プロ19年目のシーズンを送る佐藤寿人が、明治安田生命J1リーグ第7節のベガルタ仙台戦でJ1通算400試合出場を果たした。史上20人目となる大記録達成を受け、『INSIDE GRAMPUS』では独占インタビューを実施。自身が選ぶメモリアルマッチを振り返るとともに、これまでのプロ生活におけるプレースタイルや心情の変化、そして今後の展望を聞いた。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部、写真=J.LEAGUE
※インタビューの前編はこちらからご覧いただけます。
仙台で2シーズンを過ごした後、広島へと活躍の場を移します。リーグ優勝を決めた2012年11月24日の第33節C大阪戦(4○1)をピックアップした理由を教えてください。
佐藤 12年間も在籍していたので、思い出深い試合はたくさんあります(笑)。でも、その中で1試合を選ぶとなると、やはり初めてJ1優勝を経験したC大阪戦かなと。僕にとって本当に特別な試合でした。
奇しくも優勝を争っていた相手は仙台でした。2位の仙台と勝ち点1差の状況で第33節を迎えたんですよね。
佐藤 そうなんです。すごく複雑な気持ちでしたよ。僕らが勝って、仙台が負ければ優勝が決まる状況でした。広島としては当然、仙台に負けてもらったほうがいいわけですよね。でも、僕は仙台の負けを望むことはできなかったというか。経験したことのないような変な感情があり、個人的にすごく難しい試合でもありました。
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