稲垣祥選手

ー手応えがある試合だったと思います。ご自身の感触としてはいかがですか？

やろうとしていることや意図していることをいくつも出せたと思います。しかし、失点をゼロに抑えたかったというのが本音ですね。

ーラインを積極的に押し上げて、選手同士の距離感も良かったと思います。

僕らが中盤をやっている以上、（ラインを上げることは）ストロングポイントになると思っています。攻撃の部分では、中盤3人の距離感が良くなってきたことも大きなポイントです。

ーチームメイトとの連係も取れているように見えました。

お互いの特長や立ち位置がわかってきて、どのように引き出してあげればチームとして良く回っていくかもわかるようになってきました。そういうところはもっともっと研ぎ澄ませていけると思うので、より向上させていきたいと思っています。

ー前半は流れが悪い時、配置を変えながらプレーしていました。選手同士で話し合いながらプレーしていたのですか？

特に中盤3人のところは、相手の出方や守り方によって流動的にしていこうと話しているので。誰がどこというより、お互いの距離を見ながら、いい関係を保ちながらやろうと常々話し合っています。

ー守備が安定していて、追加点を取ることができれば勝てるという試合でした。

いい時間帯で1点しか奪えていないということが課題です。前半の入りで相手を捕まえきれず、相手の勢いを感じるような状況でも、我慢しながら抑えていけるようなチームにならないといけないと思っています。

ー強度が高く、中盤の選手が頑張る試合でした。気合が入っていたのですか？

「この試合だけ特別」ということはありません。普段から意識しているところです。僕とヨネくん（米本拓司）がボランチを務める以上、強度の高い試合になることが多いと思います。そこは必然だったと思います。

ー今日の手応えは次の試合につながると思います。

もちろんです。いいことではあると思いますが、相手あってのことなので。仙台の守備に対して、自分たちが主導権を握りながらプレーした側面は少なからずあると思います。どういう相手でも出していけるようにしたいです。

ー先制された際の心境はいかがでしたか？

チームとしては、先制されても慌てることなくゲームを進められたと思っています。ゲームを進めながら、悪くないという手応えはありました。うまく我慢しながら1点取れたなと。先制される試合でしたが、それもチームとしていい経験になりましたし、一歩成長したと思います。

ー試合の入りの部分で苦戦したのはなぜでしょうか？

仙台が思ったより長いボールを蹴ってきたからです。そこで対応が後手に踏んだ部分はありましたが、途中から慣れてきました。自分たちのディフェンスラインも対応がスムーズになったし、前線もプレッシャーが掛かるようになってきました。うまく順応してプレーできたと思っています。

米本拓司選手

ー今日の試合を振り返ってください。

勝ち点3を取ることができた試合だったと思うので、（引き分けは）最低限の結果だと思っています。

ーご自身は中盤で激しくプレーしていました。どのようなことを考えていたのでしょうか？

相手が激しく来ることはわかっていましたし、セカンドボールをしっかり拾うことを意識していました。公式戦2試合目だったので、お互いに話し合いながら、（稲垣）祥が行ったら僕がカバーして、僕が行ったら祥がカバーしてと、バランスを気にしながらプレーしていました。

ー2人のプレーエリアが広かったと思います。2人でカバーするエリアを広くしたのは、事前に決めていたのでしょうか？

キャンプの時点ではバランスを取りすぎていて、自分たちの良さがあまり出ていませんでした。キャンプの最終日くらいに「2人で行って剥がされても、俺たちなら戻ることができる」という話をして、自分たちの特長をもっと出していけるようにやっています。鹿島戦も今日も、いい形でボールを取れるシーンがありました。さらにいい距離感を保てるようにしたいです。

ーセカンドボールを拾って攻撃に出るシーンが多かったと思います。稲垣選手との連係も深まっているのでしょうか？

プレースタイルが似ているし、やりたいことをお互いがわかると思っています。その意味ではやりやすい関係です。セカンドボールを拾ったら自ずと自分たちのペースになると思っていたので、その部分は良かったと思います。

ー縦へのパスやサイドチェンジのパスが多かった印象です。

相手が思ったより前から来なかったので、余裕を持てる部分がありました。この試合だけでなく毎試合できるように、練習から取り組んでいけたらと思っています。

ーボランチとして、ゲームを作ることや試合展開を動かすことも意識しているのでしょうか？

どちらかがその役割を担わないとチームが回らないと思います。その中で阿部（浩之）くんがいいポジションを取ってくれて、自分たちの助けになってくれるので。チーム全員が助け合いながらやっているし、もっと深めていければとも思っています。また、自分がもっとうまくなれば、阿部くんがもっと高い位置でボール受けられると思います。そういう部分も積み上げていければいいですね。

ーチーム全体として運動量が多かったと思います。キャンプで走り込んだことがプラスに働いていると感じますか？

正直、まだ（疲れが）取れていない感覚もあります。これがピークではないので、連戦のどこかで苦しい時が来たら、「自分たちはこれだけ走ってきたんだぞ」というメンタルになると思います。

ー勝ち点3を取れなかった悔しさは大きいですか？

チャンスはありましたし、決めるところを決められれば良かったです。先制されて追いついて、チャンスの後にピンチがあると思いますが、アウェイで勝ち点1を拾えたこと、守備が崩れなかったことは良かったです。仕留めるところで仕留めなければ、上には行けないと思います。

ー阿部選手が加わった効果を感じていますか？

気が利く選手ですし、守備でも走ってくれます。本当に欠かせない存在ですし、今日はゴールも決めてくれたので。できればもっと前のポジションでパワーを使えるように、僕や祥、ジョアン（シミッチ）など出た選手がもっと楽しくプレーさせてあげるようにしたいです。