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2021JリーグYBCルヴァンカップ 準決勝 第2戦 FC東京戦後 監督会見

1010月
10月10日(日)、2021JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦が行われました。名古屋グランパスは味の素スタジアムでFC東京と対戦し、1−2で敗戦。2戦合計4−3で決勝進出を決めました。試合終了後、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの会見に臨みました。

マッシモ フィッカデンティ監督


まず今日の試合の内容がどうだったかという話の前に総括したいと思います。2試合、90分プラス90分の180分という戦いの中で、最初の90分はすごく感動的で、そして今日の90分も、90分というものと180分という要素を含んだ上でものすごく感動を与えるようなゲームでした。それぞれにストーリーがあった中で時間帯により喜怒哀楽があった、そういうゲームをFC東京相手にできたと思います。本当にFC東京はすばらしいチームでしたし、まず最初にFC東京を称えたいと思いこの話をさせていただきます。


試合の流れとしては、開始からすごくオープンな展開になりました。どちらのチームもまず1点を取ること、そして2点目を取ることが、このホーム&アウェイで戦うルールの上ですごく意味が変わってきます。どちらが先にスコアを動かすかで、心理的な影響も大きくあるという状況で第2戦は始まりました。どちらも点を取りにいくためにしっかりと闘っている中で、残念な形で失点をしてしまい、前田(直輝)が絡んだ決定的なチャンスを逃してしまいました。その後も相手の(ディエゴ)オリヴェイラ選手に決定的なチャンスを作られてしまいました。選手交代をしたことで流れを変えたかったのですが、後半もオリヴェイラ選手にチャンスを作られ、髙萩(洋次郎)選手にゴールを許してしまいました。その前にこちらもクバ(シュヴィルツォク)を入れて形を変えたかったのですが、相手が守りに入る状況で真ん中からしか攻めようがない流れとなりました。(ガブリエル)シャビエルを投入し、より相手を開かせてサイドから攻撃の形を作ることを狙いましたが、ここからは選手たちの信じられないような気持ち、「絶対にファイナルへ行くんだ、グランパスの歴史を変えるんだ」という気持ちがどんどんプレーにこもり、それがゴールとして形になりました。選手には「君たちはすばらしいことをやり遂げた」と伝えたいと思います。

 

ー決勝進出を決めた稲垣祥選手の得点はグランパスらしさが詰まったゴールだったかと思います。改めてそのシーンを振り返ってください。

そのあとに相手に1点を決められていたらまたすぐに状況は変わる、その続きが生まれる状態となっていました。(あの時点で)決定的なゴールだったのかはわからなかったのですが、我々としてはそこまでに失点していても、怖さというよりも「もう1失点してもまだ大丈夫だ」という保険ができ、そして「このまま試合を終えれば決勝に進出できる」というメンタル的に初めて相手を上回る状況が生まれました。その時に「ファイナルは近づいた、あとは我々が得意な形でこの試合を終わらせよう」という雰囲気がチームに生まれていると感じましたし、あの瞬間に「これはもらったな」と確信できるゴールでした。

 

ー決勝ゴールを挙げた稲垣選手は、今日も攻守にわたって大きな存在感を示しました。彼の存在がチームにどう影響を与えているとお考えでしょうか。

気持ちの強い選手です。「チームのために」という気持ちのある選手ですし、質問されたとおりどのシーンを見ても彼がいるというようなプレー内容でした。そういう気持ちを持っていてもプレーに出せなければ意味がありませんが、彼は「チームのために走るんだ」ということを毎試合表現してくれます。本当に信頼できる人間です。