リーグ戦の前半戦を終え、キャプテンとして全試合に出場した稲垣祥選手にインタビューを実施。長谷川体制2年目の今シーズン、積み重ねてきたものをブラッシュアップし、2位という好成績で折り返したここまでの戦いをどう感じているのか。そして、今日から始まる後半戦に向けて意気込みを語ってもらった。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
前半戦の成績は10勝5分け2敗です。内容、結果ともに手応えを感じているのではないでしょうか。
稲垣 そうですね。結果を見てもしっかりと上位争いをし続けられていると思います。内容については自分たちが求めているような内容ではない時もあったけど、その中でも最低限の勝点を拾いながらシーズンを進められていますし、かつ内容を見つめ直しながら成長していくというサイクルができていると思います。そういった意味では本当にいいサイクルで前半戦をやれたかなと思います。ただ、後半戦も今のままやっていけばいいかと言ったらそうではないので、もう1つ、2つ成長して、もっと右肩上がりに成長しながらシーズン後半戦を闘っていきたいです。
一戦一戦、いいところと悪いところを拾って次につなげることができていると思います。
稲垣 それは選手だけで意識しても限界があります。スタッフがいい振り返りをして、いいフィードバックをしてくれて、それを実際に選手が理解してやれているという循環がいい感じで流れていっていると思うので、そこは大きいかなと思います。
いいフィードバックがあってもそれをピッチで表現できなければいけません。
稲垣 そこは去年からの積み上げの大きさがあると思います。自分たちのことを理解できてきていて、かつ試合の中で「こういう相手だったらこうしたほうがいい」っていうのも、自分たちもそうですし、スタッフも含めて理解できてきているのでそういった一戦一戦の積み重ねがここにきて効いてきているかなと思います。
自分たちのストロングポイントとウィークポイントを把握できているからこそ、劣勢の状況でも落ち着いて対応できていると思います。
稲垣 劣勢の時にどう立ち振る舞えばいいかというのをある程度わかってきてるという良さはすごくあると思います。ただ、逆にそれが怖さというか、それが答えみたいになってしまってもダメだなと。もっといろいろなやり方があったりとか、もっと柔軟にやらなければいけないところで、ある程度答えを知っているからそれでやっておこうとなってしまうのもあまり良くないという怖さはあるかなと思います。そういうところももっとチームとしても、個人としてもチャレンジしていくというか、変化を恐れずに、一回り二回り成長していく姿勢を忘れてはいけません。今後を見据えた時に、そればかりになってしまうと頭打ちになってくるので、しっかりと自分たちの幅を広げる作業もしながら積み重ねていかないと。ただ積み重ねていくだけだとゆくゆく厳しくなっていくと思うので、トライする姿勢は忘れずにやりたいなと思います。
今シーズンはキャンプから3トップを生かすことに取り組んできました。開幕から数試合は速すぎるところもあったのかなと思います。
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