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明治安田生命J1リーグ第22節 川崎F戦 前日監督会見

139月

9月13日(火)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、14日(水)に行われる明治安田生命J1リーグ第22節の川崎フロンターレ戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。


長谷川健太監督


ー準備期間が短い中での強力な相手との対戦になります。選手たちのモチベーションやチームの雰囲気はいかがですか?

川崎(フロンターレ)とやるということで、非常にモチベーションは高いかなと。逆に高くないと困ってしまうので、いい準備をしてくれていると思います。


ー前節のヴィッセル神戸戦のような後ろに重たい試合は川崎F相手にしたくないと思います。前節からの反省点や生かしたい点はどういったところですか?

前節もそんなに悪い試合をしたとは思っていません。神戸はあの順位で、非常に力のあるメンバーがそろっていて、この時期なので必死になって闘ってきたと思います。前回の会見の時にも言いましたが、(横浜F・)マリノスとやって3ー2で勝ってしまうほどの力がある。もちろん大迫(勇也)がいる、いないということはあったかもしれませんが、そのくらいの力があるチームだと思います。そういった相手が前線からアグレッシブに闘ってきた中で、相手の一番の決定機はコーナーキックからセカンド(ボール)を放り込まれてスクランブルになった場面ですが、それ以外は流れの中で決定機を作らせるようなことはなかったと思います。そういう意味ではディフェンスラインがしっかり対応しながら、アウェイゲームで、ああいうゲームの中で終盤はこちらも仕留めるチャンスがあったと思います。前半もファストブレイクからいい形でシュートまでいって、(稲垣)祥のシュートなんかは惜しかった。ああいうのが一発決まるか決まらないか、もちろんミッチ(ランゲラック)に助けられた部分もありますが、両チームとも非常に気持ちが入ったゲームだったと私は思っています。


ー名古屋陣内に川崎Fの選手が多くいるような状況が相手としては望ましい展開になると思います。そういった展開にしないため、あるいはなってしまった時にどう対応したいですか?

(神戸戦は)そんなに押し込まれていましたか? (川崎Fは)2年連続でチャンピオンになっているチームなので、五分で渡り合えれば理想的ですが、川崎もそんなに簡単に試合を運ばせてくれるとは思わないので、難しい時間も当然あると思っています。自陣でしっかりと耐えなければいけない時間帯や神戸戦よりも危ないシーンは増えるかと思いますが、そういうところは全員で集中して対応しながら、逆にチャンスの時にセットプレーを含めて1点取れるかどうか。そこで川崎がバランスを少し崩せば、その中でまたチャンスが出てくると思うので、我々は今までどおりの戦いをしっかりとすることが一番大事だと思います。


ー今は縦に速い攻撃をいい形でできていると思いますが、あえて遅く攻撃しなければいけない場面や時間を使って押し上げる攻撃も必要になってくると思います。速攻と遅攻のバランスをどのように考えていますか?

前回の試合は終盤にナウド(レオナルド)と柿谷(曜一朗)を入れて、途中でも自分たちでしっかりとボールを動かした中でチャンスを作れたと思っています。点が入っていないのでなんとも言えませんが、ああいうチャンスを一発決めきれるかどうかというところではないかなと思っています。もちろんマテウス(カストロ)がけがをして2戦目で、彼の穴を埋めることは簡単ではないと思いますが、逆にいない時の良さも出てきていると思います。今節は非常に力のあるチームと対戦するということで、今まで積み上げてきたものをすべてぶつけていく作業になるのではないかと思います。


ー今シーズンの川崎Fは浮き沈みがあり、いろいろな姿を見せてきたと思います。現状の川崎Fと対戦するにあたって、絶対に負けてはいけない局面や状況はどこにあると考えていますか?

やはりマルシーニョが今シーズンは2年目ということで、得点も9点取っているので、非常に厄介な選手だと思っています。相変わらず家長(昭博)は気持ち良くプレーをしていますし、両サイドでうまく起点を作りながら、2列目の選手やサイドバックの選手が絡んでくると。知念(慶)も1トップで結果を出しているので、小林悠を含めて、(レアンドロ)ダミアンがいなくてもタレントのいるチームだと思っています。あと、ジェジエウが7月くらいに戻ってきて、だいぶ体もフィットしてきていると。本調子かどうかはわかりませんが、戻ってきて1カ月半くらい経った中で、ディフェンスラインも締まってきたというか、谷口(彰悟)とジェジエウのセンターバックということで、穴の少ないチームになってきている印象です。


ー家長選手はガンバ大阪時代に一緒に闘った選手です。彼の円熟味、年齢を重ねるごとに洗礼されていると感じていますか?

