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風間監督が名古屋の目指すスタイルに関する特別講義を実施「トップ・アカデミー・スクールが一体となって選手を育てていく」

76月

※講義の模様、山口ADのコメントは会員さまのみご覧いただけます。


6月6日(木)、風間八宏監督がアカデミーコーチ、スクールコーチに対し、グランパスが目指す「攻守一体の攻撃サッカー」に関する講義を行いました。当記事では、約40分に渡って行われた講義の一部を動画でお伝えするほか、大森征之スポーツダイレクター、山口素弘アカデミーダイレクターのコメントをお届けします。


大森征之SD


ー今回の講義はどのような経緯で行われたのでしょうか?

風間監督が指揮官となって3年目を迎えた今、就任時から掲げてきた「攻守一体のサッカー」を体現できるようになってきたことを受け、改めてそれをアカデミーコーチ、スクールコーチに共有する場を設けることにしました。監督の言葉を借りれば、「目をそろえる」ための場を作るということです。クラブとしてはトップチームだけでなく、アカデミー、スクールも一体となって進んでいかなければいけません。トップチームでも活躍できる人材を育成するというだけでなく、グランパスに期待して入ってくる選手たちの想いに応えるためにも、コーチ陣は目をそろえた状態でサッカーを教えていく必要がある。そういう考えのもと、風間監督、山口ADに相談した上で、中断期間にこのような機会を作ることにしました。


ー講義の実施はいつ頃から計画していたのでしょうか?

小西(工己)社長とは「クラブはトップチームだけでなく、アカデミー、スクール、地域を含めて作っていくものだから、一体となってやっていく必要がある」という話を常にしていて、以前から計画していました。シーズンが始まり、トップチームの形が見えてくる時期であれば、映像や言葉で伝えやすいということで、このタイミングでの実施となりました。理解を深めて“グランパスの絶対”を作ること、それがクラブのアドバンテージになっていくと思います。


ー目指しているサッカーのベースができてきたからこそ、実施に至ったのでしょうか?

いや、まだまだ足りないですよ。もっと“絶対”を突き詰めてやっていかなければいけないと思います。例えば、「止める」、「蹴る」、「運ぶ」、「外す」という作業は、それぞれが分断されて考えられるようではいけません。一連の動作でなくてはいけないんですよね。そういう細かい部分も含めて、認識を合わせていく必要があると感じました。監督が求めているものを体現していくには当然、人材が必要になってきます。だからこそ、目をそろえていかないといけないんです。「トップチーム」や「アカデミー」と分けるのではなく、みんなで作っていければ、グランパスに必要な選手が自ずと見えてきますから。クラブとして一体となってつながることができれば、よりいいクラブになっていくと思います。


ーこういった取り組みは今後も定期的に実施していくのでしょうか?

はい。今日は「止める」、「蹴る」、「運ぶ」、「外す」など、ゴールを奪うためのプロセスについて話してもらいましたが、次は「ボールを奪う」というところをテーマにしてやれればなと。ゴールは目指すものでもあり、最終的に守らないといけないものでもありますから、そういうところもしっかりと伝えていければと思います。また、指導実践を行い、監督を含めてトップチームのコーチたちがアカデミーの子どもたちを指導する機会も設けていきたいと思っています。コーチ陣に現場で経験してもらえるような場を作りたいんですよね。そうすることで、今まで見えてきたものがさらに見えるようになると思いますし、見る基準も変わっていくと思いますからね。今後も一体となって取り組んでいきたいと思います。

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