11/6(火)、明治安田生命J1リーグ第28節が行われました。名古屋グランパスはキンチョウスタジアムでセレッソ大阪と対戦し、1-0で勝利。試合終了後、相馬勇紀選手、和泉竜司選手、秋山陽介選手が試合を振り返りました。
相馬勇紀選手
ー本日の試合を振り返ってください。
90分を通して苦しい戦いだった中で、チーム全員がハードワークをして走りきったことが今日の勝因だと思います。
ーどのような意識を持ってプレーしましたか?
自分は挑戦する立場なので、「出たからには絶対に結果を出してやろう」という気持ちで臨みました。得点を取れたことに関しては本当に良かったと思います。
ー風間監督からはどのような指示を受けていましたか?
チームとしてやるべきことをやることと、「自分の特長を出してこい」と言われていました。この前(柏戦)は1−0でリードしている難しい状況で出たのであまり良さが出せず、逆にチームのピンチを招くシーンが多かったんですけど、今日はどんどん仕掛けていくチャンスがあったので良かったと思います。ただ、クロスは4本のうち3本ぐらいは得点につなげられるようにしなくてはいけないと思いました。
ー攻守におけるハードワークが印象的でした。
「中一日」と言われますけど、試合に使っていただくからには「できる限りのことを全部やってやろう」と思っていました。でも、得点後の20分というのはミスが目立つようになり、集中力や判断の部分が欠如していたと思います。それはプレーをしながら感じていたところで自分の課題ですね。次につなげていきたいと思います。
ー得点シーンを振り返ってください。
大学でもアシストを記録することが多く、得点をあまり取ることができていないことは課題だと思っていました。特に大学4年の後期リーグから、「ペナルティーエリア内でしっかりとポジションを取ること」を意識していて、それが結果としてゴールにつながったのだと思います。やはりゴールの近くに入っていく意識が大事なのだと改めて感じました。
ーこぼれ球にうまく反応しました。
自分でもびっくりしています。しっかりとゴールに流し込むことができて良かったと思います。
ー本日は中央でのプレーが多くなりました。外と中では、どちらのほうがやりやすさを感じますか?
シャドーのポジションでプレーした経験はあまりなかったんですけど、練習していく中でポジションは関係ないと感じたというか、相手のポジショニングをしっかりと見て考えながらやっていたので。ポジションによる差は感じなかったですね。ただ、シャドーのほうがゴールに近い位置でプレーできるので、そういう意味では新たな発見になったというか、一つの収穫になったのかなと思います。
ーパスを受ける場面が多かったですね。
あまり受けるのがうまくないので(苦笑)。もっと引き出せたと思いますけど、何本かは受けることができたので、そこは良かったと思います。
ー仕掛けに関して手応えはありますか?
いや、あまり仕掛けられなかったです。後半、相手が間延びしてきてオープン(な展開)になってからは仕掛けられるようになりましたけどね。前半はシュートこそ打ちましたけど、精度に問題があったというか、しっかりと止める技術、運ぶ技術、判断を上げていかなければいいプレーはできないと思います。
ー今日の試合ではプレースキッカーを務めました。
自分の特長でもあるので、「アシストをつけてやろう」という気持ちでやっていました。ただ、相手のGKは長身で、大学では感じられないようなプレーが多くあったので、もっと点で合わせる必要があると感じましたね。
ーJ1残留に向けて、どのように闘っていきたいですか?
1試合1試合積み重ねていくことです。その積み重ねが試合に出ると思うので、1週間を大切にして次の試合に取り組んでいきたいと思います。
和泉竜司選手
―試合を振り返ってください。
内容は自分たちの満足いくものではありませんでしたけど、チーム一丸となって最後まで声を出して、集中して闘うことができました。すごくいい勝利だったと思います。
―試合への入り方はいかがでしたか?
落ち着いて入れました。相手はそこまで前からプレッシャーに来る感じではなかったので、ある程度ボールを運べる部分はありました。そこからの崩しはもっとできたと思いますね。ただ、自分たちのやるべきことはしっかりやれたのではないかと思います。入りは悪くなかったと思いますよ。プレッシャーに来られるよりもやりやすさはありました。プレッシャーに来てもはがせるようにならないといけないですし、実際にできたシーンもありました。90分を通して落ち着いてプレーすることができたと思います。
―3バックの左でプレーしました。
去年に一度やったポジションでしたけど、かなり久しぶりですし、普段と違うポジションなので、いつもより疲れはあります。守備では「自分のところでやらせない」と思っていましたし、攻撃では前に運んだり、起点となって攻撃参加していくことを意識しました。なかなかゴール前まではいけなかったですけど、運ぶ部分や自分の特長は出せたと思います。そこは良かったと思っています。
―守備の対応で気をつけていたことを教えてください。
まずはポジショニングです。いいポジションを取れていたら、ボール奪取が狙えますから。ポジショニングの部分はマルくん(丸山祐市)と声を掛け合いながら、意識的にやれましたね。何本かインターセプトを狙えたシーンを作れましたし、それはいいポジショニングから生まれたものだと思います。ポジショニングが大事だと、やりながら感じていましたね。
―神戸戦と比較すると、チーム全体のポジショニングが修正されていたのでは?
