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明治安田J1リーグ第10節 G大阪戦後 監督会見

124月
4月12日(土)、明治安田J1リーグ第10節が行われました。名古屋グランパスはパナソニック スタジアム 吹田でガンバ大阪と対戦し、0-2で敗戦。試合終了後、長谷川健太監督が会見に臨みました。

長谷川健太監督


今日は完敗です。なかなか自分たちのサッカーをさせてもらえませんでした。ガンバは攻守の切り替えが速く、奪った後に攻撃に転ずることができませんでした。前線で体を張ってタメを作りたいと思っていたのですが、それをさせてもらえませんでした。後半は野上(結貴)をウイングバックに入れ、「高さによるミスマッチを使いながら、時間を作れれば変わるだろう」と思っていました。ただ、失点シーンの守備がお粗末だったかなと思っています。自分の交代を含め、今日のゲームはガンバが一枚上手だったと思います。選手は前半からよく闘ってくれたと思っています。選手に気持ち良くプレーさせられなかったことを申し訳なく思いますし、グランパスファミリーの皆さんが応援に来てくれたなかでふがいない試合を見せてしまったと思っています。


ー「攻撃に転ずることができなかった」とお話しされましたが、攻撃の狙いが見えなかった印象です。試合中の変化や修正を含めていかがでしたか?

狙いはもちろんあったんですが、それをなかなか出せなかったと思っています。人を変え、少しでも自分たちのペースになるようにトライしたものの、なかなか自分たちの時間に持っていくことができませんでした。


ー失点する時間帯まで守備陣はよく耐えていましたが、ネタ ラヴィ選手をはじめとする相手の中盤に自由にプレーさせてしまったかと思います。守備の対応はいかがでしたか?

やはりコンパクトでなかったと思います。前線からハメにいかないフェーズであっても、コンパクトを保ち、入ってくるボールに対してもっといかなければいけませんでした。そこを徹底させることができなかったと思っています。“持たせている状況”から“持たれている状況”に変わってしまいました。入ってくるボールにもっといかないといけませんし、プレスバックもしなければいけません。前の選手も頑張ってチェイスしてくれていたと思いますが、後ろの選手がもっと押し出していくような作業をしないと、いいポジションでボールを奪えないと思います。


ー相手にボールを持たせても問題ないというプランだったのでしょうか?

持たせてもいいというか、自分たちがいい状況のなかで入ってくるボールに対し、しっかりとチャレンジしにいくという戦い方でした。いつものようにガンガンハメにいくというわけではありませんでした。そこのニュアンスが選手にしっかりと伝わらず、消極的になってしまったという意味では、自分自身の決断という部分で反省しています。


ーネタ ラヴィ選手にプレスをかわされる場面が多くありました。個人の問題なのか、それともシステムによる問題なのか、どのように考えていますか?

間延びしていた影響があったと思います。ボランチにもっと厳しくいかなければサッカーにならないと思いますので。後ろばかりを気にしてしまい、前にチャレンジしにいく作業をさせられなかったと思っています。


ーハーフタイムには積極的にプレーしていくための指示、声かけをしたのでしょうか?

そうですね。もっとラインをコンパクトにしようと。ディフェンスラインが全然上がっていなかったので、上げながら押し出していこうと。前の選手が追っている間に押し出して、後ろが重たくならないようにしなければいけませんでした。そういう話をして、それでもガンバのプレッシャーが厳しいのであれば、野上のところにエスケープするというか、飛ばすことも考えようと。今のチームには前線にターゲットがいないので、ウイングバックのところで少しでも時間を作ることができればと思って指示を出しました。また、奪った後のボールを大事にするために森島(司)を入れて中盤の構成も変えました。ただ、こちらの思ったように流れが変わらなかったです。


ー後ろが重たいままだったと。

若干良くなったところもあったんですが、(イッサム)ジェバリに決められてしまいました。あそこでスライディングをする必要はなかったと思います。スライディングをしてしまうと、ああやって切り替えされ、得意な右足に持っていかれてしまいます。試合前からジェバリの特徴について口酸っぱく言っていたつもりではあるんですが、できなかったというのはこちらが伝えきれていなかったということだと思います。もっと徹底して伝えていかなければいけないと思っています。


ーリーグ戦10試合を終えました。現在の成績をどのように捉えていますか?

申し訳ないと思っています。ふがいない成績だと思っています。関係者やグランパスファミリーに申し訳ない気持ちでいっぱいですが、自分自身このまま終わるつもりはありません。選手たちには試合後、「もっと気持ちを出して闘おう」と言いました。サッカーは単純なもので、やはり入ってくるボールに対してもっといかないと奪うことはできません。やり方やシステムを気にして後ろ髪を引かれるのではなく、もっと積極的にサッカーをしようと。勝ちがなかったときのほうがいいサッカーをやれていて、逆に勝ってからのここ2試合はふがいない試合をしてしまっています。もう一度、あのときの気持ちでやっていかないと、残留争いをしたままシーズンが終わってしまう可能性もあると思っています。もっと危機感を持ってやらなければいけないと思っています。