牛澤健選手
ー今日の試合では早い時間帯に失点を喫しました。
守備陣の準備不足で早い時間帯で2失点してしまいました。すごく責任を感じています。
ー青森山田の球際でのプレーなど、実際に対戦してみてどのように感じましたか?
高体連特有の強さがあったというか。サッカーの本質、ゴールに直結するようなプレーだったり、強いチームだと感じました。
ー警戒していたロングスローから失点を喫したことで、動揺はありましたか?
「絶対にロングスローでやられないようにしよう」と話していた中でやられてしまいました。一人ひとりがどう感じていたかはわかりませんけど、メンタル的に厳しいところがありました。でも、僕たちは最後の試合でしたし、前を向くしかなかったですから、落ち込まずにゴールに向かっていけたと思います。
ー失点後、どのようにチームを立て直していこうと考えていましたか?
自分たちの攻撃力には自信を持っていました。全員がゴールへの意識を持っていましたし、2失点をしてもそれをひっくり返せる自信はありましたね。
ー2点を返せたことがこのチームの強さだと思います。これまで培ってきたものを見せられたのでは?
今までいろいろな相手とやってきて、多くの試合でたくさんの得点を取ってきました。同点に追いつくという強さを見せることはできたと思います。
ーそれだけに、すぐに3点目を許してしまったのは残念でしたね。
同点にしたあと、次の1点が大事だと思っていました。その中で僕たちが守りきれず、試合終了を迎えてしまったので、本当に責任を感じています。
ー試合終了後、誰よりも早くピッチに倒れこんだチームメイトのもとへ駆け寄りました。
負けてしまいましたけど、最後まで応援してくれたサポーターだったり、ああいう場所で試合をさせてくれた相手、審判に対して、最後までしっかりとやらなければいけないと思っていました。
ー表彰式で青森山田の選手たちを見つめている姿が印象的でした。
最後の最後、あそこで勝てなければ意味がないと感じていました。あそこで勝つか負けるかで本当に大きく変わってきます。悔しい気持ちを押さえきれなかったです。
ー少し時間が経ってから、涙があふれてきたように思いました。
後ろのビジョンに「2-3」というスコアが出ていて、終わりを感じました。そこで悔しさがあふれてきました。
ー今シーズンは新玉瑛琉選手、田邉光平選手とともにキャプテン、副キャプテン、グラウンドマネージャーという役割を担い、チームを引っ張ってきました。
僕自身は光平と瑛琉に助けられました。ピッチ内では光平が引っ張ってくれて、瑛琉はムードメーカーとしても、準備の面でも助けてもらいました。2人には感謝しかありません。
ー新玉選手は副キャプテンとして大きな仕事をしてくれたのでは?
副キャプテンになったことで責任感が生まれたと思います。一番変わった選手と言えるぐらいですね。
ー先発した3年生の中で、ジュニアユース時代から一緒にやってきたメンバーはその3人でした。彼らとずっと一緒にやることができて良かったと感じていますか?
(石田)凌太郎がケガをしてしまって。本当は彼も試合に出ていれば良かったんですけどね。ずっと頂点を獲れていなかったので、本当に強い気持ちがあったと思います。
ーシーズンを通して、好成績を残したと言えるのでは?
二冠を達成したことについて、いろいろな人から「すごい」と言われると思うんですけど、僕自身は最後の最後で(タイトルを)獲れなかったことが悔しいです。
ー個人としてさらに上を目指す中で、磨いていきたい部分は?
セットプレーや相手のクロスに対して、自分が守れる領域をもっともっと広げていかないといけません。僕自身、もともとはボランチの選手なので、もっとゴールに関わる、自分がゴールを決められるようなプレーを増やしていきたいと思っています。
田邉光平選手
ー今日の試合を振り返ってください。
相手の強さが勝ったのかなというのが正直な印象です。自分たちにもチャンスがあった中で、決めきることができなかった。それが差として出てしまったのかなと思います。
ー主導権を握って試合を進めていた印象です。
主導権を握っているという手応えはありました。「やれるんだ」と共通して意識しながらやれていたと思います。その中で相手のセットプレーやロングスローで、自分たちが守りきれなかったというのと、相手の守備が勝って自分たちが決めきれなかったというのが、結果に表れたと思います。
ー前半は2点差を追う展開となりました。
「自分たちは点を取れる」という自信があり、全員が「返せる」と思っていました。1点を取り返した瞬間に「いける」と思っていましたね。同点に追いついたところまでは良かったですけど、その後の1失点がもったいなかったと思います。
ー同点に追いつくために、同じ方向を向いて闘うことができましたか?
「追いつかなければいけない」というプレッシャーよりも、「追いつける」という自信を持っていました。全員がそういう意識でやっていたと思います。
ー自身はチームの2点目をアシストしました。
自分としても結果を残すことを目標に掲げていました。二列目からうまく飛び出して、フリーになれたとは思います。うまくアシストできて良かったです。
ー高体連のチームと対戦する上で、Jリーグの育成組織として強い気持ち、プライドを持っていたのでは?
本当に負けたくなかったですね。自分たちのうまさ、魅力は出せたと思います。あとは決めきるところだったと思いますね。そういうところを上げていかなければ、高体連のチームに負けてしまうと思うので、そういうところにこだわりを持って練習からやっていく必要があると思います。
ー三冠まであと一歩のところまで迫ったチームをどのように思っていますか?
3年生全員で目標を掲げ、自分たちにプレッシャーを掛けてやってきました。二冠を獲ることはできましたけど、どこか足りないものがあったのだと思います。そういうところまで突き詰めてもっとやれれば良かったですけど、こういう経験も大事だと思います。後輩たちにはもっと成長してもらって、この舞台に戻ってきて今度は勝てるようにやっていってほしいと思います。
ー後輩たちにはどのような想いを託しますか?
