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明治安田生命J1リーグ第4節 神戸戦 前日監督会見

123月
3月12日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、13日(土)に行われる明治安田生命J1リーグ第4節のヴィッセル神戸戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督会見


ー中2日でのアウェイ連戦で慌ただしい準備になると思います。そういった中では頭の整理をするような準備になるのでしょうか。

流れとしてはおっしゃるとおりです。柏(レイソル)戦の当日は時間的に帰ってくることができなかったので、横浜に移動して翌日の朝に帰ってきました。そこからグラウンドに来て練習をしたので、昨日は練習したというよりかはリカバリーでした。今日は昨日と比べれば長めの練習をしたというところで、準備と呼べるくらいのことはできたと思いますが、その程度しか時間がありませんでした。そういう意味では物事を整理するというような作業でした。


ー次節のヴィッセル神戸戦に向けてどういったことを選手に伝えましたか?

神戸がどのような形でやっているかは、今年はまだそこまで映像がないのですが、昨年との大きな違いはゆっくりポゼッションをしてだんだんと前に人数を掛けて押し込み、とどめを刺すような緩急のあるスタイルいうよりは、すごくインテンシティを上げて、縦に速いサッカーに大きく切り替えていると思います。同じようなメンバーでも、やっているサッカーはかなり変わっていることをまず整理した上で、そういうチームに対して我々が個人、チーム全体としてコンディションがどうだからどういう方向に持っていこうということ。大まかではありますがそういう話をしました。


ー昨日、AFCチャンピオンズリーグの日程延期が発表されました。どのように受け止め、日程調整に希望することはありますか?

今月末に代表ウィークがあるので、そのあとくらいにいろいろと決めていけるのかなと思います。今は6月、7月という大まかな形でしかわからないので、それが6月のどこで、7月のどこまでなのか。またその期間にはJリーグの試合が組まれているので、その日程を全部組み直してどうかという全体像が見えた上で、「大変だ」なのか「うまく作ってくれた」になると思うので、今のところはなるべくうまく組み直してもらえたらと願うだけですね。あとは見てからまた話したいと思います。


ー前節の柏戦ではフィジカルコンタクトを容認するような基準のレフェリングでした。今後Jリーグではあのような方向になるかもしれませんが、監督はどのように感じましたか?

まず審判の方々のジャッジの全体像としては、試合を決定づけるエピソードに関してはVAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)が導入され、Jリーグが積極的に使っていく姿勢が見れます。結果的にそれが試合を決定づけたという部分に関してはいい方向にいくと思います。審判の方のサポートとしても、彼らが責任を問われてしまうようなシチュエーションが減ると思うので、必要以上に責められることがなくなるのでいいのではないかと思います。


我々も試合を闘っている中で、一回一回のボールの奪いあいでどちらのボールになるかというところで、それが結果的にファウルに見えたり、見えなかったりというところで熱くなって闘っていますので、それぞれがリアクションをします。ただ、冷静になって改めて映像で試合を見返したり、グラウンドの状況などを考慮する中では、あの日のゲームに関しては、結果的に試合を決定づけるもの、普段だったら笛が鳴るのになということがありませんでした。となると、こういう試合もあるかなと受け入れていいレベルでした。あまり深いコメントを残したくないですね。


ですから、柏戦の主審の判定に関しては、どちらかに偏っていたということがなかったのが大きなポイントになると思います。あのような基準で笛を吹くということを試合開始直後からずっと線引されていたと思いますし、その中でもしかしたら先ほど言ったようにVARがあるということでよりそういった基準に変えながらやっているかもしれないと感じるところがありました。そういった点での平等性は受け入れられます。ただ逆に言うと、もし一度PKを与えられたあとに納得いかない形でそのPKがなくなるというようなことがあれば、しっかりと声を上げていかなければいけないと思っています。昨年は実際にそういうことがありましたので。前節の柏戦に関しては受け入れられる範囲、むしろすばらしい審判だったと言っていいと思います。


その一つ前のホームゲームの試合後に主審の方と会話したのですが、やはり審判の方々も私が今話したように自信を持って笛を吹かれています。ある意味、無駄な心配がなく思いきり笛を吹けているのかなと。VARがあるということで、一つの笛が大きな責任になってしまうというプレッシャーから開放されている感じがしますので、そういったメリットを生かしていいジャッジをされているのではないかと思います。


ー3試合連続で1点差の試合を制しています。もっといい勝ち方ができると考えているか、接戦をものにしていることをいいという見方をされているのか、どのように感じていますか?

