6月7日(水)、天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会 2回戦が行われました。名古屋グランパスはパロマ瑞穂ラグビー場でヴィアティン三重と対戦し、3-2で勝利。試合終了後、長谷川健太監督が監督会見に臨みました。
長谷川健太監督
今日、うちで良かったのは貴田(遼河)かなと思います。貴田がいなければ勝てなかったと思います。最後まで献身的にプレーしてくれて、点も取ってくれました。前線で躍動した彼の姿を見て「頼もしいな」と思った一方で、「ほかの選手は情けない」とも思いました。それにしても、ヴィアティン三重の頑張りには頭が下がるなと。あの状況の中で最後まであきらめずにボールにいっていました。「最後にもう1点取られても仕方ない」という感じでしたし、そのくらいの勢いがありました。非常にすばらしいサッカーを最後までやっていて、敵ながら「あっぱれ」と思っています。我々もリーグ戦のメンバーを切った中で2点取られたので、ヴィアティンの力を認めるしかないと思っています。ただ、最後はしっかりと勝ちきって次のラウンドにいけたという意味で、意地は見せてくれたと思っています。また切り替えて、次のリーグ戦に向けてしっかりと準備をしていきたいですし、天皇杯の次の試合でもしっかりと闘っていきたいと思います。
ー監督も冷や汗をかく展開だったと思いますが、前半に3点を取ったことは大きかったと思います。特にセットプレーで2点取れたことは、展開的にも良かったと言えるのではないでしょうか?
そこは準備してきた部分なので。ヴィアティンさんの試合展開の中で我々のストロングを生かせたと思います。準備してきた部分をしっかりと出せたと思っています。
ー急遽欠場となった内田宅哉選手は脳震とうを起こしたという判断だったのでしょうか?
一応、その疑いがあるということで、明日しっかりと検査します。メディカルが脳震とうかどうかという判断をすると聞いています。
ー後半に2失点したことに関して、チームとして物足りないと感じた部分はありますか?
途中から出たナウド(レオナルド)や森下(龍矢)、和泉(竜司)は、「もう1点取ってゲームを決めてほしい」ということであの展開から使いました。ただ、試合に入れず、森下に関しては相手の10番に抜かれてしまった。なので、途中出場で流れを変えるという部分は、引き続きリーグ戦と同様にやっていかなくてはいけません。とはいえ、試合に途中から入る難しさもあると思うので、そのあたりはコーチングスタッフと話をして、しっかりと試合に入れるような準備をさせていきたいと思います。
ー内田選手にアクシデントがあり、酒井宣福選手も後半頭にけがで退きました。最終的にそういったアクシデントが終盤での交代カードに影響を与えたのではないでしょうか?
そんなことはないです。「早い段階でけがをした場合は」という形も想定していたので、マテウス(カストロ)をスタメンに入れました。前半で3点が入るとは思わなかったので、後半はマテウスに代えて稲垣(祥)を入れ、90分で決めたいということでリーグ戦のメンバーも使いました。もう1、2点取ってしっかりと終わらなければいけなかった試合だと思いますが、2点取られてああいう形まで追い上げられてしまいました。油断はしていなかったつもりですが、ヴィアティンの頑張りは称えなければいけないなと思います。
ー左ウイングバックで出場した河面旺成選手がセットプレーから2点を演出し、ウイングバックとしての運動量も発揮していたと思います。彼の評価はいかがですか?
ルヴァンカップの横浜FC戦では攻撃参加からPKを獲得しました。PKは入りませんでしたが、ルヴァンや天皇杯でもウイングバックとしてしっかりとプレーしてくれています。リーグ戦のメンバーにも入っているので、「なにかあれば(出場)」という状況までは来ています。
ー酒井選手の状態について聞かせてください。筋肉系のトラブルでしょうか?
まだ診断が出ていないのでなんとも言えませんが、痛がっているように見えました。ただ、検査してみないとどれくらいのけがなのかわかりません。
ーヴィアティン三重の選手たちは今日の対戦を楽しみにしていました。ヴィアティン三重の選手の中で、印象に残った選手がいれば教えてください。
10番の田村(翔太)選手は警戒していたのですが、点を取られてしまいました。オフ(・ザ・ボール)の動きが非常にうまいなと思いました。あと、13番のアンカーの選手(安西海斗)もゲームコントロールに長けた選手だと思います。彼にもう少し仕事をさせないつもりでやったのですが、終盤は彼と15番の梁(賢柱)選手がいいアクセントになっていました。トップ下に梁選手が入ってきて、なかなかつかみきれなかった部分はあると思います。どの選手も非常に頑張っていたと思いますが、今挙げた選手が特に印象に残っています。