2018年夏の加入以降、“名古屋を守る盾”としてグランパスを支え続けた男がクラブを去る。最終節でつかんだJ1残留、主将を務めた3年間、そして契約満了通達後の1カ月ーー。丸山祐市が名古屋での5年半を振り返るとともに、ファミリーへの想いを語った。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
今シーズン限りでグランパスを離れることとなりました。3日の柏レイソル戦後には「まだ実感が湧いていない」と話していましたが、解散式を終えて心境に変化はありましたか?
丸山 正直、大きな変化はないんですよね。チームイベントもあり、みんなと会う機会がありましたから。自分の今後が決まってからじゃないと、実感は湧かないんじゃないかなと思います。それぐらい、グランパスに染まっているというか、ここにいることが当たり前だったんだなと改めて感じています。
それでも寂しいという気持ちは強いのでは?
丸山 そうですね。僕はもちろん、家族も含めて、グランパスでいろいろなことを経験させてもらいましたから。「グランパスで引退することも選択肢の一つ」という考えもあったので、残念な気持ちもあります。自分の力不足ではあるんですけどね。
丸山選手は2018年の夏に移籍加入しました。FC東京を離れる決断は容易でなかったかと思いますが、当時の選択をどのように振り返りますか?
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