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【クラブ30周年記念 ファンクラブ会報誌連動企画】吉村圭司U-18コーチのとある一日(完全版)

259月

2002年に加入し、11年間グランパスの一員として闘った吉村圭司。指導者への転身後は、2019年からU-18コーチに就き、若鯱と毎日グラウンドで汗を流している。コーチとして、どのような想いを抱きながら、どのような毎日を過ごしているのか、現状を語ってくれた。


現在はU-18コーチとして尽力されています。指導者としてどのような毎日を過ごされているのか、1日の流れを教えてください。

吉村 毎朝決まって6時半に起きています。現役の頃から朝は苦にならないタイプで、クラブハウスにはよく一番乗りで行っていました。起きたらまずコーヒーを飲んでひと息ついて、それから朝ご飯。妻も仕事をしているし、みんな朝は慌ただしいので、たまに僕が目玉焼きやベーコンエッグを作ることもあります。朝食後は中学1年の娘を学校の途中まで車で送っていくのが日課ですね。車内では僕の知らない音楽やダンスの話を聞いたり、他愛もない話をしたりします。現役の頃は娘と一緒にいる時間が少なかったので、毎朝、車中で過ごす30分間はお互いにコミュニケーションを取る貴重な時間になっています。


クラブハウスに着いてからは?

吉村 いつも8時45分頃にクラブハウスに到着して、午前中は主にU-18の選手たちに配信する公式戦の振り返り映像の編集作業を行います。指導する上でこちらの意図をわかりやすく伝えるためにはどの場面をチョイスしたらいいかなど、いろいろと考えながら作業するので、時間が掛かる場合もありますね。試合前半だけでお昼になってしまうこともよくありますよ。ほかにも週末に行く遠征のスケジュールを組んだり、クラブへの依頼書を作成したり。仕事のほとんどがデスクワークになります。


お昼、そして午後のスケジュールは?

吉村 昼休みといっても特に決まった時間はありません。昼食を15分ほどで終えて編集作業の続きを行うこともあれば、疲れていると感じたら1時間ほど休憩したり、日によってさまざまです。昼食も特に決まっていなくて、妻が作ってくれた弁当だったり、コンビニで買ってきたものだったり。午後の作業もデスクワーク中心で、古賀(聡)監督が考えた練習内容をパソコンに打ち込んだり、自分に任されているトレーニングメニューを考えたり、17時半から始まる全体練習に備える時間になります。


夕方近くには練習の準備にも取りかかるわけですね。

吉村 そうですね。16時過ぎにはグラウンドに出て体を動かし、練習メニューの段取りを考えながらコーンを並べるなど準備します。また、早めに来た選手と試合で気になったことを話したり、逆に選手が感じたことを聞いたり、一緒にボールを蹴ったりもします。なるべく多くの選手たちとコミュニケーションを取るようにしていますね。


基本的な練習の流れを教えてください。

吉村 17時半から始まる全体練習ではウォーミングアップ、止めて蹴るのパス交換、そのあとは日によってさまざまなメニューに取り組み、最後は11対11でのゲーム形式で締めくくるのが基本的な流れです。時間は1時間半から2時間ぐらい。僕もU-18の選手たちに混ざってボールを蹴っています。現役の頃と比べて体力的にはもちろん落ちていますが、技術的な面はさほど変わっていないと思います。むしろ心理的なプレッシャーがない分、パスの精度が上がっていると感じることもありますね(笑)。


吉村コーチは愛媛FCのアカデミー出身ですが、当時と今の選手を比べてどのように感じますか?

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