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相馬勇紀選手日本代表メンバー選出会見

111月
11月1日(火)、相馬勇紀選手が日本代表のメンバーに選出されたことを受け、相馬選手が記者会見に出席しました。

相馬勇紀選手


本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。この名古屋グランパスというチームでプロのキャリアをスタートさせていただいて、そのクラブを背負ってワールドカップにいけることを本当に心からうれしく思っています。自分の持ち味である攻撃的なところ、ドリブルやスピード、そして守備でも闘うという部分で世界の相手と闘って、日本を勝利に導きたいと思っています。


まずは日本代表選出おめでとうございます。今の率直な想いを聞かせてください。

相馬 選ばれた時は本当にうれしくて、妻と子どもと一緒にテレビで見ていたんですが、飛び上がりました。ただ、ここで選ばれて終わりではなくてここからがスタートなので、まずはリーグ戦(グループステージ)の3試合で活躍できるためにどうしていったらいいかを今は考えています。


ご家族からはどんな言葉を掛けられましたか?

相馬 妻が泣きながら喜んでくれて、「本当におめでとう」と言ってくれました。子どもはその声の大きさに大号泣していました(笑)。


先日「いろいろな夢を見た」とおっしゃっていました。昨日の夢を含めて、これまでどんな夢を見てきたか教えていただけますか。

相馬 2度、このメンバー発表の夢を見て、2回とも名前を呼ばれなかったということがありました。昨日はなぜかものすごく爆睡していましたね。


2度も落選の夢があった中で無事に選ばれました。

相馬 本当にうれしい気持ちが大きいですが、選ばれてもオリンピックのように結果を残せずに帰るのが一番悔しいので、そうならないように活躍する方法を考えながら過ごしていけたらと思っています。


選ばれた26人のメンバーを見ると、前線の選手の中では唯一のJリーガーです。

相馬 海外でやっているすばらしい選手がいますが、僕はこのグランパスというチームで、長谷川健太監督のサッカーの中ですごく力をつけることができました。自分は攻撃の部分で海外クラブに所属しているか、していないかに関わらず、武器があると思っています。「Jリーグ代表」と括るのは好きではないんですが、Jリーガーが1人ということで、Jリーグの選手でもやれるということを示していけたらと思います。


グランパスからワールドカップの日本代表メンバーに選出されたのは、2010年の玉田圭司さん、田中マルクス闘莉王さん、楢﨑正剛さんの3名以来となります。

相馬 ナラさんとタマさんは一緒にプレーさせていただく機会がありました。小さい頃から憧れていた選手というか、僕もそういうふうに見られるようになると思うので、次は自分が小さな子どもたちに夢を与えられるようなプレーをしていけたらと思います。


ワールドカップという大会への想いはいかがですか?

相馬 小さい頃はテレビで観ていて、世界で一番大きな大会だなと思っていただけでした。自分が参加する立場になって立ち位置が変わってくるというか、自分の感覚では夢物語という感じは全くなくて、「勝負をする場だな」という気持ちです。


ワールドカップまで1カ月をきりました。、対戦相手の印象を聞かせてください。

相馬 ドイツはバイエルン・ミュンヘンに所属する選手を中心としていて、個で打開できる選手がいながらも組織的に闘ってくるので、本当にすばらしいチームだと思っています。


グループステージの3チームの中で、ドイツとスペインが多く取り上げられますが、コスタリカも個がある中で組織的にも闘えると思っています。親善試合でエクアドルと戦いましたが、それと同じで南米のチームは侮っていたら勝てないというか、そこで足元をすくわれてしまうと思います。2戦目は一番重要になる試合だと思っています。


東京オリンピックの時に親善試合(キリンチャレンジカップ2021)を含めて2回対戦して、その時にA代表に関わっている選手が何人かいました。肌で感じた印象は判断、動きの質、パスワークの速さがすごくて、昔は「パス」というイメージでしたが、3チームとも個の部分はしっかりしていると思います。特にスペインはパスや立ち位置が優れたチームだと思っています。


ワールドカップの舞台でどんなプレーを見せていきたいですか?

