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【インタビュー】古賀聡「成長がもたらした頂点奪還」

108月

“関わり続ける”意識が一人ひとりの成長を促し、

悲願の頂点奪還という結果をもたらした。

いかにして2年ぶりの栄冠を手にしたのか。

指揮官のアプローチ、大会を通じて得た手応えなどを語ってもらった。


インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部


優勝おめでとうございます。今の心境はいかがですか?

古賀 ありがとうございます。試合を重ねるごとに選手たちがどんどんたくましくなっていき、選手主体でチームを作っていこうという姿勢が強まっていきました。選手たちの成長を強く感じられたすばらしい時間だったと感じています。


主体性に関して、どのようなシーンで成長を感じましたか?

古賀 決勝戦ですね。前半は相手にプレッシャーを掛けられなかったり、全員が関わってボールを前進させながらゴールに向かうことができませんでした。その中で1点をリードしてハーフタイムを迎えたのですが、ベンチに戻ってきた選手たちから「これではダメだ」、「もっと走らなければ」、「もっと強度を高く、連続して動かなければ」というような、自分たちの基準に達していないパフォーマンスを厳しく追求し合う声が上がっていました。そこで自分たちの基準がより高い位置で確立されてきたなと感じました。


試合中もチーム全体から声が上がっていて、全員がキャプテンシーを持っているように感じました。

古賀 そうですね。「ピッチに立つ一人ひとりがリーダーシップを発揮して、それぞれが周りを動かすエンジンになろう」というテーマを掲げ、トレーニングを積み重ねてきました。そういう意味では、ピッチに立つ11人の「自分がチームを前進させる原動力、エンジンになる」という姿勢が少しずつ高まってきているのだと思います。


主体性の向上は日々の取り組みの成果だと思いますが、新型コロナウイルスの影響で活動休止を余儀なくされた昨年の取り組みもつながっているのかなと思います。当時の取材では「自由な時間が増えたことで、時間を計画的に使い行動に移すように自分で考える時間を作れた」とおっしゃっていました。そういった積み上げはどのように感じていますか?

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