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明治安田生命J1リーグ第6節 G大阪戦 前日監督会見

14月
4月1日(金)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、2日(土)に行われる明治安田生命J1リーグ第6節のガンバ大阪戦に向けて、長谷川健太監督がオンラインでの記者会見を行いました。

長谷川健太監督


ー期限付き移籍で加入した内田宅哉選手を獲得した理由や起用法、期待することを教えてください。

非常にインテンシティの高い選手です。もちろん名古屋にもそういう選手はいるのですが、例えば勝っている時に交代で最後ちょっと頑張って守りたい、このまま締めたいという時に、中盤のワイドをやる選手でそういうタイプが今は名古屋にいないというか。甲田(英將)にしても点をほしい時には力を発揮する選手だと思いますが、どうしてもまだまだ弱さという部分は否めなかったり、(齋藤)学にしても似たような部分があると思いますし、阿部(浩之)ちゃんもそういう感じではあると思います。これから連戦になる時に、しんどい試合でここはちょっと頑張ってもらいたいというところでプレーできるタイプがちょっと名古屋にはいなかったなということ。あとは(FC)東京でサイドバックでも使っていたので、今は右では宮原(和也)が出ていますが、右のサイドバックも十分やれる選手、持ち味を出せる選手だと思っています。これから10連戦という日程を考えると、そこでしっかりとやれる選手、特に名古屋のサイドバックの選手はポテンシャルのある選手が多いんですが、みんな身長が低いというか、170前半の選手が多いですよね。170後半の選手がなかなかいないという中で、高さという部分でも補えるというか、使える選手が1名ほしいということで今回補強しました。


ー内田選手はサイドバックで手応えを感じていると話していました。彼のポジションごとの評価はいかがですか?

森下(龍矢)と似ていて、どこでもやれるというか、東京では器用貧乏とよく言われていて、ベストポジションがなかなか見つからなかった選手ではありました。そういう意味ではサイドバックで少し開眼したというのもあって非常にいいパフォーマンスを見せていたのですが、肩の脱臼のオペで昨シーズンの長い期間離脱することになったと。どこでもやれる器用さという部分を持っている選手だと思っています。名古屋は人数的にたくさん抱えているような状況ではないので、どこでもやれるマルチなタイプの選手は一つの補強としてありなのかなということで、サイドバックという部分でも期待はしていますが、どこでもということで彼には期待していきたいと思います。


ーここ数試合は前後半で半分はいいけど半分は良くなかったというような内容が続いていると思います。試合の入り方、続けさせ方についてどのように改善していこうと考えていますか?

それはすべてがうまくいく方法があるのであれば教えてほしいなと(笑)。1試合すべてがいい試合は年間で数試合しかないと思いますので、まずはそういうゲームをできるように、みんなで準備をしていかなければいけないと思っています。ただ、前半が悪かったからといって、入りがすごく悪かったかといえばそうではないと思います。自分たちのサッカーをやらせてもらえなかったということであって、(柏)レイソル戦は入りは悪くなかったのですが、先制されて。ただ、そのあとにしっかりとチャンスを作りながらということで、後半になってなかなかチャンスの数というところは特に足元に入れてカウンターを食らうシーンが増えてしまったということで、それを踏まえての徳島(ヴォルティス)戦でした。前半はなかなか自分たちの良さを出せなかったのですが、すごく危ないシーンをたくさん作られたかといえばそういうわけではない。一回あったと思いますが、それ以外はボールを持たれているけど要所をしっかりと抑えながらできていたと思います。ただ、内容的に見ると前半はあまり良くなかったので、後半にメンバーを少し変えてハーフタイムを挟んでという中でしっかりとやれたことは一つの手応えだと思います。次のガンバ(大阪)は簡単にはやらせてくれないと思いますが、前半から自分たちのサッカーをしっかりとやっていきたい。だからといって簡単に点を取れるというわけではないと思いますが、前後半をとおして自分たちのサッカーをしながら、勝点3を獲って帰ってこられるように闘っていきたいと思っています。


ー試合の中で修正して流れを持ってくることができているという部分では、ベースが固まってきたような感覚はありますか?

みんなそれは持っていると思います。結局「なにが悪かったのか」という話をできるようになってきましたし、選手たちも「そうだよね」と理解してくれています。良かった時にも「なにが良かったからいいよね」というようなミーティングをできるようになってきたので、そういう意味では戦術の浸透度というか理解度は徐々に高まってきていると思います。


ー27日に行われたエリートリーグの清水エスパルス戦では経験のある選手も出場しました。エリートリーグの活用法についてはどのように考えていますか?