相馬 攻撃的な選手として得点やアシストを目指していくとともに、日本というチームのためにどれだけ貢献できるかが大切だと思うので、守備のところでも闘って、自分らしさを出していけたらなと思います。


代表メンバー発表会見で森保一監督が「経験の浅い選手もいるが、その選手たちの野心に期待している」とおっしゃっていました。相馬選手にも当てはまると思いますが、その言葉を聞いていかがですか?

相馬 そのとおりで、自分のチーム内の立ち位置を考えると序列は低いほうだと思うので、まずはどれだけ上を食っていけるかというところ。そうすればチーム力や一人ひとりの危機感というところから日本というチームが成長すると思うので、どんどんチャレンジして自分の良さを出していきたい。お客さんとしてではなく、一選手として練習のところから闘いたいなと。それはどの代表活動に参加した時もそう思いながらプレーしています。


ヨーロッパ遠征の前にも序列の話をされていて、「追い抜くだけ」とおっしゃっていました。今回選ばれたことで実際に追い抜いて、一つの結果を出しました。

相馬 サッカーはチームスポーツなので、ただ自分のやりたいことをやっていたらいいわけではないし、チームのために闘いながらも、そこに自分の良さをどう当てはめていくか。そこに対する気持ちの大きさというのは、僕はあまり表には出していなかったですが、「絶対に負けない」というところを一つひとつのプレーや練習のセッションから考えながらやっています。もちろん親善試合もそうですが、そういうところがこういう結果につながっているのかなと思います。日頃の練習で「成長するんだ」と思いながらプレーしてきたことがそこにつながったかなと思います。


森保監督も「個性があって、チームのために闘える選手たちを選んだ」とおっしゃっていました。そういった点での自信はいかがですか?

相馬 自信はあります。攻撃のところでも守備のところでも自分がずっと大切にしてきた「まず目の前の相手に負けない」というところから始まり、その中で味方とつながって攻撃の連係だったり、守る部分だったりがあると思います、そこがつながっていくかなと思います。


ずっと突破力や打開力を武器にしてきた中で、プロになってから守備の部分やチームのためにという部分を付け加えてきました。それが認められて代表に選ばれたのはうれしいことだと思います。

相馬 今の自分があるのは、三菱養和というサッカースクールから始まり、早稲田大学やグランパスに来てからも多くの方々に指導してもらって、いろいろな方々のアドバイスが今の自分につながっていると思います。お世話になった方々に感謝を示す時が来たのかなと思います。


ワールドカップは強いチームが本気を出してくるような大会で、そこに対して相馬選手が得意の突破などいろいろなことをしてくれるのでは、と楽しみな部分があります。自分がイメージした時のワクワク感はいかがですか?

相馬 自分が突破するイメージは持っています。一つあるのは、Jリーグから出ているということで海外の選手に比べて知られていないというか、「どういう選手なのか?」と相手は感じながらプレーしてくると思います。特に相手と対峙する一発目で意表を突くというか、相手がびっくりするようなプレーやスピード、瞬発力の準備をしっかりして闘っていけたらと思います。


先ほど話されていたように、日本代表に選出されない夢を見たり、各メディアのメンバー予想を目にしたり、複雑な気持ちで発表を待っていたかと思います。代表発表までの心境を教えてください。

相馬 いろいろな予想情報が流れてくる中、皆さんにも選んでもらえてなかったと思いますけど(笑)、僕は自分のやるべきことをやりながら、自分は力を持っていると思っていました。「入れるのか、入れないのか」と考えていたのは事実ですけど、最後は「やれるだけのことはやった」という気持ちで今日の会見を見ました。日本代表に入ることができたので、自分の持っている自信、プレーを示すだけかなと思っています。


当落線上に多くの選手がいた中で、相馬選手が選ばれた意味、自身に求められていることはなんだと思いますか?

