長谷川健太監督
ー前節は結果がどちらに転んでもおかしくない内容だったと思います。勝利につなげるために、どういったところをさらに強調したいですか?
そこは選手たちに話をしました。前節はやはりいい時間帯でどう点を取るかというところが大事だったと思います。「チャンスを決めろ」という単純なことではなくて、分母を増やすという意味で、「もっとこういうプレーをしなければいけない」とか、「こういう意識を持とう」という話を選手たちにしました。セットプレーの部分に関してはそろっていなかったと思いますので、修正しなければいけません。そういうディテールの部分がゴールを防げるか、与えてしまうかという差になると思いますので、そこはもう一度注意喚起をしながら、トレーニングでも確認しながらということでやりました。
ーいい時間帯のなかでいかに点を取るかという部分で、決定機を迎えるにあたっての「ここで決められるかどうかで変わってくる」という選手たちの迫力をどのように感じていますか?
もちろん決定機の場面で決めてほしいですよ。でも、ゴールを決めるのは簡単ではないことも分かっているので、先ほども言ったようにどうやって分母を増やしていくのかというアプローチをしています。「これを決めろ」と言うのは簡単ですけど、現状で(永井)謙佑以上の選手がいるかといったらいないと思いますし、謙佑は謙佑で一生懸命やってくれていると思います。「決めろ!」と言うのは簡単ですけど、それよりもどうやってチャンスを増やして、数打てば当たるではないですけど、そういう状況にどう持っていくかということが必要だと思います。また、そういう時間帯で、そういう状況を作れる位置でボールを奪えていますので、そういうところをチーム全体で修正していかなければいけないと思っています。
ー決定機の中にも難易度はいろいろとあると思います。フリーの状態でボールを押し込むだけのものもあれば、「よくそれを決めてくれた」というものもあります。現状で作れている決定機の難易度についてはどう感じていますか?
それは人によるのかなと思います。端的に言えば、現状では1トップのFWが0点ということで、数字が表していると思っています。だからといって、先ほど言ったように稼働してくれているのは謙佑しかいないので。謙佑も点を取る努力をしてくれていますし、本人とも話をして、全く点を取れていないことに対して責任を感じていないわけではないので。チームのために献身的に動いてくれながら、なおかつチャンスをモノにしたいという思いでやってくれていますので、そこは信じて待つしかないのかなと思っています。
ーセットプレーでは、クリアボールが失点につながってしまうことが多くなっています。奪う、跳ね返す、つなぐという意識も関連してくると思いますが、そのあたりはどう対処していきたいですか?
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