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JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフステージ第1戦 京都戦 前日監督会見

36月
6月3日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、4日(土)に行われるJリーグYBCルヴァンカップ プレーオフステージ第1戦の京都サンガF.C.戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。

長谷川健太監督


ー中2日で試合を迎えますが、1日に行われた天皇杯の同志社大学戦で出場機会の少ない選手が頑張ってくれました。明日の試合について、選手起用やチームマネジメントの部分でどのような想定をしていますか?

(1日の天皇杯で)やらなかった選手が必ずしもいい動きをするとは限らないですが、休息に充てられた選手もいると思います。ケガ人等々が出ていますが、やれる選手でしっかりと闘って、まずはホームで勝つということを前提に闘っていきたいと思っています。


ーホーム&アウェイ方式の試合で、第1戦をホームで闘えることはアドバンテージになりますか?

基本的に(グループステージ)1位のチームが2戦目をホームで迎えることになっているので、同じスコアになった時には延長戦も含めてホームで闘えますから、セカンドレグをホームで闘えるほうが有利だというレギュレーションになっていると思います。ただ、先勝することで相手にプレッシャーを掛けられると思いますので、ホームでしっかりと勝つことが重要になると思います。


ーアウェイゴールを入れさせないことも重要になると思います。

そうですね。そうは言っても取られたら取り返すしかありません。3点取らなければいけない状況でセカンドレグを闘ったりとか、2点取らなければいけないといったゲームもやっていますので。まずは明日思いきってぶつかっていくと。セカンドレグのことは明日の結果次第でまた考えればいいことなので、まずは明日のホームゲームでは勝利だけを目指して頑張っていきたいと思っています。


ーチームとして手応えが深まってきていると思います。監督はよくディテールという話をされていますが、明日の試合でどんなことを要求していきたいと思っていますか?

(京都サンガF.C.との)前回の試合で(ピーター)ウタカにやられたシーンは、ウタカがディレイで入ってくるのがうまい選手で、最終的には藤井(陽也)が対応しなければいけない状況ではあったと思いますが、その前にレオ(シルバ)が対応してもいい状況だったと思います。声の掛けあい、受け渡しをしっかりするとか、受け渡さないのであれば最後まで自分が責任を持つとか。細かいところですが、あれだけの人数がいてウタカのところに、決められるようなクロスではないと思いますが、ポコっとエアポケットのような形でボールが入って、ああいう形でフリーで。あれはウタカにしか決められないようなヘディングでもあるのですが、やはりああいうところでしっかりと寄せられるかどうかで、ウタカのヘディングがそれたりもします。明日の試合もウタカは強烈な選手ですし、それ以外にも点を取る選手はいると思いますので、最後のところで対応できるかどうか。また、前回の試合もチャンスはあったと思いますので、もう1点決めきることができなかったのもたしかです。最後のところの入り方であったり、ラストパスのクオリティーをどこまで上がられるか、1本を通せるかどうかという勝負になるのではないかと思っています。


ー今おっしゃられた京都戦の失点シーンや、第14節の清水エスパルス戦でチアゴ サンタナ選手に決められたシーンも人数がそろっているのにやられてしまった場面だと思います。それは個人の問題なのか、グループとしての問題なのか、どのように考えていますか?

まあ、どちらもだと思っています。そういう注意喚起はもちろんします。この連戦でなかなかトレーニングをたくさんできない中で、個人の改善を促す部分もあります。同じような失点(をしている形)というのは相手も見ていて、狙ってくると思います。個人の問題もありますが、チームとしてももう少しサポートできることがあると思います。クロスを上げさせたところでの寄せの部分もあると思いますし、そういうことも含めて全員が少しずつ対応すれば、シュートを打たれたとしてもミスを誘うことができると思います。そういう細かいところに気を配れるかどうかというところが勝負のポイントになるのではないかと思います。


ー以前、自分たちがやっていることを対応されてきたらそれを上回るように考えるということをおっしゃっていました。3バックに変更してから時間が経ち、相手が対応し始めてきたと感じる部分はありますか?

