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ピサノ アレクサンドレ幸冬堀尾選手、2024シーズントップチーム昇格内定オンライン会見

168月

8月16日(水)、2024シーズンのトップチーム昇格内定が発表された名古屋グランパスU-18所属のピサノ アレクサンドレ幸冬堀尾選手のオンライン記者会見が行われ、ピサノ選手、山口素弘GMが出席しました。


■山口素弘GM

お忙しい中、そして非常に暑い中、お集まりいただきありがとうございます。本日はU-18に所属しているピサノ選手が2024シーズンからトップチームへ昇格することが内定したことをご報告させていただきます。ご存知かと思いますが、ピサノ選手はGKというポジションです。ジュニアユースではフェルポール(FC.フェルボール愛知)に所属していて、ユースからグランパスに来ていただきました。当時から身長が非常に高く目立った選手でした。その後、アカデミーに来て、当時、アカデミーGKコーチだった楢﨑(正剛)コーチ(現アシスタントGKコーチ)にしっかりと鍛えられて、成長の跡が非常に見えたと思っています。ちょっと厳しい言い方をすると、懸念であったメンタル面のところもU-18の古賀(聡)監督に指導していただき、そのあたりもたくましく成長してきてくれたと思っています。この非常に恵まれた素材を、本人もそうですし、クラブとしてもしっかりともっと高みを目指して生かしていきたいと思っています。現在、トップチームのゴールキーパーコーチは2人体制で、特に若い選手を楢﨑コーチに見ていただいていますが、非常に厳しいトレーニングを積んでくれているので、そこに放り込んでもっともっと鍛えようと思っています。本人もその覚悟を持って、この内定を喜んでいると思います。 ただ、これは本当にスタートの一部でしかないので、本人は当然、早くチームに貢献したいと思っていると思いますが、徹底的に鍛えます(笑)。それを楽しみにしていただければと思います。もちろん、一番いいのは成長の速度が速く、豊田スタジアムであったり、新しくなる(パロマ)瑞穂スタジアムでいいプレーを見せてくれればうれしいです。ただ、当然今のトップチームのGKは非常にレベルが高いので、そこで競争をしながら、しっかりと頑張ってほしいと思っています。(本人は)おそらく今、緊張していると思います(笑)。緊張してるとはいえ、しっかりしゃべれないとダメですので、厳しい鋭い質問をよろしくお願いします(笑)。


■ピサノ アレクサンドレ幸冬堀尾選手

トップチーム昇格の内定が決まって、素直にうれしい気持ちと、もっとやらないとという気持ちがあります。ユースでは残り半年もないですが、まだプレミアをはじめ試合が残っているので、まずはそこで自分の力を示して、自分の価値を高めることによって、次のステージでいいスタートを切れると思っています。まずは今所属しているユースのトレーニングやゲームで自分の武器をもっと磨いて、トップチームに入っても、競争に負けないぐらいの選手になれるように頑張っていきたいと思っています。


■質疑応答

ー昇格内定を伝えられた時の気持ちを教えてください。

ピサノ はじめは、本当にうれしい気持ちが1番最初に来ました。それでもここはスタート、通過点でしかないと思うので、「もっと気を引き締めないと」と同時に思いました。


ートップチームへの昇格が決まったことを誰に最初に伝えましたか?

ピサノ 両親や家族に一番最初に伝えました。


ー昇格の話をもらう前から「プロになれるかも」、「なれないかも」という話はしていましたか?

ピサノ 中学の時の友だちなどが「頑張れよ」、「絶対にプロになれよ」という言葉をずっと掛けてくれていて、その応援というか、言葉もあってのこの決定だと思います。こうやって(昇格内定が)発表された中で、自分のことを少しでも気に掛けてくれていた人に、少しは恩返しができたのかなと思います。


ー自分に手応えはありましたか?

