NGE

明治安田生命J1リーグ第18節 横浜FM戦 前日監督会見

118月
8月11日(水)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、12日(木)に行われる明治安田生命J1リーグ第18節の横浜F・マリノス戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ー前節の敗戦を受けて、次勝つだけだと思います。自分たちの試合をやりきるためにやってきたことは?

なにか特別な勝ち方をして、そこで一回すっきりしたりということではなくて、勝ち続けられるやり方をどうやってチームに植え付けていくかということをやってきた中で、今はこういう時期が重なっています。ただ、神頼み的に次勝って一回すっきりしようではなくて、取り組み方から勝つべくして勝つということをとにかくやっていこうと。極端に言うと、そういったプレーを実際にできているかどうかのほうが大事なくらいに今はプレーの質を求められています。そういった試合へのアプローチの仕方をしっかりとして、やりきろうという話をしています。


ー監督が前節の試合後におっしゃっていた「したたかなグランパスをもう一回」というところが大事になると思います。前節は久しぶりのリーグ戦ということで違いはありましたか?

ご質問いただいたことに関しては、私が以前に話した内容をそのまま話すことがいいかと思います。最初の質問に対しての答えが今頂いた質問の答えにもなると思います。我々の強さである手堅い、崩れないチームという部分に結果が伴っていましたが、今はそうではないような試合運びをしてしまっています。それに合わせて、結果もそういった残念なほうの結果になっている。昨年のACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)に参加していた(ヴィッセル)神戸、(FC)東京、(横浜F・)マリノスも同じようにどこかで調子が狂ってしまったというような、リーグ戦だけを見たら期待されていた結果が出なかったところがあったと思います。その部分というのは、今回の私自身の経験もそうですし、ほかのチームにも同じように起こっているように、ACLに参加するということはそれだけ重いものです。当初の予定からどんどん変わり、Jリーグの日程も変わり、ずっとそういうものに振り回された部分もありました。堅さを保っていたチームがどうして崩れてしまったかという原因の部分には、そういうところがあると思うのですが、それをいつまでも「だからできません」ではなくて、どこかでもう一度作り直さなければ、立て直しをしなければいけないという段階にあると思います。どこを目指すべきか、どうやってやるのか、なにをやりきらなければいけないかというところはある意味ではっきりしていますので、そこを絶対にあきらめずに、妥協せずにやっていくことをみんなが全力でやれるかだと思います。


未来のことはなにが起こるかわかりませんが、我々自身は「絶対にここから見返してやる」、「もう一回やりきるぞ」というそういった力、能力が備わっていると思いますので、絶対にその部分を全員でやりきりたいと思っています。ポジティブなエネルギーに満ちた、そういったチームの雰囲気を感じ取っていただけるようにグループとして闘っていきたいと思います。本当に現実的な話としてそれだけ重かったということです。前回の話と同じような流れの話になってしまったところがありましたが、それだけ重いことなのだと。今もう一度、35日間ほぼ隔離状態になることを条件にACLに参加するかと言われたら、「絶対にやりません」というのが答えです。それだけ重かった。ただ、繰り返しになりますが、それが言い訳になるほど重かったと位置づけている一方で、それを受け入れてしまったらつまらないサッカー人生が待っているぞと。口だけでは終わらないぞ、ということも選手には言っています。同じアイデアを持って、同じイメージを描いて、サッカーをやる時に同じ頭を持ってつながっていなくてはいけないという部分で、フィジカル的なことと、なによりも頭の思考の部分ですごくダメージが残っていて、うまく試合に入りきれていなかったり、集中しきれていなかったりした部分があったと思います。そういった部分のダメージが一番プレーに影響が出ているのではないかと思っていますので、そこで絶対に弱い思考に逃げない、強くやりきるのだといった思考を持たせることが、今の自分が一番やらなければいけない仕事だと思っています。それをやらせる自信がありますし、選手たちもそれに応えてくれると信じていますので、そういった方向に進んでいくと思います。いい質問をしてくださったので、言葉が止まらなくなってしまいましたね(笑)。


ー今の答えの中にあった「強くやりきる」というところについて、例えばやることをシンプルに絞るなど、戦術や指示の部分で考えていることはありますか?

いろいろな時期がある中で、ここ最近のグランパスが、という見方をすると、いろいろな理由があるというところは先ほども触れましたので、そこを繰り返すことはしませんが、成績の部分で「もっといい結果がほしい」と言いたくなるような状況であることはわかっています。ただ、順位表を見たら何位にいるのか、ほかの大会でもいろいろな可能性を残している、自分たち次第でまだまだ楽しめる状況であるというのもわかっている中で、少し雰囲気としては、日本ではなのかわからないですけど、「グランパスがすごく苦しんでいる」と、今苦しんでいる時期だけがフォーカスされがちです。ほかのチームの名前を借りると川崎(フロンターレ)だけがすべてがうまくいっているかのような結果が出ていますけど、1年の中では絶対にほとんどのチームにはこういった何週間かがあったり、何カ月かがあったりするのがサッカーです。それを乗り越えてまたすごくいい時期が続いたりすることもある中で、もちろん自分たち自身で歯を食いしばってやらなければいけない、自分たち自身が覚悟を持たなければいけないというのはありますけど、いろいろな部分で袋叩きにあわなければいけないようなひどい取り組み方をしているわけではありません。自分たちがいいスタートをきって、いい闘い方をしばらく続けて、今は苦しんでいて、残りのシーズンになにがあるのかと言えば、まだ一緒に楽しめるものを持っています。そこをみんなと一緒に、ファミリーの皆さまとも、経営陣とも、全員と一丸となって、そういったポジティブな空気を。抜け出したらやっとみんながポジティブになるのではなくて、今からポジティブな気持ちで前向きに取り組む要素があると思いますので、そういったものもチームにとっては強みになるのだということを周りで支えてくださっている方々にも思っていただきたいなと思っています。


メディアの方もいつもいろいろな質問をしてくださって、先ほどは冗談っぽくこういう質問をいただいたので長く話してしまいましたと言ったのですが、周りを支えてくださる皆さんがという中にはメディアの皆さんも、かなり近いところ、(オンラインで)頻繁に皆さんと顔を合わせますので、私の中ではそういったところに位置づけさせていただいています。今苦しい時期に私がこういったコメントを話せる環境を皆さんが提供してくださっていますし、質問していただかないと一人で全部を話すことは難しいので、そういった部分でもメディアの皆さんにもすごく感謝しています。