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明治安田J1リーグ第37節 鳥栖戦後 監督会見

3011月
11月30日(土)、明治安田J1リーグ第37節が行われました。名古屋グランパスは岐阜メモリアルセンター長良川競技場でサガン鳥栖と対戦し、0-3で敗戦。試合終了後、長谷川健太監督が会見に臨みました。

長谷川健太監督


入りが良くなかったです。そのあたりについて危惧していたのですが、試合にすんなり入る状況というか環境を作ってあげられなかったと反省しています。選手は最後まで相手ゴールを目指して闘ってくれたと思います。今日来てくださったグランパスファミリーの皆さんに気持ちを見せようとプレーしてくれたと思いますが、入りがお粗末でした。自分たちのミスが失点に直結してしまいました。今までああいうミスはなかったと思いますが、連続で起こってしまいました。そうなると試合は難しくなってしまいます。試合後の挨拶でも言いましたが、リーグ戦では一度も優勝を争うことなくシーズンを終えることになります。残留を決めたとはいえ、もっと高い順位でフィニッシュしなければいけないということで、ルヴァンカップ以降やってきたのですが、なかなかうまく試合を運ぶことができませんでした。残り1試合、意地を見せて闘いたいです。今シーズン、メディアの皆さんやグランパスファミリーなど関係者の皆さんに感謝したいと思います。


ー前半の2失点が大きな影響を及ぼしました。ああいうミスが出てしまったことをどのように捉え、どういった修正をしたのでしょうか?

ホーム最終戦とはいえ、いつもプレーしていない長良川での試合だったこと、前節で残留が決まり、降格が決まっている鳥栖が相手だったということで、選手たちが燃えづらい状況でした。決勝戦であれば自然と燃えると思いますが、ホーム最終戦ということをもっともっと肝に銘じて試合に入らなければいけなかったと思います。口で言っても、今日はうまく反応してくれなかったのかなと。今日はコンディションが万全でない選手もいたので、そういう選手を外して闘える選手をチョイスすることもできたと思います。ただ、ホーム最終戦ということで、今シーズン闘ってくれた選手の功労という部分を優先して、18人を選んだところもありました。そのあたりの甘さが試合の始めに出てしまったと思っています。オフサイドで取り消しとなったシーンは微妙な判定だったと思いますが、前半の中盤からいい形で何度かチャンスを作ることができていたので、ハーフタイムに「引き続き相手にプレッシャーをかけていこう」という話をしました。右サイドで優位になったことで起点を作れるようになり、菊地(泰智)を入れてカットインしたり、深い位置を取ることで得点を狙いました。菊地が入ってから、いい形でシュートまでいくシーンをたくさん作れたと思います。13本のシュートを打ったことからも、チャンスはあったのかなと。1本入れば流れが変わっていたと思いますが、今日は最後までこちらに運が転がってこなかったのかなと思います。


ー今シーズンは気持ちの浮き沈みがあり、試合結果もついてこないことが何度かあったと思います。残り1試合、来シーズンに向けてどのように修正していきますか?

1人、2人欠けてしまうと、チーム力がガクッと落ちてしまうというのが、今シーズンの実力だったと思います。少しでも厚くできなかったというのは、私の責任です。来シーズンは、1人、2人欠けてもチーム力を維持できるようなチームを作っていかなければいけないと思います。カチッとハマったときには素晴らしいサッカーができたと思いますが、誰かが欠けたり、体調が万全でなかったりすると、闘うモードというのがガクッと落ちてしまいました。そこはしっかりチーム作りをしていかなければいけないと思っています。


ートレーニングの段階から、「試合の入りが難しくなる」という予感があったのでしょうか?

予感はなかったです。みんなしっかりとやってくれていましたので。優勝が懸かっている、残留が懸かっているとか、明確な目標があると、選手は自然と熱が入っていくものです。そういう意味で、少しふんわりしてしまったのかなと。ホーム最終戦ということで叱咤激励をして、トレーニングをしてきたつもりですが、結果としてそれが出なかったということは、準備の段階で甘さがあったということだと思います。


ー菊地選手を投入し、稲垣祥選手を最終ラインに、森島司選手をボランチに置きました。和泉竜司選手の立ち位置も含め、どういった意図があったのでしょうか?

和泉のトップ下起用というのは、9月以降にチームとして機能してきたと思っています。今日も準備していたのですが、野上(結貴)がけがをしてしまい、ウイングバックで誰を使うか、と。前節の鹿島(アントラーズ)では和泉を使っていますし、オールマイティーにプレーできる選手なので、和泉を右、司をトップ下にする形にしました。試合前の会見でも質問がありましたが、山岸(祐也)をFWで機能させていかなければいけません。それは今シーズンの宿題の一つです。途中から入ったときはいい仕事をしてくれていますが、先発起用したときに点を取ったり、アシストしたり、チームを勝たせるという部分で、うまく結果として出ていなかったので、何とか山岸を使い、(永井)謙佑との2トップで結果が出るようにしていかなければいけないなと。今日も前半、頑張ってくれたと思いますが、これまで2人のコンビネーションで点を取るというところに至っていません。司もトップ下で悪くはないものの、まだまだ課題があるなか、うまく試合を使いながら3人のコンビネーションをより良くし、レベルを一つ上げていかなければいけないと思っていたので、彼らを先発で使いました。ただ、前半にああいう失点をしてしまい、後半に和泉をトップ下に持っていきました。菊地は(アビスパ)福岡戦など、右でいい形を作ってくれていたので、一つのオプションとして持っていました。3バックの右で使った稲垣は闘える選手です。あそこから攻撃参加をしてアシストしてくれた試合もありました。より攻撃的な布陣にするということで、後半はあのメンバーを組みました。3失点目こそありましたが、チャンスの数という面では前半よりも多かったと思います。あとはチャンスで決めること。決めなければ勝つことができないので、そのあたりは今後の課題になると思います。


ー和泉選手を高い位置に置いたほうが、攻撃的に戦うことができるのでしょうか?

和泉をボランチでやらせるよりは、司をボランチをやらせたほうがいいかなと思います。司はボールを触りたい選手なので、下がってきてしまいます。司はトップ下よりもボランチのほうが生きるのかなと。司のポジショニングについては、今シーズンもいろいろと試してきましたが、一番は1トップ2シャドーの一角が合うのかなと思います。トップ下を置くシステムをやるのであれば、和泉しかいないと思っています。ただ、オプションを増やしていかないといけないということで、司や菊地を使ったりしています。誰かが抜けてできなくなってしまうようでは話にならないと思います。誰が出てもやれるようにしていかなければいけません。


ー次の試合に向けて、選手たちにどういったコミュニケーションを取っていきますか?

(試合後の)ミーティングで「最後に我々の意地を見せなければいけない。このままでは終われないから、いい準備をして闘おう」という話をしました。