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明治安田生命J1リーグ第15節 横浜FM戦 前々日監督会見

79月
9月7日(月)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、9月9日(水)に行われる明治安田生命J1リーグ第15節の横浜F・マリノス戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


―横浜FMとの対戦ではどのような部分が重要になるでしょうか?

とても独特な戦い方をするチームです。その戦い方で去年はチャンピオンになっているので、強いチームであるということは間違いありません。前からプレスを掛けてきて、ものすごく高いラインを保つのがベースだと思います。マリノスが名古屋にやられたくないこと、または我々がマリノスにやられたくないことを分析して、相手のプレスがハマらずに我々のスピードが生きる戦い方を考えたいと思います。相手のディフェンスラインの後ろにスペースがあれば、我々のスピードは絶対に生きてくると思います。そういったシーンを多く作れるように準備をしています。


―選手の疲労度を鑑みて、ターンオーバーをすることは考えていますか?

今年のJリーグはどのチームにも疲労の影響が強くあります。その中で、直近の試合からどのくらいの間隔が空いていたかは大きな差になると思います。試合間隔の空いているチームとの対戦では、より疲労度がゲームに影響を与えてしまいます。


今年はこのチームで土台となるべき選手が手術をするというスタートになりました。太田宏介はようやく試合に出られる状態となり、宮原和也も負傷があった上に新型コロナウイルス感染もありました。約2週間前から全体練習に合流してきたという状況です。そしてアーリア(長谷川アーリアジャスール)はもうすぐ全体練習に合流できそうです。まずはこれがチームの状況です。シーズン中には阿部(浩之)と米本(拓司)に復帰まで1カ月ほどを必要とするケガがありました。オ ジェソクの加入もありましたが、加入直後に負傷し、1カ月ほど合流まで時間が掛かりました。


できるのであれば、私としても選手をうまく回しながら起用したいと考えています。しかし、そのためには回すための材料が必要で、なかなか難しいところです。ですので、いかに選手に試合に出続けてもらうかに神経を使ったマネジメントとなったのが最近の我々の状況です。この過密日程をどう乗りきるかは、我々だけではなく多くのチームの課題です。Jリーグを中止せずに、今シーズンも最後まで開催し続けるために多くの関係者や同僚たちが努力をしていると思います。しかし、残念ながら毎週のように負傷で長期離脱となる選手のニュースを目にしています。これだけ負担の大きい日程であるということはしっかりと認識する必要があります。我々も大きいケガが起きないように注意しなければいけませんが、同時に結果を出さなくてはいけない状況でもあります。現状はすべてを完璧にできているわけではないのですが、少しずつどちらの確率も上げていけるように取り組んでいます。


我々は結果を出すことを目指しています。そのために、我々が求めるプレーのレベルをなるべく落とさずにやっていくしかない、ということをご理解していただければと思います。「うまくいっていないのであれば若手を使えばいい」、「なんで選手を代えないんだ」という意見もあると思います。その答えとしては、代えたくても代えられない事情がある、ということが一つ。そしてもう一つは、すでに閉じてしまった夏の移籍ウインドーでセンターバックや中盤の補強をリクエストしていたのですが、叶わなかったということです。センターバックの2人には、これ以上負担を掛けられないというギリギリのラインまで来ていると感じています。ですので、藤井陽也に頑張ってもらわなくてはいけないでしょう。中盤に関しては補強が必要でしたが、ありませんでした。2人で回している時期もありましたから。米本が帰ってきたからといって、この試合数を3人で回していくのは厳しいです。なので、なにかしら手を打っていかなければいけません。とはいえ、結果を出すためには今いる選手を引っ張るしかない、という考えも持っています。


―前田直輝選手の状態はいかがですか?

すぐに検査をして、大きなケガ、長期離脱となるようなケガではないことはわかっています。ただし、本人の感覚として違和感が残っているようです。試合中に違和感を感じてからあまり時間が経っていない状況ということもあり、明日の朝の状態を見て判断することになります。次の試合で出られるのか、その場合はどういったプランで起用するのか、またはどういった期間で復帰のプログラムを組むのか。それは明日にならないとわからないと思います。


―本日の練習ではどのようなことを選手たちに伝えましたか?

特別になにか一つを伝える、ということは普段からしていません。個別で、あるいはトレーニングの前後に全体でコミュニケーションを取る機会を多く作っています。試合前と試合後にわけていたミーティングを一つにして、試合の振り返りと次節に向けた準備を行っています。今日もそういった作業をしました。我々がどういった試合をするべきかは、我々の感覚で決めていくのは当たり前のことです。皆さんからどのように見えていたかはわかりませんが、ここ最近の試合の中でも継続して伸ばしていくべき部分はありました。連敗をしたとしても、絶対に変えてはいけない部分があります。映像を見せながら、続けていくべきところも伝えました。さまざまなメッセージをあえて一言でまとめるなら、「ブレずに続けていこう」ということです。


―自分たちのブレない戦い方と、マリノスに勝つための戦い方のバランスをどのように考えていますか?

私は選手たちに対して、対戦相手によってプレーを変える柔軟性も求めています。マリノスの戦い方を考慮すると、相手に攻めさせて、相手の後ろのスペースを一気に突いていくことも一つです。それはマリノスが当日どうのようなサッカーをしてくるか、または我々のフィジカルコンディションの状況にもよります。「できるだけこういう時間帯を作りたい」という方向性では自分たちのアイデアをぶつけていきます。ただし、体力的に違った戦い方になることもあると思います。


―阿部浩之選手に期待している部分を教えてください。

明日、明後日とまだ時間があります。スタートからいくのか、途中から入ってもらうのかはまだ決めかねています。彼の回復具合、彼以外の選手の回復具合も見て決めることになります。また、監督として言っておきたいのは阿部がいない間にほかの選手たちがすごく良くやってくれたということです。誰かが阿部の代わりになるのではなく、自分たちの良さを生かして戦ってくれました。実際に結果も出ていました。なので、阿部がいた時のサッカーに戻すのではなく、さまざまな選択肢を持つことができます。阿部が入ればシーズン序盤にやっていたように、阿部が相手の中盤とディフェンスラインの間に入って、気の利いたプレーをしてくれると思います。それはほかの選手が代わりにできるようなプレーではないので、そういったサッカーになると思います。阿部がいない場合はこれまでみんなが見せてくれたサッカーができるので、試合に合わせて使いたいと思います。


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