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明治安田生命J1リーグ第1節 福岡戦 前々日監督会見

262月
2月26日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、28日(日)に行われる明治安田生命J1リーグ第1節のアビスパ福岡戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ー沖縄キャンプ初日に「できるだけ欲張る」とおっしゃっていました。準備期間中にどれだけ欲張れたでしょうか。

それは逆にどのタイミングになったら、作業の方向性や内容を限定してやれるかと言うと、そういうことはないと思います。あらゆる面において向上しなければいけません。特にこの時期はフィジカルの面でもなるべくいい状態に持っていくことが必要です。シーズンが始まったらスケジュール的にリカバリー中心のメニューしかできないので、そういった意味ではそれも含めて全部の面でできる限りのことをやるという意味でした。日程に合わせた、当たり前の発言だったと思います。


ータイトル獲得に向けて開幕ダッシュが重要になると思います。

コンセプトとしてどういった取り組み方をして、チームがまとまっていたから、昨年の結果を残せたか。ACL(AFCチャンピオンズリーグ)に行ける結果を出せましたが、もちろん結果として残さなければいけないのはそうやって勝利をなるべく多く積み重ね、勝点を多く挙げるというのは当たり前のことです。どういった形でまとまるかという点に関しては、犠牲心を持ち、一試合一試合、目の前の試合に全力を尽くすということを一年をとおして変わらずに言い続け、選手たちもそれをずっと意識してできたからだと思っています。最初の試合からそういったまず目の前に集中するという取り組み方をすれば結果はついてくるだろうと、そういった角度から選手を押してきましたので、引き続き今年もそういったやり方で選手を送り出して、毎試合やっていきたいと思っています。連勝がどうというよりも、まずは次の試合に勝とうということですから、開幕戦も絶対に勝つということに集中したいと思います。


ー今シーズンも5人の交代枠が継続されます。過密日程の中で重要な部分になるかと思いますが、そういったことを含めて交代策をどのように考えていますか?

5人変えられることは監督にとっていろいろな面で都合が良く、使い勝手はいいです。ただ、昨シーズン私がやっていたように、試合の展開によって必要な枚数を代えるということになると思います。今の時点でどの試合で何枚代えるか、どの試合では5枚代える、特にどのポジションに交代枠を使うだろうというのは全然読めません。ですから昨年やっていたように試合の流れに合わせて必要なことをやっていくということしか、今は答えようがありません。


ー久しぶりに公式戦を迎えます。今の心境はいかがでしょうか?

昨シーズンの終盤では一つの結果を出したいということを達成でき、すばらしいフィナーレを迎えることができました。そして今シーズン、私は沖縄合宿から合流しましたが、そこに行くまでの間にとてつもなく長い隔離期間が、自分の国に帰ってから、そして日本に戻ってきてからもありました。それはあまりにも苦しかった。そこからやっと沖縄でチームに合流できて、残り時間もあまりない中で、チャージしていたエネルギーを一気に爆発させながら今は作業をしているというところです。ただやはり世の中の状況は、今年もどうやってうまく仕事をしていくか、生きていくのかというような状態です。私は幸いにも、アドレナリンを出しながら、仕事に集中して思いっきり全力を出して取り組めていますので、恵まれていると思います。そういったスイッチはすでに入っていますが、試合が始まればまたさらにそれが増幅されると思いますので、思いっきり味わいながら、堪能しながら生きていきたいと思っています。やっと始まるんだな、というのはそういうところでも楽しみにしています。


ー開幕戦で対戦するアビスパ福岡の印象や勝敗を分けるポイントはどんなところにあると思いますか?

正直に言うと福岡の昨シーズンの公式戦での戦い方を一年とおして多く見れていません。ですから今になって昨年の試合を見ていますが、そこからメンバーも少し変わっています。昨年から残っているメンバーや新しく加わったメンバーを見てこういうサッカーになるのかなと想像していくと、フィジカルの強さを生かしたサッカーをベースとして持っているのかなと思います。ただこれは今のメンバーでやっている公式戦がなく、情報もないので実際にどうかは始まってみなければわかりません。ただその試合に向けて、先ほど言ったことと重なりますが、一試合一試合、相手がどうではなくて我々が出せる全力をすべてぶつけるという取り組み方を変えずにやっていくことが大事かと思います。福岡はJ2ですばらしい戦い方をし、勝者のプライドを持った状態で、J2から上がってきたと思いますので、少し勝ち慣れている感覚で勝つために試合をしてくると思います。そこに対してしっかりと準備をすること。そして私は今年で日本8年目ですが、毎年Jリーグの開幕戦やそれから何試合かはなにが起こるかわかりません。ですからより慎重にやること。しかし我々の選手はそういったところで油断を見せないので、しっかりやりたいと思います。


ー改めて今年の目標をお聞かせいただけますか?

昨年は逆にどういった結果を出したいかということで、優勝を目指していませんとも言いませんでしたし、なるべく高い位置にこのチームを導けるように、このチームの最大値を引き出したいと言った上で取り組みました。その中で今の時点で我々自身ももっと良くなりたいということはもちろん思っていますが、昨年はおそらく多くの方にとって、いい意味で予想を裏切るような、かなりいいところにいけたと思います。名古屋があのような形でシーズンを終わることを、最初から本当に信じていた方はあまりいないのではないかと思います。ですからそういった昨年と同じような取り組み方をしっかりと続けることが、名古屋の地でいい結果を出すためにチームを導けるやり方だと思っています。ですから繰り返しになりますが、今年もサッカーへのアプローチの仕方やJリーグを闘っていく上で、選手をどれだけ次の試合に集中させることができるか。それに尽きると思います。答えがずっと同じようなものでおもしろくないかもしれませんが、実際に今、「今年は優勝を目指してやって行きます」と言うことと、「目の前の一試合一試合」と同じことを言うことでなにか変わるかと言うと、身近にいる選手がどういう感覚で日々取り組んでいくかに影響すると思います。今チームがいい方向を向いて作業できていると思うスタイルを崩したくないと思っています。その中で例えば川崎フロンターレやFC東京、ガンバ大阪、鹿島アントラーズといったチームが、優勝を争っていく、上位を争っていく上で超えなければいけない相手になると思いますが、そういったチームも昨年よりさらにいい成績を出そうとやっているわけですから、シーズンが始まって、日々取り組む中でほかのチームがいいサッカーをやっている、ほかのチームが勝つ可能性が高いと思ったらそれ以上の努力をする。毎日毎日、自分たちが上に行くために努力を続けていくだけです。もちろん皆さんが今のタイミングでそういう言葉がほしいのはわかりますが、シーズンをとおして毎試合毎試合、名古屋がいい結果を出すことで、皆さんがずっとそういった記事を書き続けられるように努力したいと思っています。


ー今年のキャプテンはいかがでしょうか?

昨年はそういった部分でもチームはまとまっていたと思います。逆にキャプテンがまとめていたかどうかというより、全員がどういう方向に向かっていかなければいけないかという点でのいい結束力がすでにありました。そこからさらにキャプテンあるいは副キャプテンをやっていた選手たちが直に、私のアイデアをほかの選手よりも付き合いが長かったりっというところもあって伝えてくれた。そういった意味で伝えやすかったということもあると思うので、そのやり方を変える必要はないのかなと思っています。なのでキャプテンの丸山(祐市)や副キャプテンも私が一人で決めるものではないので、最終的な確認をするべき人たちとした上で、正式なリリースをしてもらいますが、キャプテンは丸山でやっていくということは変える必要がないのかなと思っています。