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明治安田生命J1リーグ第27節 G大阪戦 前日監督会見

268月

8月26日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、27日(土)に行われる明治安田生命J1リーグ第27節のガンバ大阪戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。


長谷川健太監督


ーガンバ大阪は監督が代わり、スタイルがかなり変わったと思います。現状のG大阪をどう見ていますか?

松田(浩)監督の色は非常に出ていると思うので、新監督の色をさらに(出していく)ということで、1週間練習をして前回の試合に臨んだと思います。その試合を振り返りながらさらにブラッシュアップしてくると思うので、戦い方は変えないのではないかと思っています。


ー戦術家としても知られている松田監督の印象はいかがですか?

(スチュアート)バクスター監督(サンフレッチェ広島、ヴィッセル神戸元監督)の下で勉強されて、バクスター監督の色が強いかなと。神戸でコーチをやられてから監督になられて、4ー4ー2を基軸にしながら、非常にソリッドなチームを作ってくる監督という印象を持っています。


ーG大阪が前節の広島戦で多用していたロングボールへの対策を練る必要があると思います。選手たちにどう伝えましたか?

対策もなにも、まずはいいボールを蹴らせないこと。そして、パトリックにしてもレアンドロ ペレイラにしても、(鈴木)武蔵にしても非常に強い選手なので、簡単には勝てないと思いますが、セカンドボールを含めてしっかりと集中力を保ちながら対応するしかないかなと思います。


ー最近の名古屋はオフェンスがどんどん良くなっている印象です。そういった相手への対策と前線へ上がっていく部分のバランスは難しいと思います。

相手がどうこようが、我々のサッカーを貫くことが勝つために一番重要なことです。相手への対策も重要ですが、自分たちのサッカー、今やれていることをしっかりと出したい。8月最後のゲームでホームゲームなので、アグレッシブに闘うということを大事にしていきたいと思います。


ー中盤やディフェンスラインから縦パスがよく入るようになったと思います。それは選手の中で変化が起きたのか、それともチームの戦術や指示で変化を起こしたのでしょうか?

やり続けていることが徐々にできるようになってきた、ということだと思っています。春先はなかなかそういう形でボールが入らなかったり、後ろからのビルドアップがままならなかったりしましたが、最近は自分たちでしっかりと(パスを)出せる状況を作りながら(できています)。しっかりと受ける選手と背後に抜ける選手、出し手の選手もしっかりと選択できるような形で攻撃を仕掛けることができていると思うので、やってきたことが徐々に結果として表れるようになってきたということだと思います。


ーあとはボックス内での精度や集中力に期待ということですね。

そうですね。そこだけと言ってしまったら、まだまだクオリティーを上げなければいけない状況ではあると思いますが、最後のクオリティーというところでは各選手が集中力をさらに研ぎ澄ませてプレーをしないと、なかなかゴールを割るという部分には至らないと思います。相手も必死にゴールを守ってきますし、プレッシャーを掛けてくるので、そういう状況の中でもしっかりと決めきるという力が付いてくれば“ほんまもん”だと思います。その手前までは来ていると思うので、そこを打ち破るような強さを出していかなければいけないと思っています。


ーロングボールという部分では、特にここ数試合は空中戦や1対1でしっかりと闘えていると思います。そういった手応えは感じていますか?

前節(のジュビロ磐田戦)、相手に杉本(健勇)や(ファビアン)ゴンザレスという上背のある選手がいた中で、一本だけ鈴木(雄斗)のボレーにつながる場面を作られました。ああいうのが入ってしまうと勝点2を失うような試合になってしまいます。今回もスクランブルでなにが起こるかわかりません。もちろん負けないに越したことはないですが、パトリックもJリーグ屈指と言えるくらい強い選手なので簡単には勝てないですし、勝ったとしても弾けないということも十分あり得ると思います。前回のパナソニックスタジアム(吹田)での試合では、セットプレーのこぼれ球を昌子(源)に打たれて、それが相手の先制点につながりました。それまでの流れはうちの展開だったと思いますが、その先制点で一気に流れを持っていかれてしまった試合でした。やはり長いボールのセカンドを奪うことが、セットプレーを含めて非常に重要になることは間違いありません。


ーそういった中で、藤井陽也選手が相手の強力なFWにも屈しないプレーを見せていると思います。彼の成長を感じる場面はありますか?

前節もゴンザレスに対して上からヘディングをするようなシーンもありました。空中戦でもさらに強さが出てきたと思いますし、ビルドアップのところで持ち運べるというのは彼の武器だと思います。パスコースがない場合は自分で持ち上がってパスコースを作ってしまうので、相手の選手からすると非常に嫌なタイプのDFだと思います。あとは今シーズンの最後の試合まで集中力を切らさずに。ここまで良くても、1試合ダメだと評価は変わってしまうので、最後まで集中力をきらさずにプレーし続けてほしいと思っています。


ーシーズン序盤では「ポカがあるから両脇に中谷(進之介)と丸山(祐市)を置いている」とおっしゃっていました。

今でも中谷(進之介)と丸山(祐市)の存在は藤井にとって大きいと思います。彼が両翼の2人を引っ張るような存在になってくれることを期待しつつ、長い目で見ていきたいと思っています。


ー今週のメディア公開練習では、レオナルド選手の状態が上がっているように見えました。

おっしゃるとおり、非常に状態は上がってきていると思っています。


ーここ最近は無失点に抑えられていることが好調の要因になっていると思います。攻守のバランスが取れてきたことに関してはどう感じていますか?

いい時というのはそういうことだと思います。勝てない時や結果が出ない時は、守れているけど点が取れないとか、点は取れているけど守りきれなかったりと、攻守のバランスが悪いからなかなか勝ちきれないのだと思います。今はいい時期でしっかりとポイントを稼ぐということと、上位にいくために(内容が)悪くても勝つ、ということが必要だと思います。点を取られてもそれ以上に取り返す試合であったり、取れないまま試合が進んでもセットプレーで1点取るというように、流れの中で取れなくても勝負強い戦いができるようになってこそ、優勝を争うようなチームになると思うので、さらに上を目指して闘っていかなければいけないと思っています。


ー前節は磐田に前回対戦の雪辱を果たして、今度はG大阪に、ということになると思います。雪辱を果たすという部分ではいかがですか?

ホームで多くのファミリーの方がスタジアムへ応援に来てくださると思います。夏休み最後のゲームになるので、しっかりと気持ちを出して、スタジアムに来てくださった皆さんに喜んでもらえるような試合をしなければいけないと思っています。


ー先日のメディア公開練習で久々に練習を見させていただいた中で、攻守の切り替えが速い練習が印象的でした。継続してやっている練習なのでしょうか?

いや、あれを毎回やってしまうとみんな疲れてしまうので、1週間空いた時とか、時期を見ながらやっています。ここ何試合か、(前々節のサガン)鳥栖戦もそうですが、動きながらのフィニッシュ、プレッシャーを感じながらのフィニッシュ、無人のゴールなんかもありました。1対1の局面で流しこむのは難しいプレーだと思いますが、あれを決めきらないと勝利を手繰り寄せることはできません。ちょうどいい機会だったので、今週はああいうトレーニングを取り入れました。


ー前節のG大阪対広島の試合をしっかりと分析されたと思います。G大阪は4-4-2でブロックを組んでスライドするという松田監督の戦術が明確に見え、それに対して広島はサイドチェンジを繰り返すことでスライドやマークのズレを突いていました。明日の試合に向けて、参考になる部分はありましたか?

はい、ありました。広島は1点取られたあと、スイッチを入れて相手ゴールを目指すテンポが上がったと思います。やはりあのくらいのテンポ感がないとなかなか(ゴールを)割ることはできない。後半の飲水タイムまではガンバがリードしていたわけで、広島もなかなか割ることができなかったと。70分を過ぎてから同点に追いついて、そこからは広島のリズムになったと思います。それまではガンバもきっちりと守備ブロックを敷いて、守備の組織を崩さず、広島の攻撃をしっかりと弾き返していたと思います。やはり仕掛け続けないとなかなか割ることはできないかなと。(広島が)5点取ったから(自分たちも)取れるだろうと思っていても、簡単には取れないと思います。70分過ぎくらいまではガンバが勝っていた試合だったので、ガンバとしては最後までそれを続けていこうということになると思います。うちもあれぐらいのパワーを持ってガンバのゴールに襲いかからないと、簡単にはゴールを割らしてくれないのではないかと思います。


ーG大阪は縦パスに対してもブロックを組んでくると思います。明日どんなメンバーになるかわかりませんが、中盤の選手が左右を含めてどれだけピッチを広く使いながらコントロールできるかが重要になるのでは?

そうですね。外ばかりを使っていても簡単には崩れないですし、怖がって縦パスを入れないとガンバのブロックは崩れないと思います。そこ(縦パス)を食ってカウンターというのもガンバは狙っていると思いますが、それを恐れていたらゴールを割ることはできないのではないかと思います。