相馬 先ほど話があった野心の部分もそうです。また自分は毎日の練習、一つひとつを全力でプレーするというのは小さい頃から変わっていません。毎日の練習を楽しみにしながら過ごしています。そういった部分でチームを押し上げていきたいです。あとは攻守において闘うところ。欧州遠征では3バックを試していたので、そういう状況ではウイングバックで出場することもあると思います。基本的には4−2−3−1の左サイドで出ることになると思いますが、チームを勢いづけるプレー、闘うことも含めてやっていきたいです。


三菱養和の方々も喜んでいるかと思います。そこに相馬選手の原点があるのではないかと思いますが、改めて地元の方々への思い、そこで学んだことを教えてください。

相馬 三菱養和に所属していた頃、僕は早生まれということもあり、(周りに比べて)体格が小さかったです。できないことを伸ばすことも大切だけど、まずは自分の得意な部分をどれだけ成長させるかを考える、それが三菱養和のテーマでした。小中高と12年間育ててもらい、ドリブル、スピード、闘う部分という自分の武器ができたと思っています。能力がきれいな正六角形よりも、一つが飛び抜けていて、相手を上回って得点につなげられれば勝利にもつながると思います。そういった意味で、小さい頃から育ててもらった三菱養和、小学校の頃に所属していた布田SCには感謝しています。


これまでのサッカー人生はエリート街道を歩んできたわけではなかったかと思います。2019年に初めて国際大会のメンバーに選ばれ、そこから着実に歩んできました。ワールドカップ出場を現実的に意識した時期を教えてください。

相馬 一番最初にワールドカップを意識したというか、自分の中に感じるものが生まれたのはオリンピックが終わったあとです。オリンピック後、最初の代表メンバー発表の際に撮った写真を、自分のカメラロールに保存していて今でも持っています。あの時は五輪で闘った選手がメンバーに入っていて、自分が選ばれなかったことが本当に悔しくて、妻に「絶対に取り返す」という話をしました。それでも、なかなか結果を残せずに選ばれないこともありましたが、E-1(EAFF E-1サッカー選手権)でMVP、得点王になったあたりから現実的にというか、「絶対にいくんだ」という気持ちを持ってプレーしていました。主なターニングポイントはその2つかなと思っています。


年代別代表に選出される時期も決して早くなかった相馬選手が、ワールドカップのメンバー入りを果たしたことについてはいかがですか?

相馬 一つ言えるのは、諦めないことが本当に大切だということです。最後のメンバーに選ばれることが大切なので、年代別代表に入ることができていない子どもたちにも諦めないで頑張ってほしいと思います。メンバーに入ったとしても、大会で活躍できなければより悔しさを感じると思います。その大会で活躍できるかを常に基準として頑張ってほしいです。僕はそういったところを大切にしながらやってきました。


地元のクラブでは“持っている男”と呼ばれているとお聞きしました。大舞台での活躍があったからこその選出だったようにも思います。国際舞台において、初見の相手に対して活躍できることは相馬選手の良さだと考えていますが、国際舞台での強みについてどのように感じていますか?

相馬 初見でなくても僕はいくつもりです。Jリーグでプレーしている時と、海外でプレーする時とで一番違いを感じるのは相手の守備です。Jリーグよりも深く、速くプレッシングを掛けてくる分、タイミングを外せば入れ替わることができます。“ゼロヒャク”で守ってくるというか。ボールを奪うというサッカーの本質を、海外の選手は持っていると思うので、剥がしていくところに違いがあると思います。そこで上回ることができれば、チャンスはあると思います。


先ほど「跳び上がった」と話していました。どういった声が出ましたか?

相馬 叫び声というか、「ワーッ」と。2人で叫びました。妻のほうが叫んでいましたね(笑)。


2度見たという夢はいつ見たのですか?

相馬 いつかは忘れましたが、先週くらいだったかと思います。


早稲田スポーツ新聞会の記者に相馬選手について聞くと、グランパスで特別指定選手として登録されてから大きな成長があったと話していました。そのあたりの成長についてどのように感じていますか?

相馬 グランパスに入ってからも精神面ではたくさん鍛えられました。早稲田大学に在籍している頃、現在はグランパスU-18の監督を務めている古賀聡監督が指揮を執っていました。怒られることもしばしばでしたが、サッカー選手という前に人としてどうあるべきかを考えさせられました。そこで人として大きく成長できたと思っています。グランパスでは特別指定選手として9試合に出させてもらいましたが、それが自分にとって大きかったと思います。「プロでも活躍できる」という自信が、より明確なものになったし、目指す部分が決まりました。大学での最後の1年間は特に大きな1年になりました。精神面でもそうですけど、選手としても成長させてもらいました。


相馬選手のサッカー人生を見ると、ここ数年の成長スピードが速いかと思います。一歩一歩、足元を見ながら歩んでいる印象がありますが、自身はどのような意識を持って歩んできましたか?

