太田宏介選手
ー30日にFC東京戦と対戦します。多くのチームメイトと同時に古巣戦を迎えるというのはなかなか珍しいことなのでは?
そうですね。試合が始まってみないとわからないですけど、僕はまだ名古屋に来て日が浅いですし、なおさら変な感じがするのかなと思います。
ーこれまでも古巣戦を経験してきたわけですが、その時の心情は?
やはりいつもの試合とは違いますよね。選手も知っているし、ファン・サポーター、応援歌も知っている。自分の背中で聞いていた音楽を対戦相手として聞くことになるわけですから、変な感じはしますよね。FC東京は一番長くいたクラブで、選手とも仲がいいから、すごく楽しみですよ。
ーFC東京の長所を知り尽くしていることを生かし、チームメイトにも相手の情報を伝えていけそうですか?
まあそうですけど、名古屋は「相手は関係ない」というスタイルですからね。東京のサッカーをさせる前に自分たちがボールを支配して、優位に進められるような試合になればいいと思います。
ー守備陣としてはすごく気を遣うゲームになると思います。
相手の狙いははっきりしているので。サイドバックが裏のスペースを突き、そこで(永井)謙佑やディエゴ(オリヴェイラ)を使うというアクションが一番多いわけですから、そこに気をつけるということ。また、守備が堅いので、名古屋らしい崩しをしていきたいですね。個人的には東京を相手にセットプレーで取れたらいいなと思います。今はチームが勝っていないですし、セットプレーから取れていないので。残りの試合を考えた時に、セットプレーで点を取れるチームというのは上がっていくと思いますから。そこは強く意識してやりたいなと思います。
ー名古屋のサッカーに慣れてきた感覚はありますか?
そうですね。実戦を重ねるにつれてスムーズに入れるようになったと思います。あとは、もう少し中の選手とタイミングを合わせていきたいです。それは数をこなさなければいけないことだと思うので、自分は(クロスを)上げ続けて、「ここに入ってほしい」ということを主張していけたらなと思います。
ーこれまではタッチライン際で上下動をすることが多かったと思いますが、現在は中央でのプレーも増えてきました。どのような感覚でプレーしているのでしょうか?
簡単ではないですよね。タッチライン側で勝負したい選手ですから。ただ、そこは臨機応変にいいポジションを取りながら、タイミングを見てというか。真ん中に入った時にスムーズにできるようにしたいです。ぎこちなさがバレないようにやれたらいいですね(笑)。
ー自主練習でクロスの感覚を確かめることが多いように思います。
東京にいる時から継続的にやっていたことですよ。クロスの練習、中の選手に合わせるというのはずっとやっていることです。試合で1本合えば、得点やアシストを増やしていけると思います。その1本が東京戦であれば最高ですね。
ー大敗を喫したあとに迎えた今週の雰囲気はいかがでしたか?
すごくポジティブですよ。しっかりと反省するところはして、切り替えていい雰囲気で練習できていたと思います。ファン・サポーターの皆さんにふがいない試合を見せてしまったので、この前の試合を忘れてもらえるようないい勝ち方をしたいと思っています。
ー1人のプロ選手として、こういった状況はチャンスでもあります。
どんな状況でも100パーセントでやっています。次の試合でも、今まで通り自分らしくやれたらいいなと思います。
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