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2023JリーグYBCルヴァンカップ 準決勝 第1戦 福岡戦前 山口素弘GM囲み取材

1110月
10/11(水)、2023JリーグYBCルヴァンカップ 準決勝 第1戦 アビスパ福岡戦の試合前、山口素弘GMが囲み取材に応じました。

山口素弘GM


ー監督の来季契約更新が発表されました。経緯について教えてください。

やはりチームが非常に成長しているというのが見えているので、そういうところも含めて来季も任せようというところです。


ー早いタイミングでの決断、発表だったと思います。

監督もコメントしていたとおり、当然、今日もそうだし、今シーズンの戦いがまだまだあります。そこをしっかりとするのもそうですし、来季の準備をいろいろな面でしなければいけないのはたしかで、そこであまり遅れを取りたくないというのもあります。迷う余地とか、疑う余地がないのであれば、早めに決断したほうがいいのかなというところで決断させてもらいました。


ー来シーズン、これまで以上に監督と会話を重ねて要望を聞いていく形になるのでしょうか?

もちろんそうです。それは今までと変わらないです。要望もそうだし、クラブのビジョンという話も。それは私もそうですし、古矢(武士)強化部長とも話をしています。


ーチームが監督に求めていたものに対する評価、今シーズンの成績や内容についてはいかがですか?

タイトルとか、上位で優勝争いをするというのはもちろんですし、あとは昨年の反省も踏まえての修正点、修正力というのはありました。あとは若い選手。昨年もそうでしたけど、今年も非常に大胆に、なおかつ正常な競争力を持ってやってくれたかなと思います。今日なんかも山田陸をこういう大一番でパンと使うというところ。もちろん、本人も練習からそういうのを見せていました。少し前に貴田(遼河)が「監督が見てくれている」と言っていましたよね。「練習でいいプレーをすれば、出るチャンスが十分ある」と。今、練習場ではそういうことが繰り広げられていて、それは当然クラブとして求めているものです。そういう競争をしながらタイトル、優勝するということと、チームの成長というのをやってほしいというところはできているのかなと思っています。


ー2年目を迎えて、GMと監督という関係性の中でのコミュニケーションなどにも変化はありますか?

強化部長の古矢が入ってくれたことは非常に大きいと思っています。ワンクッションという形で、昨年は監督もGMに直接いろいろなことを言うのに気を遣っていた部分もあると思います。ただ、強化部長という現場に非常に近くて、一番コミュニケーションを取れて、それにプラスして私がいるというところで、いいトライアングルというか、そういう感じにはなってきているかなと思います。


ー長谷川体制3年目に期待したいことは?

もちろんそれはタイトルです。それは間違いありません。


ー「正常な競争力」という言葉がありましたが、それをチームとして循環させていきたいと。

そうですね。それはありますけど、それはもううちだけではありません。この夏は波に飲まれましたけど、今はどうしても、ちょっと前みたいに3年周期でチームを作るというのがあまりできなくなってきているのかなと思います。いい成績を残せばいい選手が狙われると。今回のマテウス(カストロ)のように。実はほかの選手も狙われていましたけど、なんとか。この冬もいろいろと動きがあっても致し方ないなと。そういうのは毎年考えています。こういう選手がちょっと危ないかなと。そういうのはあったりするので、そういうのも考えながらですね。


ー来シーズンの体制が早く決まったことのメリットとしてはこの冬にどう動いていくかを話し合えることだと。

そうですね。もちろんそれはあると思います。デメリットとしては「なんでそんなに早く決めるの」という声が聞こえてきます。どっちみちあるのはわかっているから、別に気にしていません。今なかなか勝ちきれていない部分がある中での発表というのはやはりね。


ー3年目のチーム作りについては監督にどのようなことを要望しているのでしょうか?

詳細はこれからですね。今は闘いながらやっているので。急いでする必要もないし、日頃からコミュニケーションを取っていますから。古矢からもそういう情報が入っています。監督はこういうふうに考えていますというのは入ってきているから、そういうのも踏まえてチーム作りをしていければと思います。


ー先ほど貴田選手の名前が出ましたが、長谷川監督はボスのような存在感があって若い選手から慕われているのかなと思います。

どうなんですかね。若い選手がどう思っているのかはわかりませんが、はっきり言ってくれるというのはあると思います。いいのはいい、悪いのは悪いと。悪い時は悪いとはっきり言いますし、いい時は褒めるというように、はっきりしているのは選手にとってわかりやすいのかなと思います。監督のタイプによっては、メンバーから外すことを直接言わずにコーチに任せるとか、いろいろあります。長谷川監督は非常にはっきりしていて、それは若い若くない関わらず、ベテランにも言うし、外国籍の選手にも言います。そういうのは私から見ても感じますし、選手も感じていると思います。


ー去年、思うようにキャンプをできず苦しかった中で、持ち直してシーズンを終えたという修正力を高く評価しているのでしょうか?

そうですね。そういった部分は百戦錬磨というのもあるし、よく言う逆境というか、そういうふうになった時ほど持ち味を発揮するというか、そういうのはあるのかなと思います。


ーそれにプラスしてアカデミー出身者たちも含めた競争力に期待したいと。

そうですね。ただ、アカデミー出身でしっかりとしたレギュラーというのは今は藤井(陽也)しかいないので、もうちょっと出てこないかなと思います。そういう意味では、彼らが調子に乗るのであまり使いたくない言葉ですが、黄金世代と言われた世代が入ってくるので。直接グランパスにも入ってくるし、違うクラブにも入っているので、そういう全体的な面も含めて、そういう世代がどうやって絡んでいくというのは。長谷川監督も「あの選手を見たい」、「指導したい」というのは思っているのではないかなと思います。そうでなかったら、あの場面で倍井(謙)を使わないかなと。彼も使われたのに結果を出せなかったですが、大学に戻って2得点。メンバー入りできなかった榊原(杏太)も大学リーグでしっかりとしたプレーをしています。


ー少し前のグランパスはほかのチームから主力級の選手を獲得するようなイメージがありましたが、どうしてもそれが持続していかないような時代になっているのかなと思います。

もちろんそうですよ。当然、お金の問題もありますし。外から入れてどの程度、どういうところがプラスになるかをしっかりと考えて。あとは当然、常勝チームというところ。常にタイトルを獲る、常にタイトル争いをするというようなチームにするためには、そういう選手、しっかりとした選手層が必要です。軸があって、年齢バランスもしっかりと考えてやらなければいけません。


ーガンバ大阪や清水エスパルスを率いていた時に育成組織出身の選手、若手の選手を引き上げたことも評価しているのでしょうか?

もちろん。そういう若い選手をしっかりと見てくれるというのは大きいと思います。


ー先ほど言われた年齢的なバランスや、ポジションのバランスという部分で、現時点で考えていることは?

2列目というか、そういうところは倍井、榊原が入ればいい粒がそろってきたかなと思います。ただ、出入りとか、いろいろな部分もあります。


ーFWをどうそろえるかという部分はあると思います。

それは絶対にあると思います。それはうちだけではなく、ほかのクラブもそうだと思います。交代枠が5人というのもありますし。そういうのがあると、2パターンぐらい、2セットみたいな感じがあってもいいのかなとも思います。


ー力を入れたいところですね。

そうですね。ただ、前の選手は高いので。そこはいろいろお願いしなければいけないかなと思います。