頂点を獲ることが土台になってくると思います。頂点に居続けなければいけないクラブだと思うので、“自主自立”を掲げ、選手主体でやっていってほしいと思います。
ー古賀聡監督からはどのようなメッセージがありましたか?
「ありがとう」という言葉をもらいました。「いい経験をさせてもらった」と言っていましたけど、自分たちは古賀さんの下でやってきたからこそここまで来られたと思っているので、自分たちも感謝しなければいけないと感じています。
ー今後、自身はどのような道を歩んでいきたいですか?
今年1年、いろいろな経験をしてきました。いい仲間と出会えたこと、いい監督、スタッフに恵まれてサッカーをすることができました。いい結果を残すことができたと思っているので、感謝の気持ちを持ちつつ、この経験を生かして次のステージで活躍していきたいと思います。
村上千歩選手
ー試合を終えて現在の心境は?
悔しい気持ちはありますけど、この仲間と監督、スタッフと最高のピッチで闘えたことを誇りに思います。
ー2点のリードを奪われながら、自身の2ゴールで同点に追いつきました。
苦しい時間帯の中、「自分のゴールでチームを勝たせる」という気持ちを持っていました。2点差を追いつけたことは良かったですけど、自分があと1点取れていればまた同点に追いついていましたし、もう1点を取れば勝てていたと思うので。自分の実力不足だと思います。
ー「自分がやらなくてはいけない」という意識は強かったですか?
そうですね。ケガをして離脱した時に、「自分がゴールを決めてチームを勝たせるんだ」という気持ちが芽生えました。それは良かったと思いますけど、あと一歩及びませんでした。
ー今日の試合で足りなかったものとは?
闘うという部分が足りなかったと思います。青森山田さんのほうが一個、二個上だったと思います。
ー高体連のチームが相手ということもあり、プライドを持って闘っていたのでは?
そうですね。「Jチームの代表として高体連の相手には絶対に負けない」と意識していたんですけど、負けてしまったので。申し訳なさと悔しさがありますね。
ー試合終了後に涙を流す姿が印象的でした。
本当に悔しかったです。たくさんの人に支えられてきましたから。青森山田さんの応援もすごかったですけど、名古屋の応援もすごかったですし、そういう意味でも本当に勝ちたかったです。
ー監督からはロッカールームでどのような話がありましたか?
「これからのステップに生かさなければいけない」と言われました。また名古屋グランパスに戻ってこられるように頑張りたいと思います。
ー次のステージはどのようなものにしていきたいですか?
大学に進学する予定なので、1年生から試合に出て、プロに呼ばれるような選手になっていきたいと思います。
ー「名古屋に戻ってきたい」という気持ちはありますか?
そうですね。今日負けたことで改めてそう思いました。チームは今、苦しい状況ですけど、名古屋グランパスは常に頂点にいなければいけないチームです。自分がチームに加わって頂点に立てるように頑張っていきたいです。
ー後輩たちにはどのような想いを託しますか?
自分たちが三冠を達成するためにはなにかが足りなかったと思うので、1、2年生には僕たちが成し遂げられなかった三冠を果たしてほしいと思います。
榊原杏太選手
ー試合を振り返ってください。
自分のゴール前での質が低かったです。青森山田の選手たちに劣っていたということに尽きると思います。
ー仕掛ける意識が強かった印象です。
仕掛けてもゴール前でシュートを打てなかったり、ラストパスのところの質が低かったので、そこを高めていきたいと思いました。
ー自分自身のパフォーマンスをどのように評価していますか?
ゴール前でボールをもらう回数が少なかったんですけど、その中でも「もらったら絶対に仕掛けよう」と思っていました。ゴール前での仕掛けやラストパスが自分の持ち味で、多少はそれを出せたのかなと思います。でも、結果につながらなかったことは課題なので、もっともっとやっていきたいです。
ー前半で2点のビハインドを負ったことで難しい試合となってしまいました。
セットプレーやスローイン、クロス、サッカーの本質を追求してくるチームでしたから、「集中してやろう」と話していましたけど、スローインからやられてしまいました。集中力の面で甘かったのかなと思います。
ーどのような気持ちで後半を迎えましたか?
1点ビハインドの状況で、「絶対に点を取れる」という気持ちでいました。
ー同点に追いついた直後に失点をしてしまいました。
点を取られても取り返すことのできるチームなので、仲間を信じてやっていました。でも、最後の最後で決めきれなかった。それが敗因だと思います。
ーそれでも、最後まで自分たちのサッカーを貫けたのではないでしょうか?
見ていて楽しいサッカー、ワクワクするサッカーをすることが目標でした。その中で勝ちきるところまでいけなかったのは残念ですけど、「見ていて楽しかった」とか「おもしろかった」と思える人が多くいたのであれば良かったと思います。
ー三冠を逃したことに対して、悔しさを感じているのでは?
中心として1年間試合に出続けていた中で、三冠を達成できなかったことに責任感を感じています。三冠を獲れていたらまた違う景色が見えていたと思います。でも負けてしまったので、今見られるものを見て、身につけていきたいなと思います。
ー「チームのために」という想いを強く持っていたと感じます。
2年生の時にも試合に出させてもらっていましたけど、その時にはなかったような「チームのために」という想いを持ってやってこられたのは、古賀監督や周りの選手のおかげです。人として成長できたところについて、周りの人たちに感謝したいと思います。
ーこの想いは後輩に託すことになりますね。
そうですね。1年生、2年生でも試合に出ている選手が多く、経験もしていると思うので、僕らの分まで頑張ってほしいなと思います。