はい、感じています。ガンバで一緒にやった時はJ2だったので、余裕でやっていた感じでしたね。それでマジョルカに行って(日本に)戻ってきて、大宮(アルディージャ)でやっていたトップ下は一番彼に合っているポジションだと思います。そこから川崎に来て真ん中をやったり、サイドをやったりしている。彼の存在が川崎の栄光の歴史にマッチしていると思いますし、彼の存在は川崎にとっても非常に大きいと思います。年々、円熟味を増していると思います。


ー彼を気持ち良くプレーさせないために意識したいことはありますか?

「これだ」というのはないと思うので、どれだけしつこく対応できるかどうかに懸かっているのではないかなと。当たり前ですけど、強いチームにスペースと時間を与えてしまえば、余裕を持ってプレーしてしまうので、川崎の選手に気持ち良くプレーさせないくらい自分たちがコンパクトに闘えるかどうかが大事な部分だと思っています。


ー相手もモチベーションがかなり高くなるような状況ではあると思います。鬼木達監督は昨日の会見で複雑な思いを語っていました。相手のモチベーションも警戒すべきポイントになりますか?

我々に関しては、決められた日程で試合をすることだけです。そこに集中して、相手がどうのこうのというよりは、我々がしっかりとチャンピオンチームを迎えて、気持ちを出してホームで闘えるかどうかだと思います。


ー神戸戦はかなりハードな試合でしたが、今回もハードな試合になると思います。選手たちにどういったプレーを求めたいですか?

神戸戦以上に闘わなければいけない試合だと思っています。あれ以上やらないと勝点3を手にすることはできないと思うので、神戸戦はやっていなかったというわけではないですが、それ以上に強い気持ちで闘えるかどうかがポイントになると思っています。


ー川崎Fとの前回対戦ではもったいない失点がありました。守備面での成長もあると思いますが、ディフェンスで求めていきたいことはどんなところですか?

(川崎Fは)一瞬の隙を突いてくる、流れの中からでもセットプレーからも点を奪えるチームだと思います。90分間隙を作らないことが非常に大事になると思っています。


ー逆に名古屋も隙を突くことが大事になると思います。

みんなで狙いを持ちながら、いかに闘えるかどうかだと思います。短い時間の中でしっかりと準備はできたと思いますので、明日は思いきってやるだけだと思います。


ー今節は試合以外の部分で注目が集まってしまうゲームにもなります。監督にも選手にも罪はないですが、選手にどういうプレーを求めたいですか?

本当に選手にはなにも負い目はないというか。(この試合の延期を)決めたのはJリーグのほうなので、我々としてはその裁定という部分、延期になるのか没収試合になるのかはJリーグ側が決めたことなので、我々が虚偽の報告をして延期させたのか、と言うとそうではないので。しっかりと調査が入ってそういうことではない、ということをJリーグ側も話しています。我々としては意図的に延期させたわけでは全くないですし、選手にも特に責任はないと思うので、変な感情を持って明日のゲームに臨んでほしくないなと。純粋にチャンピオンチームと試合をするんだ、決められた日程の中でゲームをするんだ、ということで選手たちにはやってもらいたいと思っています。私もそういうつもりで、チャンピオンチームとやるんだ、ということで臨んでいきたいと思っています。


ー熱い思いを持ちつつも平常心で臨むという形ですか?

そうですね。もちろん鬼木監督が言っていることも十分わかります。向こうの監督からしたら、自分たちがそういう状況の中で試合をしたという気持ちはわかっています。ただ、これだけはJリーグが決めたことなので、グランパスが「(試合を)やめます」と言ってやめられるものではないということだけはわかってもらいたいなと。名古屋としてはしっかりと報告をした中で、最終的にJリーグが「これは没収試合ですね」ということで決めるのか、それとも「延期します」と決めるのか、それは両者の言い分を聞いてJリーグが判断したことなので、そこはわかっていただきたいなと思います。