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明治安田生命J1リーグ第24節 浦和戦 前日監督会見

58月

8月5日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、6日(土)に行われる明治安田生命J1リーグ第24節の浦和レッズ戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。


長谷川健太監督


ールヴァンカップ準々決勝第1戦の浦和レッズ戦は、新戦力を含めて選手たちに躍動感がありました。彼らのパフォーマンスについてはいかがですか?

非常に躍動してくれたと思います。選択肢として増えるようなパフォーマンスをしてくれたのではないかなと思っています。勝てはしませんでしたが、自分たちの形を攻守で出せたので、セカンドレグにつながる最低限の試合をやれたのではないかなと。リーグ戦に向けて、どちらのチームもメンバーが多少入れ替わると思いますが、そういう中で次はホームで勝ちきれるような試合をしたいです。しっかりと挑んで、闘っていきたいと思います。


ー第1戦の試合前には「この3連戦の1試合目と2試合目の選手起用はある程度決めてある」とおっしゃっていました。ファーストレグで起用した選手のパフォーマンスを見て、起用に関して変わる部分もありますか?

それはあります。しっかりと結果を出してくれた選手に関しては、またチャンスを与えたいと考えています。


ー重廣卓也選手と永木亮太選手が今までにない動きをチームに与えてくれました。

永木は実績のある選手なので、しっかりとチームの動きを理解できれば、あのくらいのパフォーマンスをしてくれるのではないかと思っていました。ただ、改めて実際に見て、インテンシティの高さやファイティングスピリットなど、気持ちの部分でもすばらしい選手だなと感じました。重廣はまだまだわからない部分があったのですが、ゲームでどこまでやれるのかを見てみたいなと。本人にもそういう話をして、「チャンスを生かせるかどうかはお前に掛かっている」という話もしました。非常に運動量の多い選手だとは聞いていたんですが、思った以上に動けるし、ハードワークができると。技術もあそこまで高いとは思っていなかったので、うれしい誤算と言ったら失礼ですが、非常に良かったと思っています。


ー仙頭啓矢選手に与えた役割がいつもと違うように見えました。彼に与えた役割や動きに関してはどう評価していますか?

仙頭も非常に良かったと思います。ここ数試合は下がってプレーすることが多くなってしまっていました。それはそれで彼の持ち味の一つでもありますし、チームのアクセントになっていたんですが、そればかりだと前線に関わる人数が少なくなってしまうと。3バックは後ろが多いので、インサイドハーフやシャドーの選手が前に絡んでいかないと前の人数が足りなくなります。仙頭は右サイドに配置すると自然と前にいくのかな、ということで右をやらせました。(右利きの選手は)左サイドだとどうしても左足でトラップして右足で蹴ることになるので、プレー角度を確保するために下がったほうがやりやすい選手もいます。逆に右サイドだと、下がるとどうしても左足でプレーしなければいけないので、必然的に前へいくのではないかということで、「右サイドでやってみようか」という話を仙頭としました。彼も前向きに取り組んでくれて、攻撃に絡んでくれました。ゴールにつながったシーンでは、重廣とは京都(サンガ)で一緒にやっていたので、非常にコンビネーション良くやってくれたと思います。仙頭が右も左もやれるようになってくると、チームにとってもオプションが増えると思います。啓矢の動きも非常に良かったと思います。


ー水曜日の試合を経て、浦和対策としてアップデートしたいところは?

あとは決めきることであったり、前回の試合は(藤井)陽也のところでプルの動きで松尾(佑介)にだいぶやられました。(ダヴィド)モーベルグやサイドの選手がボールを持って、前線の選手がプルの動きで背後を狙ってくるという形はどのチームもやってくるんじゃないかと思っています。そういうボールに対してチームとしてしっかり対応しないと。あのくらいピンポイントに出されたら致し方ない部分はあると思いますが、対応できる部分はしっかりと対応していかないといけません。セットプレーに関しては、前々回の試合(第17節)ではコーナーキックから2点取られましたが、前回の試合はしっかりと対応できたと思います。浦和も今節に向けていろいろと考えてくると思うので、臨機応変に対応しなければいけません。守備の部分では、彼らは一瞬の隙を突くだけの力を持ったチームなので、集中力を切らさずに対応すること。攻撃では、チャンスを作れて、(相手を)崩して点を取ることができたので、セットプレーを含めて複数得点を取れるように、また挑んでいきたいと思います。


ールヴァンカップは準決勝に進める可能性を十分に残した中で、次はリーグ戦での対戦になります。考え方としては、ルヴァンカップの第2戦目のことは置いておいて、リーグ戦に集中して臨む形になりますか?

