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【動画】明治安田生命J1リーグ第32節 鳥栖戦 前々日監督会見

2111月

本日11月21日(木)、トヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、明治安田生命J1リーグ第32節のサガン鳥栖戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督が記者会見を行いました。


マッシモ フィッカデンティ監督


―前節の神戸戦は完封勝利となりました。自身の考えや戦術が浸透してきたという実感はありますか?

いろいろな見方をした上で、良い方向にいっている認識はある。ただ、就任から約2カ月が経過したという考え方もできますが、個々の試合にはそれぞれのストーリーがありますし、目の前の1試合に向けて取り組んできました。今ここで振り返ってみると、2カ月で大きく変わったと感じています。しかし、次の試合について考える時は、今までの試合と比べてどうかではなく、対戦相手がどういうチームかを考える必要があります。鳥栖戦はお互いにぶつかり合う、走り合うような試合になると思います。試合の入りから闘えていなければ、相手に勢いが生まれてしまうと思うので、笛が鳴った瞬間にスイッチが入るように準備しているところです。


―鳥栖をどのように分析していますか?

選手の特長を生かしてくるチームだと思います。どの選手がプレーするかによって注意すべき点は変わってきます。その中でも、カウンターが武器として機能しているので、そこに注意したいと思います。彼らの武器の中で、最も警戒しなければいけないのがカウンターだということ。スピード感があるカウンターを仕掛けてくると思うので、そういった状況を与えないことが重要です。


―フィッカデンティ監督にとっては古巣との対戦になります。

日本で最初に指揮を執ったのはFC東京なので、鳥栖時代にFC東京と対戦したことがありますし、イタリアでも以前に率いていたチームと対戦することは何度もありました。私は過去のことよりも、これからのことを考えていくタイプです。とはいえ、前所属チームですから、思うところはいろいろとありますよ。鳥栖には同じ目標を持って毎日を過ごしてきたメンバーもいますから、彼らと再会できることはうれしく思っています。


―宮原選手や吉田選手、太田選手などがポジションを争うサイドバックの人選をどのように考えていますか?

彼ら3人ともすごくいい状態です。監督にとってポジティブな悩みですね。どのような決断をしても、おそらく間違った決断になるだろうし、正解にもなるという状況でしょう。この状態のまま試合当日を迎えてほしいですね。私としても、試合の直前まで状況を見たいと思っています。今はサイドバックについて言及しましたが、ほかのポジションもまだ決まっていません。最後の瞬間まで多くの選手が私を悩ませてくれるようになっています。ぎりぎりまで悩んでから決断したいと思います。


―直近の2試合は4-4-2のフォーメーションを採用しました。これは自分たちの良さを出すための布陣ですか? それとも相手の良さを消すための布陣ですか?

選手たちの特長を知っていくにつれてあの形が最も良さを出せるという考えに至り、あの配置を選びました。4-2-3-1というシーンもありましたけどね。最初の質問に戻りますと、これは相手に合わせるのではなく、自分たちの良さを出すための布陣です。選手の特長と起用すべき選手を考えた時に、あのフォーメーションが良かったということです。


―鳥栖ではどのような試合を期待していますか?

サッカーはとても複雑なスポーツです。やるべきことをしっかりやった上で結果が出なかったとしても、やるべきことはやはりやらないといけない。そういう取り組み方は常に変わらないと思うんです。やるべきことをしっかりやる。結果がついてくる時もあれば、そうではない時もあると。難しいことですけど、結果が出なくても諦めずにやり続けるしかありません。


―神戸戦では10本のCKを与えましたが、無失点に抑えています。

札幌戦まではこれまでのやり方を踏襲し、ゾーンとマンツーマンのミックスで対応していました。神戸戦では、フリーの選手を作らせないように、明確にマークをつけるという形に変えました。私が来る以前から、セットプレーの守備データでいい数字を出しているのはわかっていました。ですので、コーチや選手と話をしていき、実際に結果が出ているのら問題はないということでやり方を変えませんでした。結果が出ているものに手を加えることはしたくなかったのですが、失点が続いてしまったので、口出しをさせてもらい、自分のやり方に変えました。結果として、失点することがなかったので良かったです。ただし、前体制のやり方が間違っていたと批判をするべきではありません。神戸戦の結果は、あくまでも時間をかけてトレーニングをしたことの成果だと思っています。

 

―与えたCKの数が多いという印象を持っているのでしょうか?

CKからどれほどシュートまで持っていかれたかで考えると、やられたという感覚は残っていません。ただ、サッカーは数字だけで理解できるものではありません。数字が良くても試合に負けていれば、それはいいサッカーだとはたして言えるのか。見ていておもしろいということや、なにがいいゲームなのかということには見る人それぞれの定義があるでしょう。内容と結果のバランスを取ることが理想ですが、今は結果を出すことを優先しないといけないと思っています。例えば、仙台戦ではポゼッションでこちらが圧倒しており、ペナルティーエリアの中に入ってプレーする機会が30回近くありました。チャンスの数が多かったけど、結果としては敗戦。良かった数字を並べていくと最高のゲームに見えるかもしれないですけどね。大事なのは勝つために、どの数字を高めていくかということ。試合によって、または対戦相手によって、ある数字が優先される時と、そうでない時があるということです。


―2019Jユースカップ 第27回Jリーグユース選手権大会の決勝戦を観戦されたと聞きました。優勝を果たした名古屋グランパスU-18というチームをどのように見ていましたか?

いいゲームでしたね。もちろん優勝したことも素晴らしいですし、ゲームの内容も良かったと思います。試合後に彼らに伝えましたが、「名古屋のために結果を出してくれてありがとう」と、またこの場を借りて彼らに伝えたいですね。試合の序盤は苦しい展開でしたが、そこである程度苦しむ覚悟をしていたというか。チーム全体で、受けきる準備をした上で戦っていたのではないかと思います。「前半は押し込まれていたのによく勝ったな」というような見方をされるかもしれないですけど、対戦相手の能力を把握し、ある程度押し込まれることを想定して闘っていたのかなと。また、興味深い若手選手が多いチームだと感じました。観にいってよかったと思っています。


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