ピサノ 1、2年生の時はプレミアとか試合に関われずに、3年生になってスタートが安定してきてという中で、最初のほうはまだ自分が納得いくプレー、自分が思い描いているプレーはあまりできませんでした。それでも試合だったりトレーニングを続けてきて、先ほど山口GMからメンタルの話がありましたけど、闘う気持ちやプレーでも少し上達してきているという実感はあります。


ーそのメンタルの部分については、どこに課題があると分析して、どう克服してきたのでしょうか。

ピサノ 課題の部分は、キーパーとしてゴールを守るという責任がある中で失点してしまうことがあって、その時に落ち込んでしまって、周りから見ても「あいつ落ち込んでいるな」と思われることが、1、2年生の時は本当に多くて。それでも自分が代表として試合に出ている以上、そういう姿を見せてはいけないし、その自覚が3年生になってようやく、本当に強い想いになってきました。そこが課題だと思っていて、少しずつ改善できているかなと思っています。


ー課題を克服できたことで発揮できるようになった自分の持ち味、この3年間、もしくは中学生の頃からずっと貫いてきた自分の持ち味は、それぞれどういったものがありますか?

ピサノ リラックスしていい状態でピッチに入ることによって、自分の武器を出しやすくなります。自分の武器はビルドアップやシュートストップなので、そこでチームにうまく貢献できることが多くなってきたかなと思います。


ーここまでGKをやってきて基礎の部分や土台を作る中で、重要だったコーチや指導者、もしくはその教えというのはどんなものがありますか?

ピサノ 本当にいろいろな方に、いろいろな角度から、いろいろなことを教えてもらってきました。一人ひとりが思っていること、それぞれの感じ方をたくさん自分に与えてくれて、そのおかげで自分も見え方だったり、考え方に幅ができたのかなと思います。


ートップチームの練習に参加する機会もあったと思います。プロのGKのレベル、プロで求められることなど、どんなことを感じましたか?

ピサノ グランパスには本当にレベルの高いGKがたくさんいる中で、一つのポジション取り、一つのプレー、スピード感とか本当に学ぶものが多いです。それをうまく自分にはめ込んで、自分の幅、自分の強みをもっと広げてこの競争に勝っていきたいです。


ーU-18のチームメイトに昇格内定を伝えた時の反応はいかがでしたか?

ピサノ 今日発表されて、「おめでとう」という言葉をたくさん掛けてくれたり、「すごいね」というような、素直にうれしい気持ちを伝えてくれました。


ー山口GMにお聞きします。彼の昇格については以前から考えていたかもしれませんが、彼を昇格させようと思った決め手はどういったことがあったのでしょうか?

山口 一番の決め手はやはりこの素材ですよね。190センチオーバーで、まだちょっと伸びていると。こうやって身体的にどんどん伸びる子は筋肉が追いついていなくて、キャッチングやロンボールはまだまだかなと思いますが、それも含めて先ほども言ったようにしっかりと筋肉をつけて、みっちりと鍛えたら、この素材が生かせられるようになります。それに意外とキャッチングの技術とかそういうのもしっかりしてきたな、という評価がありました。あとはメンタル面では、GKは特別なポジションだと思っているので、それを任せられる心構えがちょっと出てきたのかなと。それはもちろんU-18で試合に出続けているというのもあると思いますが、そういうのも含めてしっかりできてきたなというのがあります。1、2年の頃はちょろちょろして、どうしようもなかったんですよ(笑)。「大丈夫か?」という感じでしたけど、そこはU-18のスタッフのサポートもありますし、本人の意識がどんどん高くなってきたというのがあると思います。そのあたりも含めての昇格です。


ー彼のパーソナリティについてはどう感じていますか?

山口 一緒にプレーしている選手に対しての盛り上げというか、1、2年の頃はなかなか試合に出られていない中でも出ている選手を盛り上げたり、いい意味で盛り上げ役みたいなのをやっているなと思います。それとは正反対のところで、「いざ自分が試合に出た時にどうやるか」というところの、いわゆるオンとオフがしっかりとできます。1、2年の頃はただ単にわー、わー、わーという、賑やかな選手というだけだったのが、少し落ち着きが出てきたなと思います。私自身もそういうふうに見えてきたのと、当然U-18のスタッフからの報告を加味してですね。


ーここ数年でU-18からトップチームに昇格した三井大輝選手、東ジョン選手(SC相模原に育成型期限付き移籍中)をはじめ、大学に進学した選手も含めてU-18から優秀なGKが次々と出てきている状況、成果をどう評価していますか?

