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【連載企画】俺たちの1年目(齋藤学編)

244月

4月1日、多くの“フレッシャーズ”たちが社会人としての歩みをスタートしました。『INSIDE GRAMPUS』では、新生活開始のタイミングに合わせて、連載企画『俺たちの1年目』を実施。2021年の連載3回目となる今回は、2009年に横浜F・マリノスでプロキャリアを始めた齋藤学選手にインタビューを行いました。


インタビュー・文=INSIDE GRAMPUS編集部、写真=J.LEAGUE


齋藤選手は横浜FMユースに在籍していた2008年に2種登録選手としてトップチームデビューを果たしていますが、プロ選手として契約した2009年をプロ1年目としてお話を聞いていきます。2009年はどのような1年になりましたか?

齋藤 正直、思い描いていた1年にはなりませんでした。苦しいこと、辛いことが多かったですから。2008年はなにもわからないまま試合に出て、がむしゃらにサッカーをしていました。トップチームでも十分にやれる感覚があったんですけど、プロになってからは自分のプレーが通用しなくなってしまったんです。


前年に手応えをつかんでいた一方で、プロ1年目は苦しいものになったと。

齋藤 高校3年生の時は、僕のプレーがまだ知られていなかったからドリブルで相手を抜けていたんですよね。でも、対峙する相手に自分の特長を知られてからは、うまくいかなくなりました。マリノスには松田直樹さん、中澤佑二さん、栗原勇蔵さん、河合竜二さんなど、すばらしいDFが多く在籍していたこともあり、練習ですら自分のプレーができなくなってしまって。そうなるとミスを恐れて後ろ向きのプレーをするようになり、徐々に練習が怖くなってしまいました。練習場に行くのが嫌だと思う時期もありましたね。


そういった苦しい時期をどのように乗り越えましたか?

齋藤 1年目で乗り越えることはできませんでした。乗り越えられたと感じたのはプロ3年目、愛媛(FC)に在籍していた頃ですね。愛媛に期限付き移籍したことですべてが変わったと思っています。マリノス以外のチームでプレーすることを自分の意志で決め、結果を残せたことが転機になりました。


プロ1年目での経験は、愛媛での活躍につながったと考えていますか?

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