中谷進之介選手
ーキャプテンとして明日の決勝戦に臨むことになるかと思います。チームを引っ張る立場として、どのような心境でしょうか?
丸山(祐市)選手がずっと背負ってきたものを途中から任せてもらっているので、チームを引っ張るという気持ちはすごく強いです。キャプテンとしてファイナルに臨む経験はなかなかないと思うので、感慨深いものがあります。
ーC大阪にはテクニックに優れた選手が多く在籍しています。守備面でチームを引っ張るために考えていることは?
前線には個の力のある選手が多いので、一人ひとりがうまく対応しなくてはいけないと思います。チームとしての守備について、名古屋は強いものがあると思うので、自信を持って挑みたいと思います。
ーここ数試合失点を重ねてしまっているかと思いますが、それだけに守備に対するモチベーションが高まっているのではないでしょうか?
そうですね。特長であった部分が崩れているわけではないですけど、やられてしまっているので、セットプレーを含めてもう一度しっかりとやらなくてはいけません。堅い試合をするのは得意ですし、決勝に合う戦い方だと思うので、(堅固な守備を)もう一度復活させたいなと思います。
ー決勝戦はすごく難しい戦いになるかと思います。戦い方に関してどのように考えていますか?
ガンガンいくこともできるし、うまく試合を運ぶことができるというのは、名古屋のポイントだと思います。ゲームの流れにもよりますけど、天皇杯での負けを含めて考えると、名古屋らしい戦い方が決勝戦には合っているのかなと思います。
ーバブル期間が続いていることに対して、「チーム一丸となって闘えている」というポジティブな声も聞こえています。バブル生活のメリットとデメリット、そして現在のチーム状況を教えてください。
バブル生活のいいところは、3食すばらしい食事を食べることができることです。もちろん、家でも奥さんがすばらしい料理を作ってくれているんですけどね(笑)。あとはタイムスケジュールが決まっているので、部屋の中で自分のやりたいことをやりたいタイミングできる点もいいところです。デメリットは移動が大変なこと、家族に会えないことですね。また、ずっと陰性という判定が続いているので、もう少し優しくしてくれてもいいのかなとも思いますけど、それは国が決めていることなので仕方ないなと。デメリットをデメリットとして考えないというか、メリットに目を向けながら、という感じですね。試合もしっかりできているので、問題なくやれていると思います。
ーチームの結束力に関してはいかがですか?
バブルに関わらず、結束力は強いと思います。バブルがあるから強くなるとか、そういうところでチームが成り立っているわけではないので。名古屋グランパスというチームの結束力は、もともと強いと思います。
ーACL(AFCチャンピオンズリーグ)、天皇杯、リーグ戦と多くの大会をこなしながら、明日いよいよ決勝戦に臨みます。明日への意気込みをお願いします。
勝つしかないですね。ACLと天皇杯は負けてしまったので、タイトルが懸かった試合はルヴァンカップが最後になると思います。そういう意味でも強い想いがあるし、タイトルというのは名古屋にとって大きなものになると思うので、優勝したいなと思います。
ー2018年にグランパスへ加入し、初めてタイトルを獲得するチャンスが訪れました。チームが強くなっていくきっかけになった出来事、4シーズン目で思うことを教えてください。
4シーズン目でここまで来ることができたのは、皆さんのおかげだと思っています。現場だけでなく、チームとしての力だと思っています。名古屋グランパス全体としての取り組みが(結果に)出ているのかなとも感じますね。2018年に僕が加入した時、多くの観客がスタジアムに訪れたことを今でもよく覚えています。いろいろな取り組みをしてきた方たちも報われるような一戦にしたいし、何年も前から応援してくれている皆さん、新しくファミリーになった皆さんのためにも勝ちたいと思っています。
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