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明治安田生命J1リーグ第22節 川崎F戦 前日監督会見

284月
4月28日(水)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、29日(木)に行われる明治安田生命J1リーグ第22節の川崎フロンターレ戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ーいい状態で今節の川崎フロンターレ戦を迎えることになります。試合への準備においてはいつも以上に複雑になるのか、それともよりシンプルになっているのでしょうか?

今シーズンのここまでの試合と比べて、少し違った、より時間を掛けた準備をしました。ただ、日程的にそういう作業が可能だっただけでもあります。どのチームに対しても全力でとことんやることが、ここに来てからやっているやり方です。それを変えずにやっていく中で、そういった意味で今回は違った準備ができました。質問いただいたように「川崎Fだから特に」というより、どこに対しても最大限にリスペクトしてやっています。今回もその作業をした中、時間がより取れたというだけです。


ー監督のJリーグでのキャリアの中でも、最も注目を集める一戦になると思います。注目を集める試合は、監督にとっては燃えるものがありますか?

トップを争う2チームが今回のように直接対決2連戦で、それもリーグの序盤戦とも言えるようなタイミングで試合をやらなければいけない。そういったチームの監督をしているということで注目されるのは初めてです。ただ今までも多くの試合があり、名古屋以外の2チームでもすごく注目な一戦、大事な試合という意味で、多くのサポーターがそういった試合に対して応援するという気持ちを注いで、注目の試合として扱われた試合はあったと思います。一番、二番というように差をつける必要はないのなかと。たまたまこの時期に首位決戦が2試合続くだけです。皆さんがおっしゃっていることはわかりますので、そういった意味での注目度は理解できます。


ー監督は川崎Fのことを「なんでもできるチーム」だと評価しています。その中でもグランパスが負けてはいけない部分は?

日本に来てからの8年間ずっと川崎Fを見ていますけど、ずっと強いチームという位置づけで見ています。私が日本に来た頃、またはそれよりも少し前くらいは、皆さんも川崎Fはすごく強いチームだという位置づけだったと思います。特にそれがどう強いのか。質問で言っていただいた部分とは少し違って、攻撃面での特長を挙げる方が多かったのかなと。鬼木(達)さんが監督に就任して、なぜ勝てるようになったのか。最終的にはどれだけ点を取っても、点を取られては勝てないという部分。ふさわしい攻撃、守備という2つだけに分ける考え方は好みませんが、バランス感をチームに備え付けたのかなと。勝つためには試合をどのように回すか。点を入れなければいけない状況でも破壊力があります。同時に、しっかりと守ることもできるようになったことで、川崎Fがこれだけの結果を出せるチームになったと評価しています。決してなにをやらせても完璧にできるチーム、なにをやらせてもどこよりも高いレベルでできるチームだとは位置づけていませんが、部分、部分を見ていったら、「このチームのほうがそういった部分に関してはより良い特長がある」とも言えると思います。ただ、どこかだけ優れていても勝てません。総合的に見て、川崎Fはバランス感覚がすごくいいと評価しています。今、名古屋グランパスがしっかりと結果を出し始めている中、どこに強みがあるかと言うと、インテンシティにこだわる部分。あとはどのような試合展開になっても、勝つためになにをするかという部分を最優先に、全員が頭を働かせています。勝ちたいという強い気持ちがベースにあります。そこをどれだけ持ち続けられるかということはほかの試合でも言っていますけど、特にそういった部分を、川崎Fを目の前にして試合が始まった時に、それを肌感覚で常に相手より上回っているということをピリピリとやってもらいたいなと。実際にそういった部分は去年3度対戦していますけど、最初はルヴァンカップで引き分け、ホームで勝利しました。アウェイでは0−3で負けましたけど、前半はいいペースで試合を進めていた中で終了間際に失点。後半も2失点目をするまではすごくいい形のサッカーができていたのかなと。先ほど私が挙げた項目に関しても、すごく高いレベルでできていたと思います。方向性としてはそういったやり方、我々の良いものをぶつけていくサッカーをやるだけです。気持ちの面でも飲み込まれずに、飲み込むというやり方をしていかなといけないと思っています。


ー川崎F戦ではボールを奪ったあとのプレーが大事になってくると思います。選手たちにはどのようなことを伝えたいですか?

ゴールシーンでは実際に相手陣地でボールを奪い返して、そのまま得点につなげている形、あるいはそれに近い形がすごく多いです。そこは気を付けないといけない項目の一つでもあります。相手陣地内に一気に人数を掛けて、そこで奪いきるやり方をしてきますので、どうやって裏を取るのか。ボールを奪われないためにやるのではなく、こちらが逆にそこをすり抜けてなにをするのか。そういったことをやりきることで、相手も出られなくなると思います。受けるのではなく、相手にとって嫌なプレーで返すという考えが必要だと伝えています。