8月2日(水)、天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会 ラウンド16が行われました。名古屋グランパスはCSアセット港サッカー場で浦和レッズと対戦し、3-0で勝利。試合終了後、長谷川健太監督が監督会見に臨みました。
長谷川健太監督
マテウス(カストロ)のラストゲームということで、チームの士気が非常に高かったと思います。前半の入りも非常に良かったです。セットプレーからのマテウスのすばらしいゴールでしたが、先制できたのが非常に大きかったと思っています。
ー移籍直前のマテウス選手を起用する難しさもあったと思います。
本人と話をして、本人的にも「今日の試合をやっていきたい」という想いが非常に強かったです。けがのリスクなどいろいろ考えて、どうするかということで、本人も非常に悩んだと思いますが、最終的にはマテウス本人が「やります」と。無理強いはしていません。
ー昨シーズンはマテウス選手一人に頼らなければいけないような状況もありましたが、チームとしての進化も見せられたのではないでしょうか。
そうですね。途中交代の選手がしっかりと決めたのも非常に大きかったと思っています。
ー攻撃への意識、バリエーションなど上積みも見せられたと思います。
しっかりと狙いを持って、攻守ともにやれたと思っています。中断期間はコンディショニングの難しさがあったと思いますが、フィジカルコーチをはじめ、スタッフがしっかりとスケジュールを組んで、選手も意図を汲んで準備してくれた結果がこういう形になったと思います。
ーマテウス選手とは1シーズン半ともに闘いました。彼の存在感はいかがでしたか?
外から観ていてサイドアタッカーという印象が強かったのですが、実際に来てみて、中もやれそうだなと。チーム事情もあって、FWやシャドーをやってもらいました。マテウスもチャレンジするにあたって不安はあったと思いますが、その中でもすべて前向きにやってくれて、昨シーズンは彼の存在がなければ8位という結果で終われなかったと思います。苦しいチーム状況の中で、マテウスがこのチームの一つの大きな切り札としていてくれたというのは、私自身すごく助かりましたし、感謝しきれません。サッカー選手人生は長いようで短いので、マテウスも日本から離れたくない気持ちは強いと思いますが、いい条件で、サウジアラビアリーグは今は世界のトップ選手を集めているので、マテウスがもう一皮むけて、一回り大きくなったマテちゃんを楽しみにしたいと思っています。サイドから中央といろいろなポジションをこなせると思いますので、Jリーグの代表として、国籍はブラジルではありますが、日本の代表として暴れてきてほしいと思っています。
ー今日は守備陣の奮闘も光りました。一歩前に出て奪う守備が良く、相手にチャンスをほとんど作らせませんでした。
ここのところちょっと失点が多くて、特に前節はセットプレーから2発やられていますので、そういう意味ではしっかりと準備、修正ができたと思います。ただ、1試合良かったからといって、次も、ということではないと思います。前回の試合も選手を代えてからのセットプレーという部分でもやられていますので、誰が出てもしっかりとできるようにチームとして準備をしていかなければいけないと思います。今日はそれぞれが役割を果たしてくれたと思いますし、集中して相手の攻撃をしっかりと抑えてくれたと思います。
ーマテウス選手をどう送り出して、交代時にはどんな言葉を掛けたのでしょうか?
「おつかれさま」ということで、いい形でマテウスを送り出せたと思います。やはり持っている選手なんだと改めて感じましたし、本当に多くのファミリーの皆さまに愛された選手なんだと改めて思いました。
ー5日のアルビレックス新潟戦ではマテウス選手はチームを離れてしまいますが、期待の新戦力を起用することができます。
今日使えなかった新加入の選手もそれぞれ目処は立ちそうなので、今日出た選手はしっかりとリカバリーして、今日試合に絡まなかった選手はトレーニングしながら、中2日というタイトな日程で移動もありますので、コンディションを見極めながらしっかりと準備していきたいと思っています。