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明治安田生命J1リーグ第11節 G大阪戦 前日監督会見

214月
4月21日(水)、チームはトヨタスポーツセンターで非公開トレーニングを実施。練習終了後、22日(木)に行われる明治安田生命J1リーグ第11節のガンバ大阪戦に向けて、マッシモ フィッカデンティ監督がオンラインでの記者会見を行いました。

マッシモ フィッカデンティ監督


ー11試合が終わり、対戦相手に対する研究が進むところもあれば相手から研究される部分もあると思います。相手がグランパスに対してどう対策しているかはどのように感じていますか?

おっしゃられたように、試合数を考えるとたまたま最初の勢いで勝ったのではなくて、それ以上の勝ち方をしたと思います。どんなリーグでもこの時期になってくると、特に上位陣に関しては「この部分に強みを持って闘っている」という長所がある程度見えてくるでしょうから、それなりの対策をされるのは当たり前です。特別になにかというよりも、単純にそうやって研究されて、対策をしてきているなと感じる程度です。


ーそういった点では「対戦相手が強みを抑えにくるだろうから次の手を」というようにたくさん策を用意して試合に入るのでしょうか?

我々が勝ち続けているからではなくて、我々もやっているように、どのチームも対戦相手がどんな順位であろうと、相手に対しての準備はするものだと思います。その中で今年は特にそうやってきたというよりかは、去年や一昨年、それこそ私が就任した時からどんな相手ともやりあえるサッカーを、ということで、変えてはいけないベースがありながらも、試合ごとに対応する、時間帯ごとに対応するという能力を磨きたいとずっと言ってきました。ですから、最近はより対策されるようになってきたからもう一個先を読んで、今後の試合からは準備していこうというような取り組み方ではないですね。もともと、結果が出てもそのままさらに成長が続くような取り組み方をしてきていますので、最初の11試合が終わったところで取り組み方自体に変更はなくていいと考えています。


ー1敗がこれだけ取り上げられることは期待の大きさや強さの現れだと思います。

それだけニュースになったということですね。そういう位置付けにしていただけているのだと思います。今後も負けずに全部勝ちたいですけど、負けた時にまたニュースになるくらい次の負けが遠い日になることを願っています(笑)。今顔が見えている皆さんは悲しそうな顔をしていますので、「名古屋の敗戦を待っていました」と記事を書いた方はこの中にはいないと思います(笑)。もしかしたらここに取材に来ていただけていない方の中には「やっと負けた。さあ書いてやろう」というふうに書いた方もいるかもしれませんね。サッカーというのはスポーツですからそういうこともあります。ここで記録は途切れてしまいましたけど、だからといって次からなにかが変わることはありません。また次の試合にしっかりと勝ちにいくということで、ずっと変わらない取り組み方を続けるだけです。ファミリーの方も、一旦記録として残る形になりましたけど、すごく誇りに思ってくださるでしょうし、またさらに「自分たちで記録を塗り替えにいこう」という後押しの仕方を名古屋のファミリーの皆さんはしてくださると思いますので、そういった方々と一緒に取り組んでいきたいと思います。


ー前節もそうでしたが、守備が堅いチームとの対戦は難しいものになると思います。あと一歩の連携やゴールの積極性などで選手に求めたいことがあれば教えてください。

ほかのスポーツと同じような見方をしていくと、どうしてもサッカーもそういった形で、「失点が少ないチーム相手に」とか、得点や勝利、引き分けの可能性が上がる、あるいは敗戦の可能性が出てくるとか、いろいろ数字をもとに話したくなります。ただ最近は毎回のように言っていますけども、結局大事な数字はどう点を取って、取られないかというところだけです。前節の(サガン)鳥栖戦の2失点目は残念ながらあそこにボールが転がってしまいましたが、あそこにクリアをしようとしたわけではありませんし、ああいうクリアの仕方を試合前にチーム全体で用意しているわけでもありません。ミスとしてたまたまあそこに転がってしまい、そういうものが重なって、それを見事に決められてしまった。それは「きっとあの試合は名古屋のクリアボールがあそこにこぼれて決まるという展開が出てくるだろう」と言えるようなデータはなにもないと思います。サッカーはそういう部分がすごく不思議で、ポゼッションの数字が何対何だからスコアは何対何で終わったんじゃないかというのが起きないのがサッカーです。ほかのスポーツではたぶんシュート数がこれだけあったら何点くらい入って、おそらくこのデータで上回っているチームが9割くらい勝っているだろうとかが結構あると思います。ですから、ご質問いただいたような形からは、対戦相手をそう見た上で、だからよりいつも以上のことをやらなければいけないとか、守備が堅いチームだからどう、というようなところではないのかなと。うまくいかない時はうまくいかないというようなことが、もしかしたらこの先そういうものをすべて説明できる人も出てくるかもしれないですけど、今のところサッカーについては、結局なぜ勝ったのかというものを結果論で言うことはできても、試合前に説明することはできないと思います。なので準備の段階であまりそういったことを深くやりすぎると逆に無駄な作業になってしまうかなと思うところもあります。


ーガンバ大阪戦は新型コロナウイルスの影響で延期になった試合で、延期前にお話を聞いた時には宇佐美貴史選手の名前を挙げられていました。そこから試合数を重ねているので、改めて今のガンバ大阪の印象を教えてください。

メンバー構成で考えていくと、Jリーグの中でもトップレベルの選手がそろっていると思います。宇佐美選手やパトリック選手、ここ2試合は出番がないですが(レアンドロ)ペレイラ選手もそうです。前回はどんな展開であろうと一瞬で試合の結果に影響を与えるような、決定的なプレーをできる選手として宇佐美選手の名前を挙げたと思います。まだほかのチームと試合数に差がありますけど、最近の試合を見ている中でやはりガンバはいいサッカーをしている印象があります。そういった個人の能力がすごく高い、宇佐美選手だけではなくて、彼と同じように一人で試合をガラッと変えられる選手が多いので、ガンバと対戦する時にはそういった個人に対する警戒も上げなければいけません。それは今回の試合に関しても選手には伝えてあります。