本日2月13日（木）、トヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第1節の鹿島アントラーズ戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督が記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督

ー先日、チームの状況がすごくいいという話がありました。どういった点でそう感じたのでしょうか？

チーム全員のコンディションが上がるようにトレーニングを設定しています。しっかりと上がってきてますし、切れ味も出てきています。今シーズンは、昨シーズンとは全く違った新しい戦い方をしようと取り組んでいます。沖縄キャンプ最終日の北九州との練習試合で、チームとして形を作れてきていると感じました。「前からプレスに行こう」、「相手を押し込んで闘おう」という具体的な狙いを持って取り組めましたし、試合状況や対戦相手を考えた上でもできてきています。試合に間に合うかわからない選手もいますが、出場するメンバーがいいコンディションで試合に臨める状態にあると思います。

ー練習試合と公式戦は違う部分もあると思います。その差についてはいかがでしょうか？

何試合もの練習試合を組めるわけではないので、1試合1試合に対してどれだけの気持ちを込めてやれたか、公式戦になってスイッチを入れるのではなくて、練習試合で公式戦と同じようなスイッチを入れてできるかが大事です。そういった意味では十分できているところもあったので、これから公式戦になるからといって困ることはないと思います。今我々がチャレンジしている新しい取り組みに手応えを感じています。初戦の相手が鹿島ということは、公式戦であるのでもちろん勝つことを一番に置きながらも、ある意味いいテストになるのではないかと思っています。そう意味でも今シーズンの初戦を楽しみにしています。

ー今年の鹿島の印象は？

鹿島については、私がどう見ているかを言う必要があるのかというくらい、皆さんがわかっていると思います。もちろんACL（AFCチャンピオンズリーグ）のプレーオフ（メルボルン・ビクトリー戦）をしっかりと見ました。あの試合に関しては鹿島が試合をコントロールしていた中で、なぜ負けてしまったのかというくらい、内容にふさわしくない結果だったと思います。ただ、今は鹿島がどうこうというよりも、最初に話したように我々は新しいことにチャレンジしていて、手応えを感じています。その中で鹿島と対戦し、結果がどうであれその後も続けていかなくてはいけない。そういう方向性に対して決意を持っていなければいけません。そこで結果が出ることで、新しいページをめくって、新しいストーリーが始まっていく。出だしが良ければそういう大きな一歩を踏めるでしょう。この試合ですべてを判断するという位置づけではなく、最初のステップとしていい一歩目を踏みたいと思っています。

ー今シーズンはリーグ戦よりルヴァンカップが先に開幕する変則的な日程です。準備の仕方で気をつけたことはなんでしょうか？

（1月12日に）チームが始動してからちょうど1カ月が経過しました。昨シーズン終了後から休息期間を与えたかったので、そこを無視して始動を早めることはしたくありませんでした。準備期間は普段より少し短くなったかと思いますけど、だからといって特別に準備を変えたわけではありません。

ールヴァンカップの位置付けを聞かせてください。

サポーターの方はそれぞれの試合で勝つために全力で応援してくださっているので、自分たちはどんなものがモチベーションになるのかを頭の中で整理して、勝つためになにをするべきかが重要です。「自分たちが取り組んでいることが合っているんだ」と自信をつけ、手応えを感じるためにも、最初の試合から最高の準備をした上で「この取り組みがどうなのか」を見なければいけません。私は合っていると思うので、選手には手応えを感じてほしいです。カップ戦だから、リーグ戦だからではなく、やっと公式戦が始まる中で最高の準備をして取り組めるのかなと思います。

ー山﨑凌吾選手や吉田豊選手が全体練習に合流しています。彼らは監督を納得させるような状態なのでしょうか？

彼らのようにキャリアがある場合、コンディションがプレーできる状態にあるから練習に戻しています。その中で長い時間プレーできるかがポイントになってくると思います。別メニューでそういう練習を一切やっていなかったわけではないので、試合になった時にどれだけプレーできるかを見極める必要があります。この世界ではケガがつきもので、チームがあたふたするような大変な状況だと捉える必要もないので。前で起点になる選手がいるか、いないかによって、戦い方を変えなければいけないこともあると思います。彼がプレーできるとしても、試合で90分プレーできるのかは先ほど話したとおりです。「誰が出ているからこうしよう」、「こういうメンバーで闘うからこういう戦い方をしよう」、「途中で選手が代わってもこうしよう」といったことを、選手全員が同じ理解を持って、チームとしてのサッカーをできるかしっかり見たいと思っています。

ー今シーズンもキャプテンに就任した丸山祐市選手に期待することを教えてください。

シンボルとしてのキャプテンではなく、責任感を持って、「キャプテンだからこそ」という振る舞いを期待したいですね。私が長く生きているイタリアを中心としたヨーロッパでも、キャプテンはあまり頻繁に変えるものではありません。シンボルだけでなく、どういう振る舞いをするか。彼の発言に対して、周りがそれに倣うこともキャプテンの姿だと思います。彼がキャプテンを務めている状況で私が名古屋に来ましたけど、彼が今シーズンも続けるにあたってなにも異論はないですし、やるべきことをやってもらいたいと思っています。

※以上の監督会見の動画は会員さまのみご覧いただけます。

（残り: 595文字 / 全文: 3015文字）