試合をやれる貴重な場だと思います。試合に出られていない選手、長い時間出られていない選手からしてみれば試合勘を養える重要な場だと思っています。


ー経験のある選手たちも、これからの連戦に備えて状態を上げていってほしいという思いもありますか?

サッカー選手はみんな試合をやりたいので。それが公式戦ではなくてもやれる場があればみんな試合をやりたいというのが本音だと思います。もちろんやりたくないという選手がいるのであればやらなくてもいいと思いますが、基本的にはサッカーをしたいというのが選手だと思いますので、ああいった準公式戦みたいな試合があることは非常にいいことだと思っています。


ー新型コロナウイルスの影響で100パーセントの状態で臨めない部分もあると思いますが、その中でも影響を最小限に抑えられたことについてどのように捉えていますか?

沖縄キャンプである程度の人数(陽性判定者)を出しましたので、多少の集団免疫という部分と、3回目(のワクチン)を打った選手も結構いますので、そういうブースター接種という部分。あとは名古屋として何回か感染者を出していて、各々の選手が日頃から予防という部分は気をつけていますので、大きく広がらなかったというのはいろいろな要素があると思います。選手が気をつけてくれているからこそだと思っています。


ー影響は多少あるにしても抑えられそうだという感覚もありますか?

これはしょうがない、こればっかりはどこでどうなるかわからないので。そのあとのPCR検査でみんな陰性判定が出て、Jリーグの抗原検査でもみんな陰性判定が出ていますので、ひとまずなんとか抑え込むことができたので良かったと思います。


ー日本代表、U-21日本代表に選出された選手たちは海外遠征もありました。明日の試合はスキップする可能性もあるかと思いますが、どのように考えていますか?

スキップする必要はまったくないと思います。


ーやれる選手は出していくという考え方ですか?

微妙な質問なので答えづらいというか(笑)。みなさん知っているので、含みを持たせて質問されているのかもしれませんが、基本的にはやれるのであればしっかりとメンバーには入れていきたいと思っています。


ー吉田豊選手の状態を教えてください。

もう治っています。エリートリーグは大事を取りました。ルヴァンカップの徳島戦はメンバーには入れていて、ドクターからはOKが出ていたのですが、万が一があるとこれからの連戦で使えなくなってしまうので、エリートリーグは大事を取ったということです。1週間しっかりと練習できたので、もう大丈夫だと思います。


ー今シーズンのガンバ大阪をどのように見ていますか?

相変わらず、タレントがたくさんいるチームだと思っています。東口(順昭)と宇佐美(貴史)が抜けてしまって、開幕してから宇佐美が出ている試合と出ていない試合とでは、味付けをする選手が一人欠けてしまったなと感じますが、それを埋めるタレントはいます。うちよりも点を取れていますので、怖い選手がいるなという印象です。キーパーは変わりましたが、ディフェンスラインに韓国代表の選手を補強して、3バックでやってくるのであれば、3人とも代表クラスの選手ということになります。中盤も韓国代表の選手を使っていないですが、使わなくても回るくらいタレントがいるということだと思います。攻守のキーマンというか、鍵になるような選手がケガで離脱しましたが、パトリックを中心に非常に攻撃力のあるチームだと思います。


ーグランパスは今年、ガンバ大阪は昨年に30周年を迎えたオリジナル10同士です。歴史を作ってきたクラブ同士がいい試合をすることの意味合いをどのように考えていますか?

名古屋も、ガンバのタイトル数を超えるチームになっていかなければいけないと思います。1年違えど、ガンバの場合は9つタイトルを獲っているわけで、その中にはアジアのチャンピオンも含まれています。名古屋もアジアのチャンピオンであったり、タイトルの数であったり、同じオリジナル10という立場にいるチームに負けないようにこれからやっていかなければいけないと思っています。


ーガンバ大阪を率いる片野坂知宏監督のサッカーについてはどのように感じていますか?

非常に丁寧なサッカーをする監督だと思います。そういう中で、基本は球際の強さであったりとか、守備のインテンシティが高いチームを作ってきます。片野坂監督はいろいろな監督の下でコーチをして、いろいろな監督の要素と、彼の人柄というか、実直で、物腰の柔らかさという部分が選手に伝わって、彼独特のサッカー観を作っていると思います。攻撃ではいろいろなところにポジションを取りながら、守備になったら非常にハードワークを求めてということで、今年から就任して、まだまだ片野坂監督が作り上げたいサッカーはまだ道半ばだと思いますが、大分(トリニータ)などでの仕事ぶりを見るとそういうチームを作っていくのではないかなと思います。


ーお互いに今年から就任して、最初はなかなかうまいこといかないな、これからだなというところですかね。

うまいこといっていないですか(笑)。みなさんにうまいこといってますねと言われるように頑張ります。