山口 これはもう本当にここ1、2年ではなくて、その前からですね。佐々木(理)アカデミーダイレクターはもともとキーパーコーチですし、このクラブのレジェンドでずっとグランパスのゴールを守ってきた楢﨑コーチが身近にいて、しかも最初はアカデミーにいました。それに広野(耕一)GKコーチ(現U-18GKコーチ)がジュニアユースにいました。本当に地味に地味に、愛知県のGKスクールというか、GKに特化した練習会をずっと開いているので、そういうことも非常に大きかったのかなと感じます。そういうこともあって、やはりこの環境であれば、グランパスというかこの愛知県はGK王国ではないですけど、そのぐらいの心意気でやりたいね、というところから始まった中で、こういういい素材がどんどん出てきているのかなと思います。ただ、やはりGKというのは本当に非常に特別なポジションで、1個しかポジションがないので、出られる選手は1人です。 本当に違う意味での競争で、トップに上がった選手もいれば、大学に進んだ非常にいいキーパーもいます。このグランパスのゴールを誰が守るんだ、というのは本当にこれから楽しみです。しかも、アカデミー育ちの選手が育ってくれるのは非常にありがたいかなと思います。


ー身長が今も伸び続けているということですが、改めて今の身長を教えてください。

ピサノ 最後に測ったのが3週間ぐらい前で、その時は196センチでした。


ーそれはどこで測ったのでしょうか?

ピサノ トップチームに上がるのが決まって、体の検査とかチェックをしたりする時に身長と体重を測りました。


ーそれだけ伸びていると成長痛が心配になるのですが、痛みはないですか?

ピサノ 自分は成長痛はあまり感じていません。


ー自分の中では「目指せ2メートル」ぐらいの気持ちですか?

ピサノ そうですね(笑)。2メートルまでいったらだいぶ大きいほうになってくるので、目指しながらという感じです。


ー漫画では「身長だけはどんなにいいコーチでも伸ばせない」という話があってすばらしい才能だと思います。将来的にはワールドクラスを見据えていると思いますが、目指したところで伸びてくれわけではないものの、そこも狙いたいというところですか?

ピサノ そうですね。海外でやりたいという意欲もありますが、まずはこのグランパスに本当にすばらしいキーパーがそろっている中で、自分の能力を高められたらと思っています。


ー先輩の三井選手や東選手がトップチームではなかなか出場機会を得られない状況が続いています。それだけ厳しいグランパスのGK陣の中でどうやって競争を勝ち抜いていきたいと考えていますか?

ピサノ 試合やトレーニングで自分の武器を毎日のように発揮して、それをアピールするしかないと思います。まずはその自分の武器をユースだったり、トップチームで1、2を争えるぐらいの武器にしたいです。キーパーはゴールを守るのが一番の仕事だと思うので、そこの能力を高められたらと思っています。


ーいろいろなタイプのGKがいますが、今目標にしている選手はいますか?

ピサノ エデルソン選手(マンチェスター・シティ/イングランド)のキック力とかフィードにすごく惹かれています。後ろからのパス1本で得点するチャンスを作ったりとか、1本でチームが勝つ、チームの雰囲気が良くなると試合を観ていて思ったので、自分もそこのキックだったりビルドアップの部分を今伸ばしています。


ー逆に言うと、シュートストップをはじめとする守る部分に関してはこれからの課題だと感じていると。

ピサノ そうですね。守る部分を徹底してこその攻撃だと思うので、攻撃のビルドアップへの参加だけではなくて、守る部分もこれからもっと高めていければと思っています。


ー6月ぐらいにトップチームの練習に参加したと思いますが、その時にはどんなことを感じましたか?

ピサノ GKの中で言うと、いろいろなタイプの選手がいるというのを一番強く感じました。その中でもスピード感とか、ステップから力強く飛ぶことだったり、シンプルに守りきる能力が本当にすごく高くて、改めて自分はそこをもっと伸ばさないと、と強い刺激を受けました。


ー今日の昇格内定のリリースで名前が話題になっていました。ご両親はどんな方なのでしょうか?

ピサノ 父がカナダ出身で、母が日本人です。


ー“幸冬”にはどんな意味が込められているのでしょうか?

