長谷川健太監督
ーリーグ戦が中断していた期間に行われた公式戦3試合で得た手応えはいかがでしょうか。
この3試合でいろいろな選手が出て、チームとしてしっかり勝てたのは非常に大きなことだと思います。(ルヴァンカップ)京都(サンガF.C.)戦のファーストレグで点を取れたのも良かったですし、セカンドレグで締まった試合ができたのもチームとして大きな結果だと思います。そういった流れをまた試合に生かしていきたいと思っています。
ー明日の浦和レッズ戦でリーグ戦が折り返しとなります。今シーズンは基礎の打ち直しのようなところからスタートしましたが、現時点での進行具合についてはどのように感じていますか?
土台はできたと思っています。そこからどこまで全体的にデコレートできるかだと思います。一つずつ積み上げてきたものがあり、どこかと言うのは難しいですが、高い建物ができるように、一戦一戦積み上げていきたいと思います。
ーFWの得点や先ほど言われた「締まったゲーム」など、節目節目で求めるものが増えてきていると思います。現状でチームに求めているものは?
選手層がほしいです(笑)。
ー選手層は足りている部分や充実している部分もあると思います。その中で、どのポジションを一番見ていますか?
どこもですね。ケガ人が出ているので、そういった選手は早く戻ってきてほしいなと。今後また移籍ウインドーが開き、選手の動きもあり得ますし。今はトップチームでフィールドプレーヤーが20人そろわない状況で、ユースのメンバーを借りている状況です。ケガ人も戻ってきてほしいですし、(選手が)出ていって足りなくなったらしっかりと補強をお願いしたいと思います。
ー試合では安定感が出てきていると思います。自分たちがどうしたいかという部分をある程度コントロールできるようになってきていると思いますが、その要因についてはどのように考えていますか?
いろいろな要素があると思います。Jリーグは本当に怖いので、一戦一戦、できていたことが急にできなくなったりする状況もあると思います。ここまでしっかりと闘える試合が増えてきましたが、今後も、という部分は全く保証がありません。続けて力を出せるチームが本当の強いチームだと思いますし、自分たちの力だと思います。ルヴァンカップで京都に勝ったからといって変な自信を持たずに、一戦一戦謙虚な姿勢で闘っていく必要があると思っています。これからのスケジュールを考えると先発の11人だけでは闘っていけないので、チーム全体でしっかりと闘えるメンバーをしっかりと構築していき、誰が出ても闘えるようにしていかなければいけません。そこは今後もっともっと積み上げていかなければいけない部分だと思います。
ーチームがどんどん良くなってきている中で、酒井宣福が持ち味を出して決定機に絡むシーンが増えてきていると思います。彼の現状についてどのように感じていますか?
自分の力を出してくれていると思いますので、引き続き。FWはプレッシャーが掛かるポジションだと思いますが、ゴール、結果を求めながら頑張ってもらいたいと思っています。
ー前回の試合では、監督が重要視していた両ウイングバックが効いていたと思います。
2人とも本当によくやってくれていると思います。まだまだプレーの幅を広げられると思いますので、ここも現状に満足せず、こちらからもいろいろな部分で促していきたいと思っています。
ー首位と勝点11差という現状をどのように捉えていますか?
厳しい勝点差というのはわかっていますが、少しでも追いつけるように。まずは上位に食い込まないとなんとも言えないので、今いる順位からどこまで上位に食い込んでいけるかどうかが大きなポイントだと思います。浦和(レッズ)ともそんなに勝点差がない中で、この一戦は非常に大事になると思っています。今までも一戦一戦という話をして闘ってきましたが、今後も7月16日まで連戦が続きますので、まずはそこまでしっかりとチームとして闘っていけるように頑張っていきたいと思っています。
ー明日対戦する浦和レッズについてどのように見ていますか?
力があることは間違いありません。日程やメンバーが少し入れ替わったことで前半戦はなかなか調子が上がってこなかったというだけだと思います。力的にはJリーグの中でも上位のチームだと思いますので、中断明けでどんな形でくるのか。ホームゲームですし、気合いも入ってくると思いますので、我々もしっかりとした覚悟を持って、埼玉スタジアム(2002)に行かなければいけないと思っています、
ー埼玉スタジアム2002には、ほかのアウェイのスタジアムと違うものがあると思います。
まあ、埼玉スタジアムでたくさん試合をしてきていますので。ほかのスタジアムとはまた違った雰囲気があるスタジアムだと思います。ですから、しっかりと試合に入れるかがポイントになるのではないかなと。スタジアムの雰囲気に飲まれてしまうと、一気に持っていかれるということも十分にあり得ると思いますので、しっかりと自分たちの試合をする、しっかりとゲームに入ることが大事だと思っています。
ー試合の入りに関しては闘うという部分も大事だと思います。そういった点について、ここ数試合での手応えはいかがですか?
(ルヴァンカッププライムステージの)セカンドレグでは京都がなにがなんでも点を取らなければいけない中で、ゴリ押しをしてきたと思います。そこをしっかりと受け止めて、「0」で抑えられたことはチームにとって大きな自信になると思っています。
ー名古屋で指揮を執ることを決めてから、メンバーなどを見ていろいろなプランニングをしたと思います。リーグ戦が折り返しを迎える現段階で、そのプランと比べてこういうチームにしたほうがいいな、という変化はありましたか?
もちろんあります。始めの頃に言っていたように、相馬(勇紀)とマテウス(カストロ)をどう生かすかというところで、両翼で考えてスタートしました。プレシーズンキャンプでなかなか試合をできなかったというのもあり、そのままぶっつけ本番で入りましたが、ちょっとこのままではいけないな、というところで思い切って3バックに変更して、マテウスをコンバートしてというところだったので、始めのプランとは全く違うというか。中央でマテウスを使うことと、3バックに変えたというところは大きな決断だったと思っています。そうせざるを得ない状況ではあったと思います。まだまだ半分ですが、今の名古屋にはこの形がマッチしていると思います。選手たちも手応えを感じてやってくれていますので、ここからさらにブラッシュアップしていかなければいけないと思っています。
ーブラッシュアップというのは、現状の形をもっと良くしていきたいということでしょうか。それともバリエーションを増やしていきたいということもあるのでしょうか。
中断期間に大量に選手が入ってきたり、メンバーが入れ替わったりすればまた考えなければいけないと思いますが、なかなかそんな感じではないので。現状の形をさらに高めていくという作業になるのかなと思っています。