相馬 自分は一歩一歩、登っていくタイプだと思っています。自分で言うのもあれなんですが、結構真面目で、どうやったら成長できるのか、一つひとつ考えながらやるタイプです。意欲はあるんですけど、グンと伸びるタイプではなかったのかなと思います。一つひとつ積み重ねた結果、成長できているのかなと思います。


会見でも、受け手を考えた言葉選びをしている印象です。そのあたりはどうですか?

相馬 しゃべるのは得意ではないんですけど(苦笑)。大学は学生主体で、4年生が監督、コーチのように組織のトップに立って動かしていく形でした。そのあたりで少しは鍛えられたのかなと思います。


今年の初めには自身の成長を目標に掲げていました。長谷川監督の下で特に成長したと感じるところは?

相馬 まず、今年は4バックでスタートした中でなかなか結果を出せず、自分らしさも出せませんでした。(プレシーズン)キャンプで新型コロナウイルスに感染してしまって、開幕から使ってもらってはいたんですが、自分の中では「体がついてこないな」と感じるところもありました。開幕当初はそういった難しいところもありましたが、3バックになって(自分が)ウイングバックになったというのが一つ大きく成長できた部分だと思っています。サイドハーフでやっている前線から何度も追うことだったりとか、ハードワークするというやり方はわかっていたんですけど、ウイングバックになったことでカウンターの時にどのタイミングで前に出たらいいかとか、自分が守備をしていてされたら一番嫌なプレーはなんだろうとか、相手とのラインの駆け引きとか、どうボールを奪いにいったらワンツーでかわされないようになるとか、ポジションが変わったことによっていろいろなところで成長することができました。あとは、自分が良かった試合、悪かった試合はありますが、1年をとおして試合に使ってもらったこと。自分は毎年試合数は結構出ているのですが、先発としてここまで試合に出続けたことは今までのプロサッカー選手生活でなくて、試合に使い続けてもらったことでいいコンディションを作れたと思っています。


難しいかもしれないですが、具体的な数字目標は?

相馬 難しいですね(笑)。1ゴール1アシストを取って帰りたいと思います。まずは3試合しかないですし、どのタイミングで出るかとかはなかなか予想できないですが、結果を残して帰ってきたいと思っています。


東京オリンピック後のA代表に選ばれなくて悔しかったという話がありましたが、A代表に入れなくて悔しいと感じたのはその時が初めてですか?

相馬 そうですね。それまでは東京オリンピック(U-24日本代表)があって、活動時期がインターナショナルウィークでだいたい重なっていましたし、新型コロナウイルスの影響などもあって被らないことがあまりなかったんですけど、アンダーの活動がなくなって初めて誰でも選ばれるという条件の中での1回目だったのでそう感じました。


オリンピックで手応えをつかんだ中で選ばれなかったという部分もありましたか?

相馬 オリンピックがどうだったというよりは、(今回も)メンバーに入っている上田綺世選手とすごく仲が良くて、彼はオリンピックが終わったあとにすごく点を取ったり活躍をしてA代表に選ばれてて、自分は活躍できなくて選ばれなかったので。すごく近くでプレーしていた選手が選ばれている姿を見て感じました。


ちなみに先ほどおっしゃっていた携帯に保存している画像はどんなものですか?

相馬 今回も出ていたと思うんですけど、Twitterの日本代表の公式(アカウント)が出しているメンバー表です。いつもより招集人数が多くて、だった気がします。それを保存して今も持っています。


印刷して家に飾ったりはしていないですか?

相馬 スマホの中だけです。


待ち受け画面に設定してたりとかは?

相馬 そういうのはしていないですね(笑)。


今回のメンバーには東京オリンピック世代から11人選ばれていて、過去と比べてもかなり多くなっています。

相馬 森保監督はアンダーの活動がある時に常々、「五輪代表とA代表ではなくて、A代表が2つあるくらいの感覚でいる」という話をされていました。そういった話を聞いたことでA代表を意識できるようになった選手が多くいると思います。今までと比べて多いかもしれないですが、今自分たちの年代は24歳、25歳とコンディション的にも経験をある程度積めていい年齢だと思うので、そういった面ではすごいことが起きたというよりは、当たり前と言ったら変ですが、そこまで変なことが起きたわけではないと思っています。


今大会はグループステージでスペインと対戦します。オリンピックでも対戦しましたが、意識することはありますか?