ピサノ 以前飼っていた犬が自分が生まれる前に亡くなってしまって、その名前を引き継いだようです。あとは誕生日が1月ということで、冬の季節だから“冬”を入れたと聞きました。


ーご両親からのそういった想いを感じながら成長してきたと。

ピサノ そうですね。名前に幸せという漢字が入っていて、それで自分が暗かったら周りの方を楽しく、笑顔にさせられないと思うので、明るいキャラというか、盛り上げるキャラを意識してやっています。


ー山口GMにお聞きします。素材型という言い方がいいのかわからないですが、そういう選手に関してはフィールドプレイヤーも含めて、ここ数年は大学へ進学して、そこでの成長を見て獲得を検討するという流れもあったと思います。このタイミングでプロ昇格を決めた理由について教えてください。

山口 たしかにこのGKのところは非常に悩みどころです。GKはだいたい4人体制でやっていますけど、そのうち1人しか試合に出られず、サブが1人という形で、試合機会を作るのがなかなか難しいところがあります。当然、大学にいったほうが試合の機会は数多くなるのかなとは思いつつ、何度も言っているように素材を生かすには徹底的に練習するというのもあります。トップチームの方も河野(和正)GKコーチと楢﨑アシスタントGKコーチの2人体制にして、非常に良さが見えているというのがあります。三井選手なんかもだいぶ伸びてきていて、主に担当している楢﨑コーチが徹底的に練習しているので、練習量はかなり多くなったなと。そこは良さでもあります。正直に言えば、GKコーチ2人にも聞いて、「育てたい」、「見たい」という意見もありましたので、「じゃあ、任せようか」というのもあります。手元に置いてしっかりと鍛えたいと。先ほども言ったように身長はまだ伸びているので、来年は彼にとって大事な1年になるのかなと思っています。肉体的な面、フィジカル的な面をしっかりとここで作らないと、いかにGKとしての技術があっても、GKという特性上そのあとが非常に大変になるかなと思うので、徹底した1年になればと思っています。


ー三井選手が伸びていることによって楢﨑コーチを含めた2人体制への手応えを得られ、ピサノ選手を手元に置くことによって成長が見込まれるという実感があったからこそ、今回こういう形になったということですね。

山口 そうですね。まさしくそれはあると思います。試合の出場機会も大事にしつつ、基礎的な、プロフェッショナルな体というか、プロフェッショナルなメンタルも含めて、しっかりとしたことをやりたい、ということです。


ーグランパスのGKで言うと、長年、楢﨑さんが正ゴールキーパーを務め、その後武田洋平選手、ランゲラック選手とスムーズに移行してきました。常に、正GKに困らない状況が続いてきましたが、ランゲラック選手も今後10年はできないと考えると、その先を育てられるのであれば、それがクラブの理想だと思います。

山口 正直に言えば、いわゆる“ネクストミッチ(ランゲラック)”は誰だというところだと思います。今回のピサノも含めて、今トップチームにいる三井、東、もちろん杉本(大地)もいますし、武田もいますけれども、年齢的なことを考えたらこのあたりの選手にやってもらわなければというのもあります。今言ったようにミッチもそうですし、楢﨑コーチもそうですが、グランパスのGKでもあるし、Jリーグを見渡しても1、2を争うGKというのが今までずっと続いているので、グランパスのGKイコールJを代表するGKというのは続けていきたいと思っています。そういう意味ではかなり大きなプレッシャーかもしれないですけど、それだけやりがいはあるのかなと。それは本人も含めて、現場で見るコーチ、当然我々クラブの人間も含めてだと思います。また、ファミリーの皆さんもそれを期待しているのかなと思っています。


ー“ネクストミッチ”という話を聞いていかがですか?

ピサノ 年齢がだんだん上がってきて、ユース出身の若手が多いという中では「年の差」というのは言い訳にならないと思います。3年、4年ぐらいを本当に努力して巻き返していかないと“ネクストミッチ”にはなれないと思うので、その差をどれだけ早く埋めて、追い越せるかが本当に重要になってくるかなと思います。


山口 ただ、最近のミッチだと40歳ぐらいまでできそうですよね(笑)。


ー現状でプロとしてやっていく上で「ここは通用する」という自信はいかがですか?

ピサノ トレーニングに参加させてもらって、ゲーム形式をやった中で、シュートストップとかは通用する部分だと少し感じました。ユース、特にプレミアでビルドアップだったりロングフィードを武器にしてやっているので、そこも伸ばしながらもっと武器として確立させて闘っていきたいと思っています。


ー一方で技術的に差があると感じている部分は?