はい。ですから、途中でダブルボランチをやったりというところで、相手の変化にアジャストして、また自分たちの良さを出すということをしています。メンバーのオプションという部分でも、今後どんどん増やしていくことも重要だと思っています。


ーリーグ戦で京都と対戦した時にはチームとして苦しい状況でしたが、今回は自信を深めた状態での対戦となります。前回対戦とは違った試合にできるという感覚はありますか?

これはやってみないとなんとも言えません。もちろんそうなればいいですが、先ほども言ったようにファーストレグで難しい状況になり、厳しい中で(セカンドレグを)スタートしなければいけない状況というのは十分にありえると思います。1戦目、2戦目のトータルでしっかりと決勝トーナメントにいけるように、ベスト8に残れるようにしっかりと闘っていきたいと思っています。


ー天皇杯で吉田晃選手が出場したことで、フィールドプレーヤーは全選手が公式戦で出場しました。特に若い選手は試合に出ることでつかむものもあると思います。

少しでもそうやって、若い選手であれ、経験のある選手であれ、刺激を与えたい、いい刺激を感じてもらいたいと思って、どの指導者も接していると思います。ただ、そういう指導者の思いが選手に伝わるかどうかはわかりません(笑)。「なんで俺をもっと使わないんだ」と思っている選手もたくさんいると思います(笑)。私は少しでも成長してくれればという思いを持って選手起用をしています。ああいう経験をすることで、また困った場面でチームを助けてくれるような存在になってほしいと思っていますし、たくましい選手、大きな選手になってほしいという思いも当然あります。晃なんかがこれをきっかけに変わってくれることを期待しています。


ー若い選手を使いながらも結果を残していることが大きいと思います。バランスを取るためにどんなことを意識しているのでしょうか?

天皇杯は使わざるを得ないという状況で使っていますので、晃がよく頑張ってくれたと思っています。ルヴァンカップは若手の成長を促すようなすばらしい大会だと思います。もちろん、そういう選手を使って勝てなかった時も何試合もありますので、すべてで勝っているわけではありません。(吉田)温紀が徳島(ヴォルティス)戦で先発として出場し、点を取ってくれたのはこちらにとってすごくありがたい結果でした。今言ったような成長を期待したいという思いで使っている部分もありますし、特にボランチは長澤(和輝)がケガをして選択肢としては多くないポジションだと思いますので、吉田温紀なんかが出てくるとチームとしていろいろなオプションができるなと。そういう選手になってほしいという思いと、期待を込めて前回の徳島戦や今回の天皇杯で使いました。若い選手が起用に応えてくれていますので、それが結果につながっているのではないかなと思っています。


ー同志社大学戦では2種登録の宇水聖凌選手がデビューを果たしました。彼の特徴についてどのように感じていますか?

非常に勤勉な選手です。1−0で勝っている状況で、豊田晃大という選択肢もあったのですが、タイプの違う宇水を選びました。宇水も2種登録している選手で練習に来られる時には来てもらっていて、普段から一緒に練習している選手なので、彼の能力を十分把握しています。その中できっちりと追加点を取るようなプレーもしてくれました。名古屋のアカデミーにはすばらしい選手がたくさんいるので、第2、第3の宇水のような選手がどんどん出てくることを期待したいと思っています。


ーほかの2種登録の選手も練習に参加することがあると思います。彼らの能力についてどのように感じていますか?

もちろんまだまだな部分もありますが、トップの選手と一緒にトレーニングすることによっていろいろな刺激を受けると思いますので、クラブとしてもそういう交流を図っていくということは今後もしていきたいと思っています。それは名古屋が望んでいることでもあると思いますので、チャンスがあればそういう機会をどんどん作っていきたいと思っています。


ー明日の試合は、ウタカ選手のような強力な選手がいることもあり、エリアの中に入れさせない、エリアの中でやらせないということも重要になると思います。そういった点に関しては手応えを感じていますか? それとももっと詰めなければいけないという感覚でしょうか?

ウタカは89分50秒抑えても10秒、5秒で仕事をできる選手だと思いますので、これでいいということはないと思っています。