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JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝第1戦 川崎F戦 前々日監督会見

29月
本日9月2日(月)、トヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝第1戦の川崎フロンターレ戦に向けて、風間八宏監督が記者会見を行いました。

風間八宏監督


ージョー選手はFC東京戦で強引にシュートを打ちにいくなど、良さが出ていたように見えました。

なにをどう言うか、というだけですね。いいところがたくさん出てきてはいるけども、動きの量、リズムはまだまだ一番いい状態ではないと思います。ただ、良くなっているし、これまでよりもシュートまでいけるようになっていると思います。


ーリーグ戦で白星から遠ざかっている中で、4日の川崎F戦で勝利がほしいところなのでは?

それはいつも同じことですよ。勝つことは大事なことですし、そのためにやっています。自分たちの中で、決めきらなければいけないというのが一つ、それからシュートが増えていかなければいけないというのが一つ。トラップミスであったりだとか、ステップを踏めていなかったりだとか、すごくもったいない場面があります。そういうところを高めていかないと、得点は生まれません。それにあのシュート数では足りない。最後の技術、そこに対するアプローチがずれてしまったり、ブレてしまったりしている。それがすごくもったいないですね。そこのところの質があれば、シュートは倍以上になっているはずです。そうすれば得点にもっと近づきますよね。それと、キーパーしかいないような状況が3本あったら、少なくとも1本は決めないといけません。そこを整理してやっていければいいと思います。実際に技術がどこまで上がるかと言えば、そう簡単に上がっていくものではないですけど、その段階まで来ているというのは事実なんでね。技術が足りなくなって、その技術を身につけるチャンスが来ているということです。


ー技術を出しきれていない部分もあるのでしょうか?

もちろんあります。技術というのは一つではありません。ボールを扱うことだけでなく、自分の体を扱うことも技術です。でも、敵はだいぶ扱えるようになって、フリーになる選手は出てきていると思います。体を扱えないのか、ボールを扱えないのか。その両方を要求していく、みんなで高めていかないといけません。これだけ押し込めているわけですから、アバウトな技術でいいわけがないですよね。


ー考えすぎている、後ろが気になりすぎているところもあるのでしょうか?

自分が今、ないものを身につけなくてはいけないというのが一つ。もう一つは、今あるものをコンスタントに出せるようにしなくてはいけない。この二つなんでね。少なくとも、自分の足が届く範囲であれば、ボールを止めてシュートまで持っていかなくてはいけない。ただ、その届く範囲も大きくしていかなくてはいけません。ということは、速くしていかないといけないということです。それはこれからの話ですけどね。いつも言っているように、できないものはできるように、一回できたものはコンスタントにできるようにする。それが技術ですから。得点がどれだけ生まれるかはそれですべてが変わってくると思います。技術に合わせてチャンスを作っているようでは間に合いませんよ。技術を伸ばすこと、できるものは正確にやること。それだけです。


ー技術面も含めて前に進んでいってほしいということですね。

もちろんです。進化を求めていかないとね。サッカーが速くなっている以上、変わらなければなにも起こらないのでね。


ー川崎F戦には怖れずにいいイメージを持って臨めるのではないでしょうか?

怖がる相手というのはないですよ。どこも強いし、「対グランパス」という形で来るわけですから、それ以上に強い意志と、自分たちのやるべきことを正確に、明確にして上回りにいかないと。怖れる相手というのはないですけど、簡単に勝てる相手なんて一つもないわけです。そのために自分の持っているものを全部出す準備をしていくしかありません。


ー崩しのアイデア、攻撃で目をそろえるというところは、うまくできているという印象ですか?

横浜FM戦もチャンスは十分にありましたよね。いくら相手がいても、背後を取れていた。そういうものが見えないとおもしろくないですよね。この前の試合もそうです。ただ、その先で技術が足りない、ステップが足りないというのはある。シュートまでいっている場面はあり、そこでゴールを決めていれば記憶に残るものです。でも、シュートを外すから記憶に残らない。例えば、FC東京戦の前半にあった(エドゥアルド)ネットの縦パスなんて誰も見えていなかったと思います。あれを決めていればものすごいゴールになっていた。その前にずっとパスがつながっていましたしね。ゴールになれば、みんなその前を辿るんですけど、ならないから辿らない。だから、チャンスがあったような気がしないんですよね。そういうところはだいぶ出てきたと思うし、それがこのチームの良さになってきているとも思います。川崎F戦では、17本のパスを通してゴールが決まりましたよね。シュートが決まっているから、いろいろな見方ができる。だから、一番の課題はゴールを決めるということ。おもしろいプレーはたくさん出てきているわけですからね。


ー藤井陽也選手が今後さらに伸びていく上で大事なことは?

一番は「怖さを持ってやること」じゃないですかね。若いけど度胸がありますから。ただ、まだまだ足りないところ、周りがカバーしているところはあります。この前の試合で怖さを覚えたから、その準備をするようになる。不安というものがないといいプレーはできないものです。希望と自信だけではろくなことがないですよ(笑)。だから、必ず何割かは怖さを持つようにする。熱があるのにすごくいいプレーをする選手だっているじゃないですか。それはすごく集中しているからです。それを自分でコントロールできるようになれば、本当のプロ選手になれると思います。そういうものをうまく作っていってほしいなと思いますね。チャンスはあるわけですから。


ー若い頃は思いきってやればいいと思いますが、藤井選手は次のステップに来ている印象ですか?

一番はなにかというと、試合数を重ねられる人間というのは、常にそういうものを持っていられる、自分をちゃんとコントロールできるということです。希望はこのぐらい、自信はこのぐらい、不安はこのぐらい、と自分でコントロールする。それが集中力です。それができるのが一番いい。怖くなければ、本当の力は出てこないと思いますから。それも含めてコントロールするのが、よく言うメンタルというものです。それを整えることを覚えてくれればいいと思います。


ーそれが若い選手たちの良さでもあるのでしょうか?

成瀬(竣平)もそうだけど、淡々としているところがありますよね。でも、そこの先をもう一つ望めば、怖さも出てくると思います。「うまくいくだろうか、やれるだろうか」とね。そういうところもうまくやっていってほしいですね。技術的なところは足りないところが山ほどありますよ。集中力とはなにか、どうやって整えるかという話はしているので、自分の中で見つけていってほしいと思います。


ールヴァンカップ準々決勝からはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されます。選手たちになにか意識させることはありますか?

ありませんね。結局はやり続けるしかないわけですから。逆にVARがあると、止めないことが多くなる。でも、最終的に決めるのはレフェリーですから、俺たちが変わることはないですよね。あてにすることもありません。ただ、今以上にもっと続けることが大事になると思います。