8年ぶりのアジア挑戦となったAFCチャンピオンズリーグは、いよいよ決勝進出を懸けた“韓国ラウンド”に挑む。2017、2018シーズンにグランパスでプレーし、今年から解説者に転身した佐藤寿人さんにインタビューを実施。OB、解説者として観るチームはどのように映っているのか、ここまでの大会の振り返り、韓国ラウンドでのポイントなどについて話を聞いた。
インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部
まずは最近のグランパスについてお聞きします。佐藤さんが在籍されていた頃からメンバーは変わっていますが、グランパスのことは気に掛けていますか?
佐藤 もちろん気にしていますよ。本当にいい状況になっていることをうれしく思っています。僕がグランパスに行った時は難しい時期だったので、クラブを本来あるべき姿に戻せていることが一番うれしいですね。
連絡を取っている選手はいますか?
佐藤 マル(丸山祐市)とはちょこちょこ連絡を取っていて、(宮原)和也にもたまにしています。あとはナラさん(楢﨑正剛)とはしょっちゅうですね。ナラさんにはアカデミーに所属する選手のことを聞いたりしています。僕が在籍していた頃からアカデミーにはいい選手が多くいる印象があって、トップチームに上がれなかったとしても大学に行って成長できるんだろうなと思える選手がいて、楽しみな選手が多かったですね。(菅原)由勢(AZアルクマール)もいましたしね。
解説者として見るグランパスはいかがですか?
佐藤 厳しい連戦の中でどのコンペティションもしっかりと勝ち残っていて、本当にタフなシーズンを送っていますよね。スケジュール的にはグランパス史上一番タフなシーズンを過ごしていると思いますが、その中でここまでの成績を残していることは評価されるべきものです。ただ、最終的な勝者(チャンピオン)になることでタフなシーズンを乗り越えたことがより価値のあるものになり、報われると思います。その可能性をこれだけ残しているという点でOBとして楽しみに見ていますし、解説として携わらせていただいているという点では喜びと同時に選手への感謝の気持ちがあります。
好調の要因をどのように見ていますか?
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