ピサノ シュートストップの部分でシンプルに止める能力がすごく高くて、動き出しの速さであったり、状況判断であったり、気持ちの部分であったりとか、本当に見習うところがすごく多いので、そこを吸収しながらもっと高めたいと思っています。


ーメンタル面は自分でわかっていてもなんともしがたい部分でもあると思います。メンタル面について悩む期間は長かったですか?

ピサノ そうですね。試合になかなか関わらなかった時期があったりとか、試合に出ても失点してしまうことがあって、まだ試合が終わっていないのですぐに切り替えてやるべきだとは頭の中では常に思っているんですけど、それでも失点はめっちゃ悔しいし、チームが負けるかもしれないので。その悩む期間が長かったからこそ、今、少しずつですけど強い気持ちを持って闘えるのかなと思います。


ーくじけそうになる時、下を向きそうになる時に気持ちを維持するために自分の中で軸になっている考え方はありますか?

ピサノ もちろん失点しないのがベストだと思いますが、失点しても次のプレーで取り返すというか、またシュートが来るかもしれないし、そこで次は絶対にやらせないという気持ち。あとは先ほども言ったビルドアップの部分で自分がその点を取り返すチャンスを作る、作り出すことを意識してやっています。


ー自身ではどういう性格だと思っていますか?

ピサノ 基本的には明るい性格だと思っているんですけど、それでも初めて出たプレミアの試合とか、初めてすることに対しては少し緊張してしまうことはあります。うまくリラックスしてやれればなと思います。


ー闘争心を表に出すほうですか?

ピサノ 出す時も、出さない時も、どっちもあって半々という感じですけど、出して相手に脅威を与えるというか、もっとライバル視されたいというのは感じています。


ー1年目の目標は?

ピサノ 1年目から試合に関わっていくことが自分の目標です。やはりキーパーらしいキーパーが本当にたくさんいる中で、その競争に勝つことはもちろん、試合でしか得られないものは絶対にあると思うので、うまく競争に勝って成長できればなと思います。


ーまずは公式戦どこかで1試合でも、というところですかね。

ピサノ そうですね。


ーGKをやるようになったきっかけは?

ピサノ 幼い頃にサッカーを始めて、最初はFWだったり、バックだったり、キーパーだったり、いろいろなポジションをやっていました。小学4年生の時に公式戦の大会があって、正式にポジションを登録しなければいけなくなった時に、当時のチームで自分が一番背が高くて、コーチから「キーパーをやってみたらどうだ」と言われたのがキーパーを始めたきっかけです


ーやってみたらおもしろかったですか?

ピサノ そうですね。今でもそうですけど、シュートを止められると本当に気持ちいいですし、勝ちたいという思いが強くある中で、自分が勝たせられるチャンスが目の前にたくさんあるので、キーパーをやっていて良かったなと思います。


ーGKをやって以降、ほかのポジションをやりたいと思うことはなかったですか?

ピサノ 最初は点を取るほうが楽しかったですけど、それでもキーパーを続けていく中で守る楽しさというか、攻めとは違う楽しさを見つけることができました。それもあって今もずっと続けています。


ー家では英語で話していますか?

ピサノ 朝早くに家を出て、夜遅くに帰るような生活が今は続いていて、学校もあって、普段は家族とコミュニケーションを取る機会は少ないんですけど、それでも話す時は英語でも話しますし、日本語でも話すという感じです。


ーでは、日常会話ぐらいであれば問題なく話せるんですね。

ピサノ そうですね。話すのは結構できます。


ー練習に参加した時はランゲラック選手とも話したんですか?

ピサノ そうですね。最初はすごく緊張していたんですけど、一緒のグループでプレーさせてもらって、本当にいい雰囲気で話しかけてもらったおかげで、緊張せずにうまくリラックスできました。アドバイスもしてくれたので、そのアドバイスを聞きながらトレーニングしていました。


ーそのアドバイスは体格であったり、ランゲラック選手と共通する部分で「こうやったらいいんじゃない?」という感じのことだったのでしょうか?

ピサノ 主に体の使い方であったりとか、ステップの部分とか、あと構えとか、本当に詳しく、細かいところまで見てくれていて、それを伝えてくれました。自分に合った形だったり、構えをいろいろなパターンを試しながらやってみたら、と言ってくれました。