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JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝 FC東京戦 前々日監督会見

318月
8月31日(月)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、9月2日(水)に行われるJリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝のFC東京戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督が記者会見を行いました。


マッシモ フィッカデンティ監督


―FC東京は2週間ほど前にも対戦しています。今回はどのような試合展開を予想していますか?

チームの特長が短期間で変わることはないと思います。しかし、川崎Fとの試合はカップ戦とリーグ戦で違った展開になりました。清水戦もそうでしたね。その中で、例えば試合中に負傷者が出たり、大雨が降ったりと、展開を大きく変えるなにかが起きる可能性があります。当日の流れを読むことが大事になると思います。


―前回の対戦との違いとして、オ ジェソク選手、米本拓司選手の起用が可能になっています。

米本に阿部(浩之)も含めて、回復途上にある選手をどのようなタイミングで使っていくか。あるいは出ずっぱりの選手をどのように休めるのか。また、オ ジェソクは札幌戦でスタートから起用しましたが、彼は試合に出ながらコンディションを上げていかなくてはいけない段階です。出場時間の長い選手を休まつつ、出場機会の少なかった選手をスタートから起用していく必要があります。ただし、結果が出ている今の状態のバランスが崩れるかもしれないリスクもあります。そういったリスクと、ギリギリのところまで来ている選手の疲労を考えて、バランス良く回していかなくてはいけません。その中で結果を出すための采配をしていかなければならないと思っています。


―前回の対戦で得られたものは?

フィジカル的にも戦術的にも、または技術的にも、FC東京がどのようなサッカーをするかのイメージはある程度見えていました。その中で、我々自身がものさしとなってFC東京の力を見られたことで、相手の全体像がよりはっきり見えました。


―直近の数試合において、前田直輝選手や相馬勇紀選手が力を発揮しきれていない印象です。

皆さんの目にも見えているとおりに、一つはフィジカルコンディションの問題があると思います。私はそれだけではない、キレが落ちている理由も明確に把握しています。そこに対しては阿部や米本、オ ジェソク、湘南戦で長い時間プレーした太田宏介を起用できると考えています。FC東京も湘南も川崎Fも、直近の数試合は自分たちの良さを出させてくれない相手でした。攻撃でボールを持っていない人の動きとボールを持った人の見るべきところが、ある程度オートマチックに機能し始めていたところでしたが、ここ数試合は出させてもらえませんでした。ですので、自分たちのプレーを優先順位の中で低いところに位置づけているのではないかと思います。積極的にいくプレーがチョイスされなくなっているのが、前線の選手にキレがなく見えている要因ではないかと。ただし、彼らに個人的なミスがあるかというと、そうではありません。できていたことができなくなっている、という位置づけです。考える時間を設けることで解決できるのではないかと思っています。


―準々決勝という場に向けて、どのような準備を考えていますか?

負けなければ突破できますので、お互いの戦い方を含めて「まずは負けない」という戦いになるかなと見ています。前回の対戦と同じような展開になるのかなと。なので、簡単なミスをしない、相手になにかを与えない、という入り方をすると思います。FC東京はある程度前回と同じような戦い方をしてくるのかなと。しっかりと待って、前線のブラジル人の3選手、あるいは永井謙佑選手も含めて、スピードを生かした戦い方をしてくると思います。前回の対戦もそうでしたが、まずは簡単なミスをしないこと。その上で、こちらとしてはボールを持っているだけではなく、相手のゴール前に行く時間を増やしていくことですね。どれだけそれができるかということを意識しつつ、勝つための準備をしているところです。


―トーナメント形式は監督にとって好みのレギュレーションですか?

試合後に聞いていただければ、好きか嫌いかを答えます(笑)。もちろん、トーナメント形式も好きですよ。少ない試合数で、タイトルを勝ち取れるチャンスがありますから。日本では天皇杯でずっとトーナメント形式の戦いをしてきました。その中で、「負けてもしょうがない」という入り方をしてことは一度もありません。毎回、タイトルを取るつもりで臨んでいます。今年はグループステージの試合数が少なくなるというレギュレーションの変更もありましたが、その中でも決勝トーナメントに進むべくして進んだと、自分たちのやってきたことに誇りを持っています。資格のある者として、タイトルに向かってチャレンジしていきたいと思います。


―札幌戦では米本選手の交代を準備していたかと思います。結果として起用しなかった要因は?

どのように交代を決断して実際に投入するかのオペレーションは、各チーム、監督によって違うと思います。今回は「交代する可能性があるからベンチの側で待っていてくれ」と指示をしました。そう言いながらも、私は試合の状況を見て、同時にいろいろなことを考えていました。「できる限り米本は使いたくないけど、交代はしたい」なと。試合に集中しながらも改めて米本の状況を振り返ったのですが、記録としても残っているように、ファールの多い試合展開でした。米本は試合に出られるからベンチに入っていたのですが、復帰戦がファールの多い展開だと、ここでケガの再発が起きてしまう可能性もあるのかなと。彼のキャリアは負傷に悩まされた部分もありますので、ギリギリのところで「ここで彼を使うと危ない気がする」と直感しました。ですので、ご覧になられたとおり最後の最後で考え直しました。ただし、試合ができない状態では全くないので、次の試合では使おうと思っています。


―サイドバックの選手層に厚みが出てきたと思います。どのような起用法を考えていますか?

選手に疲労があるとわかっていても、結果を出すために休ませてあげられないチーム事情がありました。サイドバックに関しては誰かが誰かの代わりを務めるのではなく、それぞれが良さを生かして勝利につながるプレーができる状態まで来ました。なので、全員で回していくことになります。特に吉田豊は交代したこともありましたが、すべての試合に出ています。また、成瀬竣平も3試合以外はすべて出ています。彼らは休ませたくてもできなかったので、今後は休ませながら、試合に出ながらコンディションを上げていく選手とうまく回していけると思います。


―今夏の移籍ウインドーでは動きはありませんでした。

これまでと変わらない、同じメンバーでこの先も闘っていきます。ただし、今年は1カ月後にまた移籍ウインドーが開くという、例年とは違った流れになります。その中で、米本と阿部がほとんど起用できる状態まで戻ってきました。米本と阿部が戻ってきたことを前向きに捉えて、結果を出すために一つになってやっていくしかないと思っています。


※以上の監督会見の動画(一部のみ)は会員さまのみご覧いただけます。

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