相馬 ポゼッションというか、立ち位置だったり運動量、サポートのタイミングとかがうまくて、特に親善試合(キリンチャレンジカップ2021)の時にボールを追い回したんですけど全然取れなくて。やはりボールを支配される時間が多くなると思いますが、カウンターだったりで意外と隙ができる場面があるので、そういったところでしっかりと仕留められれば勝点1、勝点3を拾うことはできるのかなと思います。


カタールに必ず持っていくと決めているものはありますか?

相馬 持っていくものはたくさんあります。僕はしっかりと準備していくタイプなので、治療器具やトレーニング器具、枕、シャンプーセットとか、いつも持っていっているものは持っていこうかなと思っています。家族の写真とそういうものは今はスマホで見られるので持っていくものとしては言えないんですけど(笑)、持っていくものはいろいろあります。


重要なのは一番いいコンディションで試合に臨むことだと。

相馬 そうですね。僕はコンディションが一番なので。どれだけ瞬発力で力が入る体を作れるかとか。自分は大学でスポーツ科学部でそういったところを専攻していたので、どこをほぐしたら良くなるかとか、今はなにが必要かというのを大学4年間で勉強し続けていたので、体のケア、準備は本当に心掛けてやっています。


「ワールドカップに行くだけでは意味がない。そこで活躍することが大事」とおっしゃっていましたが、オリンピックの悔しさを経験したことでそういう気持ちになっているのでしょうか?

相馬 そうですね。そこが一番大きいと思います。オリンピックは4位で、ベスト4に勝ち残ったチームで唯一メダルを獲得できなかったチーム。目の前にチャンスが広がっている中でそれをつかめなかったというのが本当に悔しかったので。そこがつながっているかなと思います。


オリンピックの準決勝で敗れたスペインに対してリベンジしたいという想いはありますか?

相馬 あまりリベンジという気持ちはなくて、メンバーもかなり違うと思いますし、リーグ戦の3試合目なのでどういった戦い方をしてくるかは最初の2試合でどれだけ勝点を取れているかにもよります。単純に一選手として「次はスペイン代表を倒したい」という気持ちはありますけど、リベンジというよりは新たなスペインをどう倒すかというふうに今は考えています。


この1年の自身の活動、プレーをどう評価していますか?

相馬 攻撃の選手としては今年は点に絡むことが少なくて、そういった面での評価は自分としても高くないと思っています。ただ、チームにとって必要なこと、闘うこともそうですし、特に守備の部分が一番能力が上がったかなと思います。1対1や相手のランニングへの対応であったり、そういう部分は上がっています。(チームで)ウイングバックをしている中で代表活動でサイドハーフをやることによって、ポジションの高さが違うのでいつもとは違う感覚でやれていましたし、ウイングバックの経験があるからこそ、前よりゴールに近づく回数がすごく増えたので、そこが変わったかなと思います。


オリンピック後には「あとは上を抜くだけ」と話していました。気持ちの面でも大きく成長できたのでは?

相馬 そうですね。「ワールドカップのメンバーに入る」というところを常に持ちながらプレーしていました。1月に国内組の合宿があった中でそのあと(カタールW杯アジア最終予選のメンバー)に選ばれないところから始まったんですけど、常に日本代表の応援をしながらも「自分はここに入るんだ」という気持ちを持ちながら過ごしていました。


「サッカー選手ならばワールドカップが夢」という話もされていました。改めて意気込みをお願いします。

相馬 先ほども話しましたが、僕が初めて観たのはドイツワールドカップで、テレビで観ながら応援していました。夢に見ていた大会から身近に迫ってきて、自分が闘う大会なんだという位置付けに変わってきました。もちろん子どもたちに夢を与えたいという気持ちもありますが、チームのため、自分のために闘うことが結果につながってくると思うので、まずは自分のプレーに集中して闘いたいと思っています。