より良い勝ち方もできるでしょうし、ひどい負け方もできるでしょう(笑)。これは質問の意図がわからないという意味で答えているわけではありません。もちろん意味はわかりますが、私がサッカーに対してどのような見方をしているか、するべきかということで答えさせてもらっています。勝っている中でもっと、という意味での質問に答えると、点差をもっと広げて、もう今日は勝ちだと早い段階で確定できるような、あるいは圧勝と呼べるように。もしくは毎回勝ってはいるけど、ギリギリでいつ結果が変わってもおかしくないという中でよりその確率を上げるには、という角度からの質問だと思いますが、先ほど言ったように結果的にギリギリのところで終わっているけれども、そういう方向に欲を出したことによって逆に引き分けにされてしまったり、負けてしまったりというそっちの確率を上げてしまうようなゲーム運びには絶対にしてはいけません。そういう中でよりコントロールした状態でゲームを支配していくと考えると、我々の戦力に不満があるというわけではなく、どういう特徴の選手が多くいるかと考えると、生粋のセンターフォワードという選手がいるというより、山﨑(凌吾)でさえサイズはありますけど動いてスペースを広く使ってプレーすることが得意で、真ん中でドンと構えてポストプレーをするという選手ではありません。そう考えるとバランスや誰と誰の組み合わせが、というところを固定してはいけないのかなと。試合に合わせてこれをぶつけてみようと準備してやっていくという取り組み方をしている中でしっかりと結果が出ていますので、まずは対戦相手よりも1点多く取った状態で試合を終わらせるんだ、その部分はなによりも絶対にこだわってくれと。スコアが何対何というよりも、相手のスコアに対してこちらが何点取っているか。そこを考えようということを選手に言っていますので、相手より1点でも多く点を取っている時に、さらに点を取るというよりも、まずは絶対に相手に点を取らせないというところの危機管理、アンテナの張り方。選手たちはすごくいい張り方をしているので、その方向性で間違っていないかと思います。そのあとにさらに点差を広げられたらもっと楽な試合運びをできるとわかっていますけど、今はいろいろなものを求めていく、それを結果を出しながらやっていくという意味では、まず最初にそういうことを設定していることはいいことだと思います。


ーキックオフの時点では0−0で、勝点1を持っている状態であるという考え方もあります。監督は試合開始時点では勝点1を持っていてそれを3に代えるという作業なのか、それとも勝点を取りにいくという考え方でしょうか?

まず一番最初に聞きたいであろう答えとしては、相手に勝点を多く持っていかれるということは絶対に受け入れられないことです。ですから負けるということは絶対に受け入れられません。その中で、各試合を積み上げていくことでなるべく高い順位に、我々はそこを目指していて、残留が目標ではないですし、もっともっと上のほうで闘いたい、なにかを勝ち取りたいという目標があります。そういった考えでいった時に、どういうゲームを積み重ねていかなければいかないかとなると、過去にも話していますし、(メディアの)皆さんとの付き合いも1年以上になるので何度も言っていますが、やはり得失点というところの失点をまず絶対にしてはいけないと。世界的に各リーグの順位表を見てもやはりその失点数が1位、2位、3位くらいに少なく、得点に関してもそのくらい上位に入っているチームが優勝していると思います。なのでどういう試合をしなければいけないかというと、まず相手に点を取られないようにしっかりと守るベースをその試合の中で準備できるか。その中で相手のどのような部分にダメージを与えていくかということになりますけど、割合としてまずは絶対にやられてはいけないというところをベースに試合を作っていきます。そういうところから質問の答えを探していただければと思います。


まあ、まだそういった話題をする時期ではないかなと(笑)。今までの会見で言ってきたように、目の前の勝点3を取りに行く、最低でも1を取って帰ってくるという、1試合1試合を見るというところです。メディアの皆さんも一緒に闘ってくれていると思いますので、今年の優勝がどうとかというのは早すぎますから、1試合1試合足元を見つめ直して一緒に闘いましょう。ちょっと質問する時期が早すぎますね(笑)。