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【インタビュー】山岸祐也「つながり、勝利へ導く」

293月

個人としてはプレシーズンキャンプで負ったけがで出遅れ、チームは開幕3連敗を喫した。待望の新シーズンは苦難の船出となったが、第2節のFC町田ゼルビア戦で復帰を果たすと、第4節で初勝利をつかみ取った。「これからもっともっと良くなっていく」。思考を止めず、味方とつながり、攻守を連動させるストライカーが、反転攻勢への狼煙を上げる。


インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部


けがから復帰して3試合に出場しました。コンディションはいかがですか?

山岸 絶好調です。


シーズン開幕前に離脱することになりました。けがをどう受け止めましたか?

山岸 あれだけのリハビリ期間を要するけがはプロになってから初めてでした。(アビスパ)福岡の時に左手を骨折したことがありますが、そのときはオフに入る3試合前だったので、オフ明けのキャンプには合流することができました。これだけのリハビリ期間は初めてだったので苦しかったですね。ストレスはありましたが、トレーナーの方々が寄り添ってくれたおかげで前向きに取り組めました。復帰してすぐに試合に出れる状態でしたし、今もけがなくできているので、本当に感謝しています。僕はポジティブに考えるタイプなので、シーズン前に初めてのけがを経験したこの1年が、今後良くも悪くもどうなっていくのかを楽しみにしている自分がいます。


焦る気持ちはなかったですか?

山岸 なかったですね。正直、「1回休もう」と切り替えて、心も体もリフレッシュしようかなと。それと同時にこの期間でまた一つ、精神的にも身体的にも強くなれたらいいなと思いながらリハビリしていました。特に変わったリハビリをしていたわけではないですけど、膝や足首を痛めた場合、復帰したときに負傷した場所をかばって、今度は腰が張ったり、内転筋が張ったりしてきて、別の部位をけがしてしまう選手が多いと聞いていたので、そうならないようにトレーニングしていました。


鹿島アントラーズとの開幕戦をスタンドから観ていてどう感じましたか?

山岸 ホームであれだけのお客さんが来てくれたなかで、自分のチームが0−3が負けてしまってつらかったです。ただ、0−3になるようなゲームではなかったし、正直、前半はどっちに転ぶかわからなかったと思います。そのなかでうまく噛み合わなかったなと。2戦目も負けて、結果的に3連敗してしまって、勝てない時って「なんでそういうのが入っちゃうの」とか、入ってもおかしくない場面で入らなくて、逆にゴールを決められて負けてしまうとか。いろいろな要因があると思うんですけど、今までキャンプとかで積み上げてきたもの、今までできていたものができなくなっちゃって、自信がなくなっていくというところもあります。そういう流れを変えるためにはパワーが必要で、一人ひとりのパワーはもちろんだし、チームとしてのパワーも出さなければいけません。自分が戻ったときにどうにか変えていきたいとイメージしながら試合を観ていました。


パワーを加えるために必要だと感じていたことは?

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