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天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 第2回戦 奈良クラブ戦 前々日監督会見

46月

本日6月4日(月)、トヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会 第2回戦 奈良クラブ戦に向けて、風間八宏監督が記者会見を行いました。

※動画のみ有料となります。


風間八宏監督


―中断期間はどういった狙いを持って練習を実施していますか?

すべては時間、速さですね。正確にどれだけできるか。そこのところはいろいろなものを数字にして、意識させてきました。でも、それは言ったところで簡単に体に染みつくものではないので。これまでは十分な時間がなかったですけど、やりだしてからだんだんチームも変わってきました。徹底的にやり続けないと速さは生まれないので、意識して全員でやっているところです。


―監督の言う「速さ」とは?

ボールスピード、ポジショニング、止めてから蹴るまでの時間もそうです。例えば運動というところで言えば、一歩引くだけで時間が掛かる。ボールを扱う技術、体を扱う技術も含めて、正確にやるということがスピードです。


―負傷から戻ってきた選手もいれば、中断期間に入ってから離脱している選手もいます。

メディカルスタッフもみな、休みなくやってくれているので、しっかりと強さも持っていかなければいけない。今、俺たちがやっているのは体を自由に扱えるようになること。そういう意味では、どんどんそこに入ってきてもらわないと困ります。できるだけケガの時間を短くね。


―現在は体作りやキレの部分を意識されているように思います。変化は出ていますか?

出ている選手は出ていますよ。そもそもある動きができる選手もいるので。体をどう使えるのかは習慣づけだと思います。すぐに(変化が)目に見える選手も何人かいます。「止める、蹴る」と同じで、これもずっと続けなくてはいけない。体に覚えさせなければいけないこともたくさんあるので、そこはしっかりとやっていきたいと思います。


―ゲーム形式の練習の中で、全体の活気も出てきたように思います。チームとしていい状態にあるのでしょうか?

これからですね。一人ひとりがもう一度、自分たちの技術、速さというものをどう捉えてどう向かっていくか。技術のところに全員が臨んでいるので、やる気のあるいい状態にあると思います。


―前半戦よりもメンバーを入れ替えているような印象です。

そうですね。あれだけ試合をやると、すべてを変えていくことはできません。やっていくうちに良くなっていく選手、差を広げたり、縮めたりする選手も多いので、(メンバーを)固定するのではなくて活性化させて、最も速さを持っている選手たちが競争していくことが一番いいかなと思います。


―守備に関してもチーム全体で作り上げていく意識が見られます。

すべてそうですよ。自分たちが相手コートで(サッカーを)やるのであれば、(ボールを)奪われたらすぐに取り返さなければいけません。でも、その時に速さの共有が必要になる。全員の頭と体がそろうということ。そこを目指しています。そういうところも出てきているとは思うんだけど、まだまだルーズなところもたくさんあります。頭だけでやるのではなく、体、ボール技術も徹底してやらないと、速さは絶対に生まれないので、そこはすべてでやっていきたいと思います。


―6日の天皇杯ではどういった戦いを期待していますか?

トレーニングはやっていますけど、久しぶりの試合なのでね。自分たちに何ができるか、自分たちのやりたいこと、つまり一人ひとりの判断で体をうまく扱えるか、ボールをうまく扱えるか、それから相手に対してどれだけの威圧感を与えられるか。そういう部分もどんどん出して試してもらいたいと思います。


―現状のベストと言えるメンバー構成で臨むのでしょうか?

ベストというのはまだまだ変わると思います。ただ、今一番状態のいい選手が出るべきだと思うのでね。やっているものをどんどん作っていく時なので、それをどんどん見せていく。でも、実際に試合をやっているわけではないので、何がベストかどうかは簡単に分からないところですけど、トレーニングの中でいいものを出してくれた選手がそこにいって、他の選手も同じように自分が思ったことをやってくれるように。そういうことを望みたいですね。


―どのような「スピード」を求めているのしょうか?

スピードと言うと、みんな勘違いしてしまうけど、スピードというのは一つではありません。簡単に言うと、どれだけ丁寧にできるか、無駄がないということです。止めてから蹴るまでの時間、ボールスピード、そういうすべてを含めて、できるだけ時間を縮めるプレーをしてもらいたいです。それは急ぐとか、慌てるのではなく、正確に丁寧にやるということです。今持っているものを出してほしいです。


―新たにフィジカルトレーニングを取り入れたのは、スピードを上げる一環ということでしょうか?

今までもフィジカルトレーニングはやっていましたけど、フィジカルを入れるのではなく、トレーニングの中で必要な動きを作っていく、試合の中で必要な動きを作っていく。サッカーの形、スタイルは分かっているので、その中でどういう動きが必要かということです。ただ筋力をつけるのではなく、その中でスムーズに動けるように。うちだったら狭い中でやるわけだから。一歩下がれば相手が来てしまうところを、下がらずにそのまま前にいけるような体作りをね。これは技術作りでもあります。体も技術だし、ボールも技術。頭で何を見るのかも技術です。そこを徹底してやっていくということです。


―6月はオフが多く設定されています。どういった狙いがあるのでしょうか?

二部練習が多いので、その中でしっかりと休ませていく。これだけ休ませても落ちないのであれば、休みをあげないとね。選手もハードにやっているので。そういう計算をしながら決めています。すべてが体だけの問題ではありません。一番はいい状態で常にやらせることです。頭もそうだし、体もそうです。


―昨日は体力測定を実施しました。

体の扱いに関しては、誰一人満足できるものではないので。もっと体を自由に扱う技術をつけていければ、大きく変わります。そういう数字でもあるので。それでいいとか悪いとかいう話ではなく、全員がまだまだ変えることができるということ。「止める、蹴る」と同じように、自分が次の一歩を踏み出す時間も変えることができればいいかなと。

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