前半から、全員がポジショニングと球際の部分でしっかりやれていたと思います。安定感はあったのかなと思います。
―メンタル面での準備はいかがでしたか?
当然どの試合も気持ちは入っています。ただ、より集中力高く、声を掛け合いながらやれていたと感じています。僕たちは攻守において攻撃的なサッカーを目指しているので、これをベースにしていきたいです。個人的には崩す場面など、攻撃の部分で違いを生み出せないといけないと思っているので、そこは課題として、まだまだ高めていく必要があります。今日の気迫や球際の強さはあくまでもベースです。全員でその部分をやっていくことが勝利のためには大事なので、今後もしっかりやっていきたいと思います。
秋山陽介選手
ー今日の試合を振り返ってください。
前半は積極的に仕掛けるという部分で、前向きなプレーの選択が多くできたと思います。試合の終盤では自分のミスが多かったので、そこは時間帯を考えたプレーをもっと増やしていかないといけないと思います。
ー久しぶりの先発出場となりました。どのような想いでピッチに向かいましたか?
自分ではトレーニングでしっかりやってこれていたと思っていました。周りの選手やコーチにも「やってきたから大丈夫」と声を掛けてもらえていたので、自分に対する自信を持って、試合に臨めました。特に心配はしていませんでしたね。
ー結果を残せるという自信を持っていたのでしょうか?
そうですね。途中出場のチャンスでは力を出し切れなかったという悔しさもありました。今日は少し自分の良さを出せたので、良かったと思います。
ー前半は両チームともにミスの多い内容でした。その中でどのようなプレーを意識していましたか?
チームのリズムを作れるように、サイドで自分が仕掛けて起点になることを意識していました。
ーボールを保持する難しさがありました。
ポジション取りで、相手の選手を後ろのラインに留めるのか、動かすのかを意識しながらプレーしていました。相手のディフェンスラインを見ながら、相馬(勇紀)と(和泉)竜司くんとうまく関係性を築けるように意識して動くようにしていましたね。
ー得点シーンは秋山選手のクロスから生まれました。
相手がそれほど寄せてきていなかったので、抜けきらなくても(クロスを)上げられるなと。そのタイミングを中の選手全員が狙ってくれていました。しっかり合わせられたら一番良かったんですけど、結果的にゴールが入ったので、そこは良かったと思います。
ー後半は相手が押し込む場面も見られました。
チーム全体として耐える時間帯をしっかり耐えきれたというのは良かったと思います。もちろんピンチもありましたけど、全員が体を張ったことで、失点せずに終われたことも良かったですね。個人的には課題がたくさん出たので、そこにちゃんと向き合って、これからも変わらずに積み上げていけたらと思います。
ー今日の試合で得た手応えは?
仕掛け続けるというところですね。今日はサイドに入れてもらいました。(金井)貢史くんや竜司くん、クシくん(櫛引一紀)といろいろな選手がいる中で、みんなと違った自分の強みをどんどん出していかないといけません。今日のラインに立っていられるように、トレーニングから持ち味を出していかないといけないと思います。
ー今日の左サイドは秋山選手に加えて、初先発の相馬選手、3バックの経験値が少ない和泉選手という並びになりました。
大学時代に一緒にやっていたので、相馬の強みは分かっていました。そこをできるだけ引き出そうと意識してプレーしていました。もっと相馬が自由に仕掛けられる場面を作れたら良かったです。逆に竜司くんには助けられた部分が大きかったので、今度は竜司くんの負担を減らせられるようにしていきたいと思います。
ー秋山選手が左サイドの位置取りで意識したことは?
3人とも仕掛けられる選手なので、チャンスがあれば仕掛けられるように意識していました。そのために、ワイドに大きく取っていましたね。もちろんジョーが中にいるので、そこのスペースを空けるというところも意識していました。事前に「それぞれの動きが被らないように」と3人で話し合っていました。
ー3人の連係にやりやすさを感じましたか?
3人の関係性は悪くなかったと思います。ただし、相手のペナルティーエリアの外側や奥の位置で崩せるシーンがたくさんありました。そこの質は高めていかないといけないし、もっとそこを狙っていかないといけないと思います。
ーチームにとって大きな勝利になりました。
重要な一戦というのは、選手やスタッフ全員が分かっていました。この1勝だけでなく、次の一戦につなげられる勝利になりました。しっかりトレーニングをして、次につなげられたらいいと思います。