はい。リーグ戦に集中して、ここで勝って勢い良く埼スタ(埼玉スタジアム2002)に乗り込むというのがベストな流れだと思っています。3連勝するのがベストなので、ベターな闘いにはなりますが、ここで勝つことで自分たちに流れをグッと引き寄せられると思うので、大事な2戦目だと思っています。


ー選手起用に関して、リーグ戦とルヴァンカップの第2戦の間が3日空くことも考えて、この試合で「行ってこい」ということ形になりますか?

もちろん。3戦目は考えずに、リーグ戦は順位が順位ですし、ホームなので勝点3を上積みできるように、全員で闘っていきたいと思っています。


ーカップ戦とリーグ戦の切り替えの部分で、選手たちに意識してもらいたいことは?

いや、選手たちも十分に理解していると思うので、しっかりと集中することです。これはお互いのチームに言えることなので、ホームゲームでパワーを持って入っていきたいと思います。


ー6月の埼スタでの試合で0-3で敗れたこともあり、選手たちは少し嫌な感覚があったと思いますが、水曜日の試合は1-1の引き分けでした。この結果によってポジティブな気持ちで明日の試合に臨めるのでは?

1戦目より2戦目、2戦目の前半よりも2戦目の後半、というような形で尻上がりに、浦和に対してしっかりと試合をすることができたと思います。今回はホームでのリーグ戦ですし、前回の負けを取り戻すと。ホームで勝利を目指して闘っていきたいと思います。


ー水曜日の試合は、選手たちが試合前のアップに入ってくるのが少し遅かった気がしました。試合前にミーティングをされていたのでしょうか?

いや、そんなことはありません。フィジカルコーチがアキレス腱を切ってしまって、ギレルメ(メディカルインテグレーションマネジャー)が代役としてフィジカルコーチを兼務していますので、もしかしたら通訳を挟むことなどで少し時間を取ったのかもしれません。(フィジカルコーチは)26歳と若いのですが、試合前日のトレーニングでアキレス腱を切ってしまったということで、急遽オペをしました。リリースを出すようなことではないですし、私が言うことでもないですが。フィジカルコーチがケガをしてしまったということで、時間が掛かったのかもしれません。


ー先ほどおっしゃられた「ファイティングスピリット」という部分では、永木選手のタックルがすごく印象に残りました。

「あそこまでやれるんだ」と改めてびっくりしました。湘南(ベルマーレ)ではなかなか出番がなかったので、試合勘という部分は少しなかったかと思いますが、きっちりと(試合に)合わせてくるというのはベテランのすごさだなと思いました。


ー監督も日頃から「熱さ」を強調されています。ああいった激しさをほかの選手にも求めていきたいですか?

はい、ベースのところではどの選手にもやってもらいたいと思っています。ただ、選手ごとの特徴があるので、ベースのところでしっかりとやってもらって、それ以上の部分はそれぞれの特徴をしっかりと出してもらえればと思っています。


ー内田宅哉選手など、試合中のポジションの入れ替わりが激しかったことも印象的でした。駒が増えてきたことで、采配の幅が増えた感覚はありますか?

(采配の)幅があったらそのポジションに入れると思うので、回したりはしないと思います。新型コロナウイルスの陽性判定者はだいぶ戻ってきたんですが、ケガ人等々でフィールドプレーヤーが20人くらいしかいない状況は変わりません。ただ、(十分な選手が)いなかったからこそ、いろいろな選手にいろいろなポジションをやってもらわないといけない状況になり、逆にポリバレントではないですが、複数のポジションをやれる選手を強制的に作ったということでチームの幅を増やしたのかなと。内田が右サイドに入って、終盤にケガ人が出たとしても、河面(旺成)にウイングバックをやらせて、丸山(祐市)を入れるとか。河面にもボランチをやらせたり、ウイングバックをやらせたりと、いろいろなポジションをやれるように準備はしていました。そういった準備が、終盤に掛けていろいろなポジションを複数の選手がやれて、チームとしてパフォーマンスを落とさずにやれたことにつながったと思います。まだまだ楽なメンバー構成ではないというか、ケガ人が全員戻って全員がやれるというわけではないですが、一番苦しい状況をみんなで闘ってきたからこそ、いろいろなオプションができたのかなと思います。