあるので、名古屋に戻って、磐田戦の前までに選手たちに落とし込みながら、それを踏まえて磐田戦でどんな形になるかを確認して、また(開幕までの)1週間でしっかりと仕上げていきたいと思っています。