長谷川健太監督
ファミリーの皆さんが熱い応援をしてくださったのにホームで勝てず、その気持ちに応えることができず、本当に申し訳ないと思っています。選手たちは、試合開始から浦和のゴールを目指し、いい感じで試合に入ってくれたのではないかなと思います。ただ、ちょっとしたミスというところ。サッカーはそれが失点につながることが多いですが、そういうのも織り込んで今日は森島(司)をボランチで起用しました。やられてからではなく、後半戦は自分たちから仕掛けるような展開のサッカーをしていこうと。森島をボランチで起用したからといってすぐに結果が出るとは思っていなかったので、そういう意味では前半に先制をされたなかで、自分たちの時間を作りながら、いい形で攻める展開を作ることができたのではないかなと思います。ただ、最後の迫力がまだまだないと思いますので、そこは引き続き探っていきたいと思っています。5月末ぐらいから、チャンスがありながらも決め切ることができない展開が続いているので、今日は選手たちの前で「攻撃陣の奮起を」という話をしました。彼らが決めてくれないとチームに勢いが出ないと思います。全くのノーチャンスであればそういう話をしても難しいと思いますが、こういう苦しい展開の時こそ前の選手が頑張って、いいパスはこないかもしれないけど個の力でなんとか打開するというような形でチャンスを作っていくことも必要だと思います。 今日は倍井(謙)を先発で起用しましたが、もっともっとやれる選手だと思いますし、彼も含めて今日の試合に出た前線の選手には更なる奮起を促していきたいと思います。
ー森島選手をボランチで起用したことが後半戦の一戦目で変わった部分かと思います。評価をお願いします。
意図は今言ったように攻撃的にいきたいというところです。点を取らなければいけない状況で森島をボランチにすることはありましたが、そうではなくて初めから点を取りにいくというところを示したいというか。点を取られてから森島をボランチにするのではなく、初めから森島をボランチで起用することを探りながらやっています。守備の部分ではまだまだなところがあると思いますし、緊急事態の時にはうまくやれるかもしれないですが、初めからやるというのは簡単ではないと思います。今日は全てがうまくいくとは思っていなかったのですが、司のいい部分は十分に出してくれたと思います。ここからやっていくことで更なる進化、司の良さという部分と、チーム全体としても相手にとって嫌な展開を増やせるように、また攻撃の時間を増やせるようにしていきたいです。それが前線の選手のチャンスを増やすというところや、彼らがそういうチャンスを決め切るということにつながっていくと思います。全くチャンスがないところで「自分たちでなんとか点を取ってくれ」と言っても、それは難しいと思います。やはりそういうチャンスを増やすための作業をしながら、前線の選手の奮起を促していきたいと思っています。
ー森島選手がボランチに入ったことで、試合を通じてパス回しが良くなった実感があったかと思います。
パスを回すのが目的ではなく、あくまでも点を取ることが目的なので、(ボールを)動かしながらしっかりと相手ゴールに迫る回数をもっともっと増やしていかなければいけないと思っています。
ー後半に退場者が出て数的不利になったなかでも、稲垣祥選手のミドルシュートをはじめチャンスを作ることができていたと思います。そこは選手の頑張りが素晴らしかった部分だと思いますが、監督はどう感じていますか?
ここ数試合でチャンスになっているシーンは稲垣のシュートくらいだったので、攻撃陣に話をしました。前節の(東京)ヴェルディ戦も稲垣にボールが入ってシュートを打ったシーンがチャンスになっています。やはりFWの選手にも決定機はありますが、迫力や(点を)取ってやろうという気持ちが一番出ているのが祥なのかなと思いました。ボランチの選手が気合いを持ってやってくれているわけですから、攻撃陣ももっともっと奮起してもらいたいと思います。
ー吉田温紀選手のミスが失点につながってしまいました。失点後の吉田選手のプレーぶりはどのように見ていましたか?
交代したのが全てだと思います。良かったら代えないと思います。
ーフレッシュな選手を次々と投入していく展開になりました。最後に酒井宣福選手を起用した意図を教えてください。
ノリはハードワークができるということで、人数が10人でなければもしかしたら(榊原)杏太を切ったかもしれませんが、あの展開でああいう状況でしたのでノリを起用しました。