長谷川健太監督

（ヴィッセル）神戸が本当にすばらしい試合をしたと思っています。そういう意味では、前半の2失点が少し軽かったかなと。スローインというのも、今週は一つのキーワードにしてトレーニングしてきた部分でしたが、ロングスローのセカンドボールを拾われて奪われてしまったと。神戸はアタッキングサードでセカンドボールを拾うという部分で長けているチームなので、セカンドボールの拾い合いで負け、最終的には取られてしまった。気落ちしたわけではないと思いますが、やはり2点目を取られるのが早すぎた部分はあったと思います。そこから選手たちはよく巻き返して、「もう一歩」というところまで追い詰めることができたと思いますが、今シーズンを象徴するような試合展開になってしまったと思います。たくさんのファミリーが神戸まで来てくださって、その気持ちに応えることができなかったことは本当に申し訳ないと思っています。まだ1試合あるので、ホーム最終戦でこの悔しさを晴らすような試合をしていかなければいけないと思っています。

ー後半の途中からボランチとして森島司選手と山田陸選手を起用しました。思いきった采配だったと思いますが、狙いと手応えを聞かせてください。

狙いは山口蛍のトップ下に対する配置です。もちろんシーズンをとおしてやってきた蛍を使いたいということで、ああいう形で使ったと思いますが、トップ下のところでボールを出せる2人がいることによって配球の部分を上げると。稲垣（祥）は1枚イエローをもらっていましたし、米本（拓司）も満身創痍で頑張ってくれていたので、フレッシュなメンバーで前線の選手を生かしたいという思いであの配置にしました。負けているということもあったのですが、思いきってボランチ2枚を変えました。チャンスを何回か作れたという意味では、よくやってくれたと思っています。

ー先ほども「今シーズンを象徴するような試合」とおっしゃられたように、点が取れそうで取れないゲームだったと思います。そこを改善するために、なにか考えていることはありますか？

あそこまでいったら決めてもらうしかないと思うので、一人ひとりがもっと鍛錬を積むことが必要だと思っています。チームとしても、ディテールという話を終盤はよくしましたが、ディテールにこだわるためにはいい準備が必要だという話もしましたし、いい準備が細部にこだわることにつながると思います。まだまだ詰めが甘かったと言わざるを得ないと思うので、来シーズンはそこをしっかりと埋められるようなシーズンにしていかなければいけないと思っています。

ー神戸はJ1初優勝となりました。今シーズンの神戸をどうご覧になられましたか？

すばらしいシーズンを送ったのではないかなと。難しいやりくりだったと思いますが、吉田（孝行）監督の手腕が発揮されました。本当にすばらしい